見出し画像

夢は小さい声で語る。

今回の執筆者:きゃろ

人生の夢ができた時、それが心の底から本当に叶えたいことだった場合。
それを世の中に、周りに、そのまま正直に伝えることは恐ろしいことだと思う。
応援してくれて、肯定的な反応をされるのはとても嬉しいけれど、期待されたり評価的なまなざしを向けられるとプレッシャーになってしまう。
そして、ひとたび否定されてしまえば、妙に納得してしまって、きっとできないんだろうなって思ってしまう。
否定された時のショックの方が大きいのは分かり切ったこと。
だから夢は、心の中にそっと秘めておいて、自分の中で大切に守っておくほうがいいのかもしれない。

•••

私たちは、共同でぬいぐるみを作っていて、いつかぬいぐるみ作りだけで生きていけたらいいなと思っている。
でも、このことを世の中に堂々と公言するほどの野心家でもなくて、こうして公言するとどこかの誰かに対して失礼なのではないか、もし叶わなかったらどうするのか、など色々考えてしまう。
それでも、こうして公の場でものを書いて、誰かに見てもらえることは、少し嬉しくて、頑張っちゃおうかなとも思える。

そしてなにより、夢を持てるということはとても幸せなことなのだと思う。
数年前まで、自分が夢を持って生きることなんて考えられなかった。
人生でどうしてもやりたいこと、というのがどうやっても思いつかなかった。
そうやって数年間思い悩んで、考え抜いて、
私自身が人生で最も望むことは「穏やかな生活」なのだと思った。
穏やかな生活を、穏やかな仕方でつづけていくこと。それが十分なのだと。

今もそう思っている。
しかし、穏やかな「仕方」で人生を続けていく難しさも常々感じる。
ただ生存しているだけで生きていけないのが人間社会なんだなと思いつつ、それでもできるだけ幸せに日々を生きていたいと思う。
夢を持つことで、人生にちょっとした希望を抱いて、ちょっとだけ毎日を頑張れる。

夢が叶わなかったとしても、この過程に意味があるのだと思えて、毎日の生活が平穏ならそれがとても幸せなことなのだと思えるように、平穏な日々を噛み締めていたい。
そして、自分の人生に少しだけの期待をするために、夢を小さい声で語ってみました。

おわり

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集