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コモンを見る会(高コストライフゲイン生物編)

東京メトロが上場したので歴史をまとめました。
タイトルの通り「6マナ以上」「戦場に出たときにライフを回復できる」クリーチャーに限っています。
対象は14枚ありました。

検索に使ったScryfallのリンクは以下の通りです。


ジェディットの竜騎兵:時のらせん(2006年10月6日発売)

非常に防御的な能力の組み合わせを持ち、盤面を膠着させるのに持って来い。
猫族の伝説の戦士ジェディット・オジャネン/Jedit Ojanenの配下であり、特に竜は関係が無い模様。
(Jedit's Dragoons の Dragoons を直訳しているものと思われる)

エイヴンの戦僧侶:マジック・オリジン(2015年7月17日発売)

時のらせんから10年以上離れての新規収録。

パワーの上昇と飛行を獲得し、反撃向きの能力になった。
ただしマジック・オリジン環境の白は軽量の高名持ちを活用するビートダウンデッキになることが多く、攻めるにも守るにも遅すぎるこのカードは居場所が少なかったとか。

果樹園の精霊:コンスピラシー:王位争奪(2016年8月26日発売)

プレイヤーの投票結果によってサイズと回復量が変化するクリーチャー。
6/6/6バニラ・6/4/4+3点回復・6/2/2+6点回復のいずれもインパクトは大きくないが、自分の投票で確実に3点は回復できる。

ロクソドンの修復者:ラヴニカのギルド(2018年10月5日発売)

重いコストを召集で軽減できるバリエーション。
ラヴニカのギルド環境もマジック・オリジン同様にボロスアグロが最強アーキタイプの1つであり重たいこのカードの居場所は無いかと思われたが、その強さゆえにしばしばミラーマッチで刺さる場面が見られた。

防壁の巨人:灯争大戦(2019年4月26日発売)

タフネスは6、回復量も5と数値上は過去のカード達を上回る。
しかし白が弱カラーであり、高速アーキタイプも見られにくい環境であったことから勝ちに向かわないこのカードの採用は厳しかったか。

蜂蜜マンモス:イコリア:巨獣の棲処(2020年4月17日発売)

一部の界隈では大人気の通称”蜜マン”。
今までは回復かサイズのどちらかに物足りなさが感じられたが、6/6/6のしっかりボディで盤面とライフを固める隠れ優良カードだった。
変容先としてもサイズが優秀であり、バウンスで一時的に対処されても出し直しで回復が使い回せるなど追い風も多かった。

貪欲なリンドワーム:カルドハイム(2021年2月5日発売)

”蜜マン”の同型再販であり、フルスポ発表時には界隈が盛り上がりを見せたとか。
こちらも部族シナジーなどは無く見たままのスペックだが、最強色たる緑のお手軽フィニッシャーとして長く愛用された。

群喰らいのヒル・ジャイアント:フォーゴトン・レルム探訪(2021年7月23日発売)

回復量は控えめだがパワーが歴代最高の7を記録している。
これは単品でのキルターンを4から3に縮めることができる数値であり、印象よりも大きな強化であると筆者は感じている。

フレーバーテキストから本人がとにかく巨大なことは伝わってくるのだが、よく見ると隣にいる犬(飼い犬?)も相当デカい。

繁茂の狩り手:イニストラード:真紅の契り(2021年11月19日発売)

回復量が味方生物のタフネスに依存するようになったバリエーション。
これ単体では回復ができないため、出す直前のターンでは戦闘に差し出すクリーチャーをよく考えよう。
回復能力の誘発は対象を取っているわけではないため、立ち消える心配は少ない。

真紅の契り環境では黒緑に「タフネス参照」アーキが割り当てられており、コモンでも不浄なる密集軍/Unhallowed Phalanx(5/1/13、タップイン)のあとに出すと13点回復できる必殺コンボがある。

砕かれた熾天使:ニューカペナの街角(2022年4月29日発売)

弧3色マナサポートサイクルの1枚。
4/4+飛行というサイズは悪くないが、いかんせん重すぎた。

「天使+ならず者」というクリーチャータイプを持つカードは2024年10月現在これ1枚のみである。

巨大アナグマ:統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い(2022年6月17日発売)

墓地肥やしとクリーチャー強化の出来事・モードがおまけのバリエーション。
+1/+1カウンターは2個も乗ればスペルとして及第点なので、活かしたければ構築段階で出来事持ちを多く採用するなど工夫しよう。
出来事の対象をスタックで除去されると本体も消えるので注意。

岩枝のゴーレム:兄弟戦争(2022年11月18日発売)

試作持ちで、4/3/3+3点回復か7/6/5+6点回復を状況に合わせて選ぶことができる。
色拘束が薄くどちらのモードもサイズに対して回復量が大きいため、回復が必要な低速デッキではタッチも検討できる。

小村の大食い:エルドレインの森(2023年9月8日発売)

額面は7マナだが、協約コストを追加で支払うことで5/6/6+トランプル+3点回復と非常に高効率なフィニッシャーになる。
協約コストもネズミトークンや役割・オーラトークンがしっかり用意されているためあまり困らない。
見たまま強い、緑のトップコモンだった。

飛翔する砂翼:イクサラン:失われし洞窟(2023年11月17日発売)

基本土地サイクリング編でもご紹介した恐竜サイクルの1枚。
過去の飛行持ちと比較すると最もマナレシオが良く、同系統カードの比較を通して強化の歴史を感じることのできる1枚である。

いかがだっただろうか。
白から始まったこのシリーズは、大型クリーチャーの色である緑にバトンタッチしながらそれぞれ独自の進化を遂げてきた。
特に緑のカードは高指標を記録しているものも多く、「フィニッシャー+回復」というシンプルなパッケージがそれだけリミテッドにインパクトを与えていることがわかる。

2018年から毎年1枚以上の収録が継続しているが今年は未収録のため、ファウンデーションズ(2024年11月15日発売予定)のスポイラーで探してみようと思っている。
それではまた次回。

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