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AIESEC総会 Slidoに対しての回答

AIESECのみなさまへ
本日はありがとうございました。
短い時間で伝えきれなかったことも多かったので、Slidoで頂いた質問に以下回答します。

Question1

現時代はコロナの影響で組織としても予測不可能な事が多くて始まりと終わりの方針を経営層でも打ち出す事に対して難しいところがあります。予測不可能な社会の変動等も見ながら始まりと終わりを導き出す上でのアドバイスはありますか??

Answer1

いい質問ですね。2つあります。
1つはマーケット視点を忘れないこと。
もう1つはしなやかな組織であり続けること。

あくまで顧客ありきなので、顧客が望んでいないことをしても淘汰されるだけになります。

自分たちが見たい景色に目を向けるのではなく、顧客が求めているものに耳を傾け続けるということです。

またwhyの部分であるミッションやビジョンは大事にしつつ、それを実現するためのhowやwhatである事業やサービス、それに付随する仕事内容などは柔軟に変化できる体制を作っておくことが大事です。

そういう風土が作れていれば、長期スパンで予測したものに対して、短期スパンでうまく行かなかった時にすぐにやり方を変えながら進めることができ、結果的に長期スパンで立てた到達地点に辿り着けるor違った形でもより良い結果になるのではないかと思います。

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Question2

お話ありがとうございました!1点質問です。「人に向かわない」というのはわかるのですが、「自分」に向かわないとはどういう意味でしょうか?内省はより組織への貢献や個人の成長に必要だとおもっているため、個人的に「自分」に向かうことが必要だと思うからです。

Answer2

分かりづらかったですよね...失礼しました。
これは「自分、自分と自己中心的にならない」ということです。

有名な言葉で
「早く行きたいなら一人で行け、遠くに行きたいならみんなで行け」
というものがあるのですが、組織でコトに向かうということは、自分一人では到達しない景色を見ようとしているわけで、仲間の協力があって実現できることなんだということを忘れないという意味です。

だから「自分はこんなに頑張ってるのに〜」とか自分に向かうのではなく、常に誰かの支えがあって成り立っていることを理解し、感謝しながら仲間とだから出来ることは何だろうと考えることが大事って話です。

余談ですが、
「One for all, All for one」という言葉がありますが、これは実は
「一人はみんなのために、みんなは一つのコトに」という意味なんですね。深いい。

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Question3

テクノロジーと教育を並べたときに教育という選択肢で社会に働きかけようと思った理由があれば教えてください!もし教育という選択肢を選ぶ際にテクノロジーという選択肢がなかったのであれば大丈夫です!

Answer3

ご期待に添えないかもしれませんが...
元々日本をどうしたいというものがあったというより、自分が生きた証を残すために、何の分野だったら本気で頑張れるんだろうかと考えたら、原体験としてあったものが教育だったという流れで、それをめちゃくちゃ突き詰めて考えた際に、「これって本当に日本にとって大事だしマジで俺がやらなあかんな。」と勘違いするに至った感じですね。
興味があれば僕のこれまでを記したこちらの記事をご一読ください。

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Question4

AIESECは学生団体且つNPOという体質なので、やろうと思えば幾らでも時間を割ける条件ではありますが、給与の絡む社会人となると話が変わると考えられます。特にベンチャー企業の場合、社員に残業させてでも理念を浸透させたいという経営者の思いがある反面、人件費も気にせざるを得ないと予想していますが、ご意見お聞かせください。

Answer4

間違い無いですね。そして鋭いですねー。
そういったものも含めて無理のない事業計画を作らないといけないんですよね。
経営を考える上で「戦略」「作戦」「戦術」「兵站」という4つがあります。
それら全ての説明は省略しますが、「兵站」(リソース集めと配分)はめちゃくちゃ重要です。

例えば戦国時代、相手が1万人の大群だった場合、10人のリソースで勝てるわけがないですし、仮に1万人集めたとしても武器や馬がなければ戦に負けますし、食料がなければ長期戦に勝てません。

そのためベンチャー企業は少ない人、モノ、金というリソースをどう適切に配分しながら戦に勝つのかを考えなければいけず、特に人の部分は「おまえらずっと無理して働けー!」では速攻崩壊するので、このタイミングでこの戦に勝つためにどんなスキルを持った人を採用し、その人が長く活躍してもらうためにはどういう組織風土や制度を作らなければいけないかを考え、そのためにはいくらお金が必要だから、それをどう集めてくるのか...etc

