
経験したのは「身体看護」?
サムネに載ってる「心の看護」について。
息子は「神経芽腫/小児がん」で通算1年半の入院で、それに併せて両親どちらかが常に付き添いをした。
その付き添いは、神経芽腫治療にあたってのもの。
小児がん(腫瘍)を倒すためのもの、「身体的なもの」が正しいかな。
身体的な負担が大きくかかるのは確かで、そのため息子にかかる負担を軽減させるための「看護」を懸命に行ってくれた医療スタッフ方。
そんな中で「心の看護」が息子に無かったわけではなく、全ての治療の中に「心の看護」は存在しました。
わずか3歳で長期入院になり、家族も離れ離れで、慣れない環境での生活が続くのに、心が大丈夫なはずがありません。
当然のことで、投薬を拒否するし、注射も嫌がりました。
毎回強制的にしないといけないことになり、気持ちも嫌になって当たり前で、本当は「心身共に疲れた」が正しい表現です。
ここまでは息子(患者)での場合です。
付き添い者の場合
結論は「心の看護」が最も必要なのが付き添い者です。
直接な治療は受けませんが、治療をする我が子を最も間近で見て、薬などの副作用で容姿が変わっていく場面を見るのに、精神が狂います。
それでも身の回りのサポートは一切ない。
これが付き添い者の現状です。
※最低限の最低限で冷蔵庫や給茶機はある
衣食住すべて持参で出来合いものばかり、そして決まった時間に綺麗に食べれないことも珍しくない付き添い者です。
ほんとうに辛いのは、我が子であるのは間違いありませんが、その反対で付き添い者も同じくらい心身ともに疲弊しています。
せめて衣食住や長期入院で難病・大病でどうしていいか、吐き出す術を目に見える形で整えてほしいと思う。
心の看護→目に見えない部分のケア・サポート
病気を治療することは本当に大切です。
それと同じくらい、それ以上大切と言われるのが「目に見えない部分の看護」「メンタルケア」であると思います。
親子のメンタルが安定すれば、気持ちに余裕が生まれる。
治療に向けての体制をうまく整えていける。
良いことがたくさん生まれます。
カウンセリングや付き添い者に対する環境整備などなど。
もちろん、長期入院に対する患者側への改善もまだまだあるでしょう。
その中でもっと入院の最前線をメディアで取り上げてほしい。
長期入院の現状や内部的なところは、まだまだみんなわからない。
なかなかカメラが治療の最中を映すのは難しいけど、表にでて共有できて、心身ともに軽くできればいいな。
本当にしんどいことばかりで、投げだして終わらせたいことがたくさんあったけど、やっぱり「逃げ口」を確保することで、重圧を逃がして新しいものごとを迎える余裕が生まれる。
心の看護だけでなく、心身ともに今後の看護体制・医療体制がよりよくなり、みんなが助かる世界になりますように。