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コモンを見る会(赤の捨てて引くスペル編)

身内ドラフト会でボコられたのでストレス解消のために歴史をまとめました。(でもたくさん遊べたので楽しかったですよ!)
タイトルの通り「捨ててから引く」「クリーチャーでない呪文」に限っています。
対象は19種類ありました。


アヴァシンの帰還(2012年5月4日発売)

危険な賭け/Dangerous Wager

赤の「捨ててから引く」機能としてはWheel of Fortune(アンリミテッド・エディション(1993年12月1日発売))から存在していたが、コモンとしてはコレが元祖。
インスタントなのは評価点だが、手札全捨てはさすがに小回りが利かないか。
一応手札が0枚だと2ドローできる。

基本セット2013(2012年7月13日発売)

野生の勘/Wild Guess

捨てる枚数が1枚固定になったバージョン。
使いやすくはなったが、ダブルシンボルかつソーサリーになるなど相応の弱体化を施されているあたり2マナのドローに関してはまだまだ慎重な開発がされていた時代なのか。
捨てる部分が追加コストなため、打ち消されると大変なことになるのもお約束。

「覚悟なくば栄光なし。」←すき

タルキール覇王譚(2014年9月26日発売)

苦しめる声/Tormenting Voice

やはり使いづらかったのか、シングルシンボルに強化された。
アッパーバージョンが定期的に刷られるようになって久しいが、同系統のベースラインとして10度以上再録された実績を持つ。

カラデシュ(2016年9月30日発売)

安堵の再会/Cathartic Reunion

捨てる枚数と引く枚数が1枚ずつ増えたバージョンが登場。
単純な強化ではないものの、モダンのドレッジでドローソースとして珍重されたらしい。
ストーリー上で重要な場面が描かれることが多い。
相変わらず打ち消されると負ける。

灯争大戦(2019年4月26日発売)

王神への敬意/Honor the God-Pharaoh

1マナ重くなって動員1のおまけが付いた。
手放しで強いカードではないが、盤面に干渉できるドローソースとしての役割を持てる。
動員1のトークンを生贄にして他のリソースに変換できると気持ちいい。

エルドレインの王権(2019年10月4日発売)

胸躍る可能性/Thrill of Possibility

タルキール覇王譚から約5年の歳月を経てインスタントになった上位互換が登場。
相手ターンにセカンドドローを達成できるなど環境のアーキタイプとも噛み合いを見せる。
これ以降シンプルなルーティングはインスタントが標準装備となっていく。

カルドハイム(2021年2月5日発売)

戦利品奪取/Seize the Spoils

3マナおまけ付きのバリエーション2号。
差し引きでマナを得しているわけではないが、次ターン以降のジャンプアップや色マナ共有など宝物独自の強みでテンポを取り返すことができる。
スタンではヴァドロックコンボでお世話になりました。

ストリクスヘイヴン:魔法学院(2021年4月23日発売)

身震いする発見/Thrilling Discovery

白くなるとちょっと回復できるようになった。
またカードを捨てることが追加コストではなくなっているため、「打ち消しに強い」「コピーしたときに得できない」など使用感が従来品と異なる。

モダンホライゾン2(2021年6月11日発売)

信仰無き回収/Faithless Salvaging

モダホラ出身だが性能は気持ち控えめ。
反復込みでもカード枚数を損するため、引くためではなくカードを捨てるために採用を検討したほうがよい。
マッドネスや墓地肥やしデッキならば、反復で土地が起きたタイミングで墓地にカードを送り込み即アクションできるなど器用に使える。

フォーゴトン・レルム探訪(2021年7月23日発売)

予想外の授かり物/Unexpected Windfall

4マナになりさらなるおまけが付くようになった。
アクションとしては大ぶりだがインスタントになったことがよく噛み合っている。
困ったときにデッキを埋める枠として頼りにしていたが、まさか更なる上位互換が作られるとは思っていなかった。

イニストラード:真夜中の狩り(2021年9月24日発売)

電撃の啓示/Electric Revelation

バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクみたいな顔がインパクト大。
フラッシュバック込みだと3枚使って4枚引いているので最終的にアドバンテージを得ている勘定になるが、赤の弱い環境だったこともあり一周の常連だった不遇のカード。

ニューカペナの街角(2022年4月29日発売)

大勝ち/Big Score

予想外の授かり物がシングルシンボルになった、もしくはアンコモンである海賊の略奪/Pirate's Pillage(イクサランの相克(2018年1月19日発売))がインスタントになった上位互換。
背泳ぎ。

兄弟戦争(2022年11月18日発売)

苦々しい再会/Bitter Reunion

パーマネントになったバージョン。
インスタントを失ったが手札を入れ替えつつ1マナで全体速攻付与できる唯一無二の能力を兼ね備えるため、コンボデッキで使われるシーンが良く見られた。

指輪物語:中つ国の伝承(2023年6月23日発売)

反目の終わり/Quarrel's End

額面では王神への敬意と同じだが、確実に人間トークンが並ぶため頭数が欲しい場面ではこちらのほうが強い。
環境上位に人間シナジーやスペルシナジーが存在していたこともあり、いい意味で期待を裏切られる隠れ良指標カードだった。

エルドレインの森(2023年9月8日発売)

魔女の印/Witch's Mark

少々不思議な書式だが、2マナで盤面に干渉できるルーティングであるため確実に強化はされている。
対象に取ったクリーチャーを除去されるとルーティング部分も立ち消えるなど裏目を引くことがあるので、確実にドローしたいケースではあえてオーラを捨てるプレイングもあり。

カルロフ邸殺人事件(2024年2月9日発売)

答えの要求/Demand Answers

追加コストのバリエーションで強化されたバージョン。
生贄素材が手がかりトークンやアーティファクトクリーチャーになることが多いため、見かけより得はできない。
手がかりを生贄にしている場合は起動コスト分のテンポを得ているとも言える。言えるのか?

サンダー・ジャンクションの無法者(2024年4月19日発売)

街道筋の強奪/Highway Robbery

計画による先払いと土地を生け贄にできるバリエーションによる強化。
マナフラッドに抵抗できるいぶし銀ではあるが魑魅魍魎うごめくサンダージャンクション環境ではあまりにもささやかすぎた。

ブルームバロウ(2024年8月2日発売)

サザキャップの醸造/Sazacap's Brew

コンバットトリックが抱き合わせになったバリエーション。
ルーティングとトリックが噛み合うタイミングはそうそうないが、忘れた頃に撃たれて痛い目を見ることもあったりなかったり。
ドローで必ずプレイヤーを対象に取るようになっているため、立ち消えの心配も解消されている親切設計。

ダスクモーン:戦慄の館(2024年9月27日発売)

目標の強奪/Grab the Prize

本体火力付きのバリエーション。
環境にスペルシナジーが存在しないためドラフトでの人気は低い。
地味だがパウパーのブラッドバーンでは本体火力付きのルーティングとして採用されており、一人三役の働きを見せている。

いかがだっただろうか。
初代から比較すると順調に強化が施されており、近年ではおまけと追加コストを調整したバリエーションが複数作られている。
基本的に手札が増えないためシナジーを前提とした採用になることが主だが、複数トリガーさせつつ不要牌を有効牌に換えている瞬間の喜びは何物にも代え難い。

強化されすぎて突然トップコモンになる日も近いかもしれない。
それではまた次回。

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