アイドルマスターシンデレラガールズ U149
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」の放送開始まで、今日であと2週間。そして最速の先行上映まで、あと4日。
きっと多くの人が初めて、あるいは久しぶりにU149という作品に触れることになるであろう、このTVアニメ化という機会に先立って、私のこの作品に対する思いの丈を、語らせていただこうと思います。
思い入れの要因は大きく分けて3つあります。
第一に、シンプルな作品としての魅力。
U149という作品は、ゲームにおける膨大なテキストの蓄積や、面倒臭いオタクたちに臆することなく、アイドルたちの内面、核心に迫り続けてきました。だからこそ、徹頭徹尾、そこには生きたアイドルたち、生きたこどもたちが描かれているのです。
作品としての魅力については、ここで私が言葉を尽くして語るより、実際に読んでもらう方がずっと話が早いでしょう。章ごとの繋がりはそこまで強くないので、とりあえず気になるところだけでも、是非読んでみていただきたいです。ちなみに私のお勧めは桃華編(第38話〜/単行本第6巻※収録)です。
※単行本第6巻は現状入手手段がなく、中古でもほとんど出回っていません。サイコミさん、なんとかなりませんかね。
第二に、私のモチベーションを繋ぎ止めてくれたという恩義。
6th名古屋以降の約1年間、いろいろな要因が重なって私のシンデレラガールズに対するモチベーションは地に堕ちていました。そんな中、U149の連載は私と梨沙の数少ない接点のひとつでした。不遇を極めたこの時期にも、廾之先生が織りなすこの世界でだけは、彼女も主人公のひとりであり続けたのです。これがどんなに心の支えになったことか。
第三に、梨沙をここまで連れてきてくれたことへの感謝。
6年半前にU149が発表されたとき、確かに私はこの作品がヒットした暁のことを想像しました。ただ同時に、そんなのはあくまで夢物語だというのが、9人中3人に声がついていなかった当時の感覚でした。
しかし、そんな夢物語が、今まさに現実のものになろうとしています。連載媒体がCygames直轄のサイコミだったという幸運はあったにせよ、ここまで来られたのは廾之先生が6年半もの間ほとんど休みなく紡ぎ続けた、200話以上に及ぶ物語の賜物に他なりません。
ちょうど、みりあ役の黒沢さんがアニメ化時のキャストコメントで「みりあは運に愛された子だ」と仰っていましたが、梨沙にとってもまた、U149との出会いは、この上ない幸運だったのです。
というわけで、U149は私にとってただのスピンオフでは到底片付けることのできない、大切な作品です。
冒頭にも書いた通り、原作とは比べものにならないくらい多くの人が作品に触れるであろう、TVアニメ化という機会には正直不安もありますが、原作の連載ペースを落としてまで制作に携わってくださっている廾之先生を信じて、見守りたいと思います。
2023年・春。8年にわたるプロデューサー人生のクライマックスが、いよいよ幕を開けます。
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