それ以外にマーケットのことや、プロダクトのことも考えなければいけないので、無限に考えることがあるんですね。

だからこそ緻密に計画は立てないといけないのですが、計画を立てるのが遅かったらすでに他にやられて終わるみたいなこともあるので、質の高い計画を、高速でトライアンドエラーしながら、かつ共に働く社員に説明をしつつ、「この戦は絶対勝たないといけないからすまん無理してくれ涙」みたいなお願いもしつつ...みたいな感じです。

書いててすげー大変そうに思わせてしまったなと反省しつつ、でもそれらを踏まえても面白いし、半端なく得られるものが多いと胸を張って言えるのでベンチャー企業で働くという選択肢を無くさないでください。笑

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Question5

OKRはAIESECでもしようとしているのですが、数値の設定が学生であり、経験が少ないためなかなかクリティカルにできていません。数値設定のために必要なことを教えて頂きたいです。

Answer5

OKRはロジックツリーのように一番上から落としていくので、まずはその支部?の達成すべき数値の設定が肝になると思います。

課題を解決するために組織は存在するので、何という数字を達成したら顧客に価値を提供したと言えるのか(提供した人数だったり売上だったり)から下ろしていくのが大事なのでは?
こちらの記事も参考になるのでご一読あれ。

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Question6

組織課題の99%は説明不足とのことですが、残り1%の課題は何だとお考えですか?

Answer6

そもそもの説明している内容が間違っていたという根本の部分ですね...

例えばリーダーが「これをやったら上手くいくぞ!」とメンバーに説明して、その通りに実行してもリーダーの言っていることが間違っていたパターンや、その他にも「〇〇やりました!」と説明してるが実際蓋を開けばやっていなかった...という虚偽なども含まれますね。

前者はちゃんとリーダーがごめんと言えるかどうかと、メンバーも「人間だし間違うこともあるか...」という広い心をもつこと、後者はそもそも嘘や悪いことをしないモラルある人を採用しているかなどですかね。

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Question7

なぜいつの間にか目的達成のための議論をしているはずなのに自己満足や相手を否定するためになってしまうのか、意見があれば教えていただきたいです

Answer7

難しいですね...実際にあって悩まれてるんですかね...
恐らくコトに向かっておらず、自分にベクトルが向いているからだと思います。自分のプライドを守ったり、自分が傷つきたくない予防線を張っているなど...
そうならないためにも、コトに向かう重要性を伝えることと、議論が始まる前にルールとして相手を否定しない、マウントを取らないなど宣誓してから開始するなどが大事なのではないでしょうか。

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Question8

オンラインになると説明することが今まで以上に難しくなっているように感じます。何か工夫されていることがあればご教示いただきたいです。

Answer8

キーワードは一座建立ですね。

私たちの場合は
・必ず議論をスタートする前に事前にアジェンダを組んでおき何を話すのかを明確にしておくこと
・会議のルールを守ること
例)必ず拍手で始める、必ず顔を出す、通信環境の良い場所で始めるなど
・会議後のネクストアクションを必ずみんなが見えるところに書き記すこと

などを行っています。
この記事はとーーーーーーーーーーってもおすすめなのでぜひ。

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Question9

お話しありがとうございます。「負のエネルギーが人に向かなくなるコト」を達成しようとすると、なかなか目的のないコミュニケーションを行えない組織状態で、本来の目的から逸脱するようなプロジェクトになっていくような想像をしてしまうのですが、いかがお考えですか?今の会社でしている工夫を社員名鑑以外であれば教えていただきたいです。

Answer9

こちらこそ質問ありがとうございます。
あくまで仲良しこよしでゆるくやりましょう、気を遣いましょうってのとは違うんですよね。

説明をして合意を取ることが大事なんです。

例えば、本気で甲子園を目指すぞ!という組織で練習サボってる奴がいたら、それは胸ぐら掴んで指摘してOKなんです。

なぜなら組織で一度「甲子園目指すぞ!」と合意を取れているからで、組織の中で「コトに向かう=甲子園」がみんなの中で一致しているため、甲子園を目指したくないという人がいたりすると、秩序が崩壊し、コトに向かえない組織になってしまうため(今日の話でいうエントリーのタイミングでうちは甲子園を目指すチームですと説明が不足してる場合はそれが問題。)です。

ただ、「つめつめで練習しても疲弊していくだけなので、オンとオフ切り替え大事だよね、ずっと野球の事ばかりではなくて気晴らしに遊ぶことも意外に大事だよね」という合意も組織の中で取る必要があって、それが企業でいう福利厚生や組織制度なんですね。

そう言った面でうちの会社がやっていることは、必ず朝礼でgood&newという24時間以内にあったいいことや新しい発見をシェアして良い気持ちで1日をスタートするという文化や(こちらを参照)、シャッフルランチ会という他部署のメンバーと強制的にランダムにメンバーを組んで週一回ランチをするという文化を作って、他愛もないコミュニケーションを行うことで心理的安全性を担保しながら、本気でやるときは本気でやる文化を作っています。

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Question10

かるさんが今までに伝えられた中で一番嬉しかった期待と評価を教えていただきたいです!

