絶句した、アメリカ人の結婚スタイル
主人公が離婚して終わる本を読んだ。ストーリーに思いを馳せ、「結婚する時は離婚なんて考えもしなかっただろうに…」としみじみ思っていたら、「あ、アメリカはそうでもないかも…」と気づき、思い出した。これまたアメリカ人の友人たちからの聞きかじりの話だが、聞いたときはカルチャーショックで仰天した、アメリカの結婚にまつわる慣習をご紹介したい。
①離婚も想定した事前契約書 ~Prenuptial agreement
略してPrenup(プレナップ)。婚前契約書。離婚となってしまったときに財産分割のあり方を決めるのだそうだ。皆が皆、作成するわけではなく、結婚前の経済水準があまりに離れている場合、作成するケースが多いそう。「では、あの不動産王はこの契約してる?」と訊いてみたら「間違いなくしてるはずね」という答えが返ってきた。
これまた面白い規定だが、州によっては離婚時の元夫と元妻の財産は共有財産として合算し、半分にせよ、という決まりになっている州もあるそうだ(Community Propertyという)。カリフォルニア出身の友人が教えてくれたが、今ちょっと調べてみたらアリゾナ、テキサス、ルイジアナ等、10州ほどがこのルールを定めているようだ。これらの州でもPrenupがあれば、共有財産にカウントされないように所有指定できるらしい。
Prenupは財産の取り決めだけではなく、子供の親権と養育費の扱いや、別れたことを想定するだけでなく、結婚後の収入の使い方を決めることもあるそうだ。…「こういう契約書を作ろうと切り出すのって、心理的に難しくないの?」と訊いてみたら、「確かに微妙なところもあるけど、はっきりさせておいた方がお互いハッピーという考え方もできるからね」というような感じだった。合理主義。。
②結婚式の贈り物を新郎新婦が事前指定する ~Wedding registry
新郎新婦が欲しいものリストを作成し、パーティ参列者がそのリストを見て用意するのだそうだ。…具体的な仕組みはよく知らないが、現代だとインターネットにリストアップされていて、買った人がいるとそのギフトが購入済みマークが付けられたり、高額商品の場合、○○ドル分負担、とかいうようなこともできるそうだ。…効率・実用性重視でアメリカ的。。
③子供が生まれる前のお祝い ~Baby shower
妊娠して子供が生まれる前に出産のお祝いパーティをするそうだ。この時も結婚式同様にRegistryがあって、お祝いの欲しいものリストがあるそう。…きわめて日本人的な私の感覚だと「万が一にも流産する可能性が…」とか「そうなった場合、受け取ったギフトも微妙だし、残されたギフト自体が悲しみ増大だよな…」とか考えちゃうけど、、でも、生まれてからだと子育てが大変で、友達と自由にはしゃげる時間も作りづらいのも事実だ。…やっぱり楽天的・現実的なところがアメリカらしさ、か。。
ある意味、この割り切ったマインド、私も学ぶべきかもしれないな。。