パイオニアの旅立ち
つい先日、息子が「神経芽腫」になり、初めて検索して目にした男の子が旅立ってしまいました。
その男の子に自分ができることを文字にして送ります。
※詳細は個人情報につき伏せます
まず5歳からの闘病生活お疲れ様でした。
この解放された生活が家族やお兄ちゃん、友達と過ごせないのがほんとうに悔しくてなりません。
あの苦しみや長い入院生活は、経験したものにしかわからないことであり、何度もガンが襲ってきても、諦めることなく向かっていったことは、胸を張ってお空でも胸を張って話していいよ。
そしてお空に行っても、こっちのみんなはぼくのことを、とても好きだったんだなと一発でわかるくらい、名前を呼んでるよ。
やり残したことがたくさんあると思う。
言いたかったことも数え切れないくらいあるだろうに・・・
まずは、神経芽腫で疲れ切った心身を休めてよね。
あれだけ無理やがまんしたから、今度はお空でも病気のことも入院のことも考えなくていい世界で、思いっきりはしゃごうよ。
やっぱり一番心配なのは「家族」なのかな・・・
お母さんとお兄ちゃん
一番傍にいていつも一緒だったから、心配かな
ぼくは確かにもう少しで先にお空にいってしまうけど・・・
いなくなったのは「身体」が先に行くだけ。
想い(心)は永遠に家族のなかにいるよ
一緒にいる形が変わっただけで完全に離れたわけじゃないからね。
先にお空へいったぼくを追いかけてこようとするかもしれない
自分のことをそっちのけになって、ごはんを食べなかったり、閉じこもったりもするかもしれない。
そうしたら「こっちには来ないで」「ご飯食べろー」とか言って、追い返してあげてください。
そうならないためにも、僕がお空でちゃんと生活してるところを見せてあげて、安心させてあげてね。
あと個人的な願いですが
車いすの見せあいっこできないままで行くなんて・・・・
そもそも会ったこともない他人が何を言っとるんなとか思われるかもしれないけど、それだけ影響を与えてくれたよ。
お空からゆうきの真っ赤な車いすを見つけて会いに来てください
そして、ゆうきの右足がお空のどこかにいるはず・・(笑)
誰かの足として生活しているか、片足でお空をはねているかはわからんけど見かけたら仲良くしてあげて(笑)
こっちのことは、心配かもしれないけど大丈夫!!
一人じゃない。ぼくの心があるしみんな居る
神経芽腫だけでなく小児がんや子どもにかかる病は、薬がない・あっても日本では承認されていないことが多くあります。
ドラッグラグ・ドラッグロスというものです
日本が命を雑に扱っているわけではありませんが、あるのに使える環境にないというのは、患者側は恐怖でしかありません。
そして、小児の病気は特に「家族」へも大きなダメージを与えます。
付き添いで疲弊させて、なかなか治療が見つからなかったり、進行速度が速すぎて、メンタルどん底にしたりと壊滅です。
そして「親より先に」というフレーズがついて回る。
お母さん・お父さんもすぐそっちに行くからとかいう人も少なくない。
そういったこともなくす・ドラッグロス・ドラッグラグを少しでも他国との差を縮めるだけで、多くの命が救われることと思います。
医療の発展や小さい命を一人でも多く救うために小さい力を束ねて、進んで行きましょう。
よろしくお願いします。
そして、ぼく。
そのご家族のみなさん。
ご自分の心身をご自愛ください。