ポルトガル旅 学問・奇跡・大航海の街#2 Fátima
奇跡の街
2023/05/31
CoimbraからFátima
9:00
カバンを詰めて出る支度。
10:00
チェックアウトしようとカバンを背負い込む。
部屋を出るとDivaがいて、「どうして部屋に置いていかないの、鍵も持っていきなさい」と言うので、遠慮なくそうさせてもらう。
大学まで行って、売店で大学パーカーを35€で買う。過去の旅でEvora大学でパーカーなんか買ったことがあったもんだから、ポルトガルに来たからにはつい買わなくちゃと思ってしまう。しかし季節外れにも良くこんなもの売っているなという気もする。大学グッズって一定の観光需要みたいのあるのかな。
Evora大学のはカワイイので買ったんだが、コインブラ大学のはそんなに可愛さを狙ってない。
Santa claraカフェでナタ(エッグタルト)とカフェ。
12:00
バスターミナル
12:15
バスで移動。コインブラCoimbra → Fátimaファティマ。所要50分。
13:30
ファティマに着いて商店街に向かい、その入口のレストランでO Zé GrandeでタラBacalhauのグラタンを食べる。
Fecha contaと言いかけてConta por favorと言い直す。Povoa de Varzimで習ったではないか。
ファティマの大聖堂
14:40
宿に着く。その直前、道に迷ったらしい御婦人がいて右往左往している。地元民らしからぬ挙動と旅行者としてはちょっと身軽な女性。お互い感じるものがあり、「宿を探しているのか?」と確認しあい、目的地が同じとわかって一緒に行く。
ネット予約しておいた。メールに部屋と鍵の暗証番号だけが送られてきていた。その番号だけで入る仕組みだった。大きな一軒家が丸ごとゲストハウスになっている。
部屋はきれいだ。狭い屋根裏部屋にベッドが4つも押し込められていた。
15:00
バジリカを見学。
屋外の開けた場所にあるチャペルがマリアが現れた場所。
ロザリオの聖母大聖堂 Basílica de Nossa Senhora do Rosário
1928から1953に建設された、65mの高さの鐘楼、そして両翼に回廊を備えた巨大な大聖堂だ。
バジリカの中にはマリアを目撃した3人が安置されている。このうち二人は第一次大戦中に猛威を振るったスペイン風邪で亡くなっていた。マリアの予言自体に神の国に召されるというものがあり、そのとおりになってしまった。
1917年5月13日にこの地で3人の牧童の前に初めてマリアが現れ、「毎月13日に来るからね」と言ったところから奇跡は始まる。
「そんなことあるかい」と50人が集まった6月13日、噂を聞いて5000人が駆けつけた7月13日、倍々ゲームで10月13日には7万人がこの地に集まった。そして大集団で「太陽のダンス」と言われる超常現象を目撃する。
マリアが現れるという噂で人が集まりすぎて、結果、インフルエンザがもたらされたのではないかという身も蓋もない見方もあるようだ。フランシスコ10才、ジャシンタ9才で神に召されている。年嵩だったルシアはその後、修道女として2005年(97才)まで生きた。
ファティマ蝋人形館
16:12
ファティマ蝋人形館。
3人がマリアを見てから、どうなったかという経緯が蝋人形による場面再現という形で巡回して見られるようになっている。
絵本を見ているようだ。
途中、眠くなり、30分?くらい踊り場のソファーに座ってうとうとする。客はいない。蝋人形と僕だけだ。
マリアが現れて、そろそろ起きなさいと言うので、続きを歩いた。
ジャシンタの病床と死の場面では、客が投げ入れるのであろう、硬貨が散らばっていた。どういう心境だろうかと思いながら、感情移入させる蝋人形の迫真の病臥に演技の奥深さを見る。
ファティマの奇跡(私家版)
19:00
僕は東京に住んでいるが、隣の家は外国人のご夫婦がたまに別荘のようにして暮らしに来ている。
日本時間の午前3時。僕のWhatsappに「困ったことになった」というメッセージが入る。聞けば食器洗浄機が止まらなくなってしまったという話だ。水道局に電話しなくちゃいけないのか?みたいに思ったようだが、そういえば、「今ならカルロスが起きているのではないか?」と思ったようであった。
送られた写真を見れば"お手入れサイン"が点灯している。僕はシンクの下に元栓があることを伝えた。ところがそれとは関係なく、程なくして、「ミラクルが起きた!4時間半たって、勝手に止まった」という返事が来た。
ミラクルという言葉がメッセージに入っていたのに僕のほうが驚いた。そして、「僕がいまFatimaにいるからだよ」と伝えると、「なるねどシンプルな答えだ」という返事が来た。
キャンドルサービス
宿の入口で会った女性と再び会う。彼女はバルバラと言った。ロンドンに住むポーランド人ということだ。"ドブリーデン