自衛官の再就職にお役に立てれば幸いです
はじめに
任期制及び定年において退職の年齢の早い自衛官。退職後の再就職について私、元陸上自衛官で現在はキャリアコンサルタントとして活動している筆者の視点で『良い会社選び』や『やりがいのある職』についていろいろと思う事を書いて行こうと思います。私も自衛官退職後に『大手、中、小企業』と全ての会社勤めをしました。この経験を再就職に悩む方々に少しでもお役に立てれば嬉しいかなと思い記事にしました。何遍かに分けて書いて行きますのでよろしくお願いします。自衛隊経験者でなくても分かるように書いていこうと思ってますのでお気軽に閲覧ください。
また、個別に再就職(自衛官、一般問わず)のカウンセリングを受けてみたい方はDM頂ければご対応させて頂きます。どうぞよろしくお願いします。
自衛官のセカンドキャリアを考える自衛官のセカンドキャリアを考える
自己紹介
神奈川県出身で大学附属高校卒業後に陸上自衛隊に入隊。野外通信隊にて勤務した後に退職。石油輸送会社に就職し現在に至る。現場リーダ-職として現場を担当しつつ人材育成なども兼務するキャリアコンサルタントで現在も予備自衛官
就労支援や資格取得相談など行ってます。またブルーカラー系を得意とする15以上の資格を保有してます。
趣味はスノーボードと猫
人が自分らしく働く事に興味を持ちキャリアコンサルタント資格取得
現在は厚生労働省認定の登録国家キャリアコンサルタントとして現在活動中
自衛官の再就職について個別面談も行なってます。詳しくDMもしくはコチラへ
なぜ、再就職者が多いか?自衛隊
では、なぜ自衛隊出身者の再就職が多いのでしょう?
それは自衛隊には任期制というものがあります。例外も有りますが、若くして入隊して多くの場合は昇進試験を突破しないと定年まで努めることが出来ないのです。
その為、多くの場合は区切りである2年単位での任期更新(一部を除く)の際に退職を選びます。
退職の理由は人それぞれですが、多くの場合は自衛隊に向いていないと思ったり民間会社に憧れて転職します。もちろん自衛隊に永久就職したくて何度も昇進試験に挑戦する方もいますが才能の目が出せずに惜しくも年齢的な理由で退職して行く方もいます。
私の場合は、自衛隊は好きでしたが当時の直属人事権者に嫌われてしまったのが致命的でしたね。このお話はまた今度‥
また、昇進試験を突破して長い年月を勤め上げたとしても定年年齢が若く、50代半ばで多くの場合は定年退職となります。民間会社ではまだまだバリバリ活躍できる年齢ですがこの年齢で退職となります。
一部の神と呼ばれる将官クラス階級まで登り詰めた方達には一流企業からのキャリアを引き継げる羨ましい再就職先が有りますが多くの場合は、50歳半ばからの民間転職です。この場合はかなり厳しいですよね。世間の企業を知らずに再就職。公務員として当たり前だった事が当たり前でなくなってしまいますし、(このお話はは次回以降に説明します)まして自分の得意分野で転職出来たらまだ良いのですが、全然知らない未経験の分野でよく分からない会社なんかに就職したらどうでしょう?
このような事についていろいろと考えていこうと思います。
世間からの自衛隊出身者イメージ!
民間会社にて勤めた感想として元自衛隊のイメージは様々!!!
