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治療後半戦

こちらも前回の続編となります。

簡単に前回からのおさらいです。
5月末に血球数値が安定して、退院しました。

そこから次は、放射線治療と説明がありました。
その予定が7月2週目から始まるから、6月と7月の2週くらいは、家で過ごしていいよと言われました。※2023年のお話です


放射線治療(7月)

入院してまず説明されたのは、放射線治療は毎日行わない。
これは「体の負担」「治療後の影響」などを考慮して、週2~3回の照射

照射前にマーキング

手順として
①病棟で体にマーキング(照射の目安)
②放射線科へ看護師+付き添いで移動
③放射線科で鎮静をかける
※少しでも動くと関係ない部分も攻撃するため
④鎮静後再度マーキングをつける
※①でやって照射までにとれたり、薄くなるの

これを1度のルーティンとして行います。
鎮静は個人差によって、有無が違うので参考です。
当時3歳で息子の場合は、じっとできない派だったので鎮静あり。
できる子もいれば、できない子もいるのでそれぞれだと思ってもらえれば。

これをだいたい3週間ほど続ける感じになります。
放射線が終了した時点で、わが家が最終治療の「ユニツキシン」へ移った。
※ここで、骨シンチやMRIなどで腫瘍の大きさによって、切除手術をするかしないかも、個人差によって異なります。
わが家は、最初の手術で肉眼で取り切れるだけ取り切ったので、ここでの切除をする必要がありませんでした。

ユニツキシン6クール+レチノイン酸服用

放射線後、お盆前から9月2週目まで自宅生活。
そして、2021年に承認されたばかりの「ユニツキシン」を開始。
それに伴う「レチノイン酸」を同時進行で経口摂取になった。

ユニツキシンはCVポート+抹消計3本ルート

ユニツキシン投与自体が、珍しいため医療従事者の方々がいろんな勉強会や打ち合わせをしていたと後ほど聞きました。
それもユニツキシンは、大量化学療法や自家造血管細胞移植などを終了していないと、受けることができない治療だそう。

あまりにも状態が悪かったり、できていない治療があると残念ながら難しいですと言われるケースもあるそうです。
計6回行うのですが、奇数(1.3.5)と偶数(2.4.6)で内容が異なります。
開始前に、皮下注射で薬を効きやすくしたりの処置をして、
ユニツキシンを平日の午前中投与開始し、約12時間ほどかけて投与。
だいたい日付が変わるころにユニツキシンが終了、その後痛み止め(アセリオ)、麻薬(モルヒネ)も順次止めていく流れになる。

そして、このユニツキシンはかなりの激痛がでます。
投与少ししてから痛みが発生し、投与終わってもまだ痛がります。
そして段階をふんできたら、慣れてきて痛みも収まるとのこと。
息子の場合は、痛みはなくならず痛みが和らいだ感じでした。
投与中1回目/激痛、2回目から不機嫌になっていたのでやっぱり痛かったか気持ち悪いといいお腹を痛いと言っていた。

そして、ユニツキシンを投与しながら「レチノイン酸」を経口摂取。

カプセル錠を3粒

※お子さんの体格や体重により容量が変わります
そして、このまま飲めることがなかったので、下記のように溶かせて
中身を取り出して、中身の液体を体内へ。

これを朝晩2回飲ませた

レチノイン酸はユニツキシンと併用することで、ユニツキシンの効果をあげることが海外では発表されています。

海外でというのも、レチノイン酸というのは日本では未承認、つまり日本では薬として認められていません。
なので日本では「サプリメント」の部類に入る。
もともとは、ニキビの治療薬として使われているものです。

レチノイン酸とユニツキシンは、海外では「神経芽腫標準治療」です。

そしてまた「レチノイン酸」は、病院で入手するわけでなく、薬ではないので、「個人入手」となります。

購入する窓口は、病院が経由してくれますが、「保険適用外」となるため、金額もかなり高額になります。(約18万円ほど)

そして、このレチノイン酸も「副作用あり」でした。
個人差によってこれも異なりますが、肌荒れや血中数値の上昇で浮腫みなども発症しました。

息子の場合は、「肌荒れ」がひどく、重度のアトピー状態になった。
副作用がひどくなったら経口摂取をストップした。

これを3クール目まで繰り返しましたが、副作用が止まらなかったので、体調を考慮して、それ以降のレチノイン酸服用は中止となりました。(4クール以降はユニツキシンのみ)

その後年を越して、2023年2月までユニツキシン。

ユニツキシンのみの治療は、非常にと言っていいほど順調でなんの問題もなく進みました。

そして、2024年2月末で神経芽腫治療の全工程を終了。
2023年3月で「本退院」となりました。

本退院の時点では、CVポートはまだ留置した状態で退院
それも、貧血気味だったので、退院後最初の血液検査で問題なかったのを確認してから、遅れてCVポートを抜去しました。

ちなみにこの抜去したCVポートは、お持ち帰りいただけます(笑)
自分は、この息子に関わってくれた人はもちろんCVポートにも感謝を忘れないため、そして将来の息子へ笑い話のネタのために、自宅保管しています。

この時先生には「変りもん」と笑われていましたが、嬉しかったです

そして、本退院後は2週間に1度のペースで外来、その後1ヶ月、3か月という感じで、段階を追って外来の頻度を延ばしています。

その間、風邪やら感染症やらで、主治医のもとにはたくさん通っています。
気になる症状や違和感ある際の、診察ルートは地元も含めて色んな場合を想定して用意しています。

本退院はゴールではなく「リスタート=新たな始まり」だと思います。
不安です。怖いです。色んなこと考えます。

今生きてることに感謝して精一杯生きよう!!


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