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ラジエターを交換したらエンジン故障

 ああいえばこういう。こういえばああいう。 
 説得する気はないが納得してもらおうと一生懸命説明はする。
 それをユーザーが説得されまいと頑なに納得しようとしない。
 肝心なことはひた隠しに隠し、自分は正しい論を広げていく。
 言いたくないがこれもある意味『老害』ではないかと・・・。


 何度考えても納得がいかないので電話をした。

 元々のトラブルは「ラジエターからの水漏れ」だったが、そのラジエターを交換してもらった後、エンジンがかからなくなった。

 だから交換した事業者にエンジンの修理を無償でさせたい、というもの。

  聞いた話をまとめると、車は友人から譲り受けたもの。
 その友人は車を中古で購入している。
 したがって、最低でもこのユーザーは3オーナー目ということになる。

  年式は平成9年で修理歴等詳細は不明。問い合わせ時でさえ20年近く経過し、相談時の走行距離もわからなかった。

  「今回、エンジンがかからなくなった原因は何か?」と改めて尋ねたら、「ラジエターだ」という。

  「いや、ラジエターとエンジンに直接関係はない。ラジエターからの水漏れでオーバーヒートでもしたのか?あるいはヘッドガスケットでも抜けたのか?」と聞くと「私は素人なのでそんな専門的なことはわからない」と。

 ラジエターを交換したことと、エンジンがかからなくなったことの因果関係が見えてこないので確認しているのだが・・・・

  「では、修理した事業者は何と言っているか?」
 「中古エンジンに載せ替えたらどうか?」というような話と、「自社には何の責任もない」といった責任逃れの発言ばかりだ、と。

  とにかく、ラジエターを交換してエンジンを壊されたのは間違いない。
だから無償で修理させたい。
 仮に中古エンジンを載せるにしても友人に迷惑が掛かっており、私はお金を払わない、となぜかここで話に関係なさそうな『友人』が出てきた。

  この、“友人に迷惑が掛かっている”という意味も分からなかったので聞いてみた。

  すると、「友人の名義のまま乗って半年以上になる」らしい。
 だから迷惑がかかるというのだが、迷惑のかかる意味がわからない。

 それより、友人に譲ってもらって(いくらで譲ってもらったのかわからないが)クレームを言い難いから、交換した事業者に無理難題を言っているようにしか思えない。

  それでも「使用者(所有者)が変わったら15日以内に移転登録をしないといけないのでそれは法的にちょっとまずい」とやんわり注意したところ、ここでも「私は素人なので法律のことはわからない」と開き直る。

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そういう話を聞いて説明する仕事です。時々脱線することもありますがあくまでも第三者。巻き込まれないよう、予防の一助となれば。 ※本稿は、実例…

マイナーですが必要な方も多い情報なので事業者には好評です。ただ、内容はあくまでも参考程度にお願いします。時々講演会にも呼ばれますので購入代金はその際の交通費の『サポート』に使わせていただきます。よろしくお願いいたします。