Answer10

難しいですね...
経営者としてクルーに期待と評価をする側にはなりますが、される側にはここしばらくなっていないので...

だいぶ昔の出来事にはなりますが、社会人1年目の時にお前なら今までにないぶっちぎりの伝説を作れると期待されたことは嬉しかったですね。

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Question11

カルさんが「コト」に向かうにあたって、同じ「コト」を目指していく仲間を巻き込んでいくために仲間に対して行っているアクションは何かありますか?

Answer11

常に全体に向けて定期的にビジョンを語ることと、些細なことでもコトに向かっているメンバーがいたら褒めることですね。

毎週月曜日の朝と月一回の全体会議の場では、時間をとって何を考えているのか話す場を必ず設けています。

また入ったばかりのメンバーには、最初のボーナスとしてあえて簡単な仕事を振って、それができたら全体の場でめっちゃ褒めるようにして、早く自分が組織の一員だ!と思えるようオンボーディングするよう工夫したりしていますね。

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Question12

相手の取説を聞くことはすごくデリケートで難しいなと感じています。そこを引き出す上で意識していることがあれば教えてほしいです。

Answer12

まず1on1ではなく、1:Nで組織全体に「コトに向かう組織を作るためにトリセツはめちゃくちゃ重要で、センシティブな内容でも伝えることによって自分が得られるメリットが大きいよ!」ということを説明するようにしています。

その上で先に自分が自己開示すれば、自ずと相手も開示してくれますよ!相手にして欲しいことはまず自分が率先することが大事ですよね!

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Question13

相手の公理を理解し、自分の公理を伝える上で意識的に行っていることがあれば教えていただきたいです!

Answer13

相手の公理を知るためには必ずその人の背景を聞くようにしています。
こういう過去があったからこの人はそのように考えるようになったんだなと。

自分の公理を伝える上でも同様です。
例えば私の場合、なにわの厳格な父親から育てられたことから、義理人情に反することをされると絶対にキレますと伝えてます。笑

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Question14

自らの公理を自覚するには?また、公理を話すのは毎回なのか?論題が大きい時のみでいいのか。 背景:主張の根拠はあげやすいにしても、自らの背景を鑑みて言葉の定義を合わせると言うことは困難であり、コストがかかると考えたため。

Answer14

先ほどの質問と重なるかもしれませんが、幼少期の過去から自己分析することが大事ですね。
人間は合理的な生き物なので、原因がないと結果(その人の公理)が生まれません。
自分が大事にしている価値観はどこから生まれたのか、出発点となっている過去の経験を探ることが大事です。

また毎回でなくて大丈夫です。
議論をしているときに「何か噛み合わないな?」とか、「なんで伝わらないんだろう?」とか、「なぜこの人はこんな考え方をするんだろう?」と違和感を抱いた時などに、「もしかして自分の公理を伝えていないからかも」とか「相手の公理を理解できてないからわからないのかも」と思い出しその際に使うというイメージですかね。

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Question15

始まりと終わりの設定というお話についてですが、終わりはゴールや目標のことだと思うのですが、始まりとはどういったことの設定なのでしょうか?

Answer15

なぜそれをやるのか、背景や理由の部分を設定することですね。

神戸大学の研究で、人は誰かからやらされるより、自らの意思で選択したという自己決定感を持てているかどうかが幸福度に一番影響するという結果が出たんですね。

つまり自分がやる仕事や行為に対して意義づけをできている状態なのかそうでないのかで、やる前から結果の質が見えているってことです。

その為、「私は〜だから、これをやるんだ!」と始まりの設定も大事だよーということです。

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最後に

組織は生き物であり、これをやったら失敗しやすいはありますが、これをやったら成功するというものは一概にありません。

だから内々で狭い世界に閉じこもるだけではなく、フラットに外の景色を見て知見を広げつつ、そこで学んだことを自分たちの組織の中に導入したりと、内(組織の課題に向き合う)と外(本を読んだり外部と交流したりする)のバランスを保つことが大事です。

ぜひコロナに負けず、ピンチをチャンスに転換しましょう!

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