本当に面白いですよ。中でも代表的なものを挙げていきます。ですが筆者の経験と主観が混じっている事をご留意下さい。それでは行ってみましょう。
何でも出来るスーパーマンで脳みそも筋肉製
ケンカ最強どんなヤツらもシュワルツネッガーのように渡り合える
飯は沢山食べるし酒豪
デスクワーク不向き
簡単に入隊出来ると思われている
歩兵と戦車、戦闘機と戦艦(護衛艦)しか無いと思われている
陸上自衛隊はみんなレンジャー
海上保安庁と海上自衛隊がごちゃ混ぜ
航空自衛隊はみんなパイロット
公務員と知られていない
休み無しの過酷労働
その他多数
以上を代表的に挙げてみましたがシュワルツネッガーみたいに格闘が出来て射撃や戦車操縦、からのヘリを縦横無尽に操縦したりとパーフェクトソルジャーみたいに勘違いされる事が多いですね。
そして広報活動の普及で簡単に入隊出来ると思われがちで実際に試験がありソコソコの倍率がある事を告げると意外とビックリされます。
脳みそまでが筋肉でみんながレンジャーと思われがちでこれは、最近では、TVなどメディアに登場している自衛隊部隊や自衛官猛者が人間離れした偉業を公開しているのでこの影響が強いと思われます。
実際には私のように普通の人が多いですよ。
私自身も高校時代は、部活などはしてません。バイク好きでピザ配達のバイトする普通の高校生でした。
また、自衛隊は素晴らしい福利厚生なのに世間からは、休みも無く缶詰生活で自由のないイメージも持たれています。大体は土日が休日で年末年始やゴールデンウィーク、夏季休暇など民間企業では有り得ない長期休暇を貰えます。
自衛隊在職時代も,私の趣味はサーフィンとスノーボードそして音楽好きで好きな車乗って彼女(現在嫁)と色々なところへ遊びに行く普通の若者でした。スノーボード北海道旅行なんかも休暇を使って行ってましよ。
世間のイメージだと米軍とアメリカ兵と自衛官と突撃兵と旧日本軍がごちゃ混ぜになっています。これはいまだに多くの人が持っていると思いますよ。実際にはそんな事無いしですが、何かが変わらないとこのイメージは継続されるのでは無いかと思います。ハハハ
自衛隊からの定番鉄板再就職先
多くの場合は再就職にあたり自衛隊では就職支援制度が充実していて様々な企業からの案内が来ます。現在では『パソナ』という支援企業が自衛官の再就職支援を行なっています。とても様々な企業からのオファーがあり合同企業説明会なんかもります。
その中でも人気と言うか、なぜか再就職で多い職種を紹介します。
あくまでも私の主観と記憶からのランキングです。
警備員 業務提携してるのかと思うくらい人気です)
運転職 (陸自ではこれも人気です。大型免許が活かせます)
現場系 (こちらも多いですね。ゼネコン関係や整備士といったブルー系)
サービス業(意外とコチラも人気です)
一般職 (公務員系で上手く見つける方もいます)
やはりダントツで多いのは警備関係ですね。警備会社の方も採用に力を入れており好条件での採用条件だそうです。また予備自衛官や即応予備の訓練休暇にも寛大で結構皆様頑張っております。
その次が運転手。やはり大型免許を活かしてトラックドライバーという選択肢も多いです。筆者も危険物タンクローリーのドライバーを選びました。その他に意外と多いのがタクシードライバーですね。
そして現場系 コチラは様々ですが身体を主体に現場に出て作業や整備を行う仕事関係ですね。様々な経験を元に取得した資格を活かせっている方も沢山います。意外ですか調理師や栄養士の方もいます。コチラはサービス業の方が近いかな?
サービス業ですと販売員などショップ関係位ですね。
そして一般職でサラリーマンの方となってますが、中には公務員としてそのまま給料などを引き継いで転職した方もいます、(消防 警察 財務省 他)
民間から求められる人材と嫌がられる人材
どの様な人材が求められているかと言うと、まあ結論から言うと
『言われる前に自ら考えて行動出来る人材』
の一択ですかね。どうしても特性上
『命令・指揮のない限り行動できない』
これが頭に染み付いちゃってますから逆に勝手に動きたくても頭の片隅でブレーキが効いてしまうのです。もちろん『報 連 相』は大事です。
この点においては曹士自衛官経験者の方なら何となくお分かり頂けるのではないかなぁと思います。
ですが、民間企業ではそのブレーキが利益損出に繋がります。考えてみてください
大きな商談を今すぐ持ちかけられた場合、上司も不在で連絡が取れな状況であなたはどの様に立ち回りますか?自らの判断で商談をその場でまとめるか、あるいは上司と連絡取れるまで時間を引き伸ばしますか?どちらにしろそのリスク、メリットの判断は本人に委ねられてますから商談が上手く行かずにクライエントの期待を裏切ってしまう。或いは上司との連絡を待ってたら商談が流れてしまっった。こんな事が日常的にあります。
要は
すぐに的確な判断が出来て自分の選択に責任が取れる
こんなのは社会人としては当たり前ですね
そこに加えて
『利益を優先させる』
その他にも多々有りますが、コレが必要なんですよ。これは自衛隊に限らず公務員全般には無い感覚なんじゃ無いでしょうか。
自衛官目線での民間企業に対する勝手なイメージと勘違い
私が在職中によく聞いた言葉が
『お前なんか民間行ったら通用しない』
と言う言葉でした。今でも有るかどうかは分かりませんが、当時はこの言葉か結構重たく感じていました。当日、自己理解や仕事理解不足であった若い私には結構なプレッシャーワードでした。
私なんて自衛隊に居るから給料が有るようなもので民間のレベルはとても高くついて行けるのだろうか?果たして頑張れるのかなぁ?或いは、さぞかし民間企業は良い待遇が待っていると言う希望。当時は民間企業に対して『キラキラ』としたイメージが有りました。夢と希望と自己実現を求めて国家公務員である職位を辞めてまでの転職‥‥‥
今思えば少々勿体なかった気もしますが、(それはなぜかは別記事へ)それが巡り巡ってこの様な記事となっています。
どうぞ、ご閲覧の皆様ご贔屓によろしくお願いします。