劇団四季「オペラ座の怪人」感想
こんにちはcarolです。
いつも宝塚の観劇が多いのですが、少し予定外の出来事があり、劇団四季を観に行くことが出来ました。せっかくなのでこちらも感想を書こうと思います。
劇団四季さんについては本当に初心者でSNSで↑のキャストボードを見掛けては親切設計だなと思っていましたが、やっと実物を見ることが出来ました。
キャスト感想
怪人(岩城雄太さん)
「オペラ座の怪人」って有名だから音楽番組だったりコンサートだったりで色々な人が歌うのを聞いてきましたが、これまで私が聞いた中で一番「声楽の先生」というのに納得がいく歌声だったなと思います。(怪人ってロック調に歌う方が多いイメージが個人的にあるのだけれど、やっぱりオペラ座の地下に潜んでいて一人ディーバを育て上げるのだから声楽的な方がイメージに近いので)ロングトーンも安定していて、クリスティーヌ役の藤原さんとの声の相性も良かったように感じます。墓場での "Angel of Music" が本当に美しくて正直このままクリスティーヌ連れて行ってもいいんじゃないかと思いました。(ダメです)
演技のことで言うとやっぱり最後、クリスティーヌにキスされたことに対する動揺が胸に刺さりました。それまで荒々しかった叫びに急に痛みを伴って聞こえたのが不思議です。
クリスティーヌ・ダーエ(藤原遥香さん)
最初に歌い始めたときは正直「確かに丸みのあるきれいな声だけれど、もう少し抑揚があったらなぁ」と思っていました。何となく歌詞が浮いて聞こえるな、と。ただ前半のそれは後半へのフラグだったのかと思うほど墓場以降のシーンは素晴らしかった。先ほども挙げた墓場での "Angel of Music" は二人のハーモニーが美しくていい感じにラウルがお邪魔虫に見えました(笑)その直前の "Wishing you were somehow here again" もよかった。これまでのどこかぼんやりとしていたクリスティーヌはこのシーンのための伏線だったのか、と感じてしまうほどでした。
ラウル・シャニュイ子爵(岸佳宏さん)
ラウルって難しい役だなぁと常々感じます。「オペラ座の怪人」のミュージカルって何種類かありますよね。今回私が観た劇団四季が上演しているALW版の他にもアーサー・コピット版の「ファントム」というミュージカルもあってそっちにはラウルは登場しないんです。一応シャンドン伯爵というオペラ座のパトロンの1人でクリスティーヌを見初めるイケメンキャラは出てくるんですけどラウルみたいにクリスティーヌの幼馴染だという設定はないし、クリスティーヌと結ばれるわけでもないんですよ。ただこのシャンドン伯爵はクリスティーヌをオペラ座にスカウトするという物語上大事な役目がありますし、クリスティーヌを最初から歌姫だと認識しているという点でラウルとは少し違うなぁという印象です。
じゃあ結局ラウルってなんなのかと思ったらやっぱりクリスティーヌの伴侶なのかな、と。これから彼女の人生を一緒に歩んで行けるのは怪人ではないし、ましてお父さんでもない。彼女が生きていく中でふと寄りかかれる存在でいてほしいな、とラウルには個人的に思っています。岸さんのラウルは頼りがいがある、というかまともそうな感じが魅力だと思いました。
カルロッタ(河村彩さん)
あくまで持論ですが、ALW版「オペラ座の怪人」で一番ナンバーが難しいのはカルロッタだと思うんですよ。オペラ調の曲が多いし、キーは高いし、ヒステリックに叫ぶように歌うことが求められる。あとは幕開き、オークション会場からシャンデリアが吊り上げられ舞台がオペラ座に変わった後、の第一声がカルロッタなので「掴み」の役割も果たさなきゃいけない。やることいっぱいで大変な役だと思います。
河村さんのカルロッタはとにかく声が明るいというか鮮やかというか。スパーン‼と高音を出してくださるので聞いていて気持ちがいい。なんか屋号叫びたくなる。(ダメです)(そもそもありません)オペラ座のプリマドンナとしての説得力が素晴らしかったです。
最後に
今回少し驚いたのはキャストの人数の少なさ。何となくもう少し多いイメージだったのでカーテンコールでキャストの方々が勢ぞろいしているのを見てびっくりしました。この人数であの迫力が出るのか、すごいなぁ。
冒頭に書いた通り予定外の観劇だったのですが、素敵な公演を見ることが出来ました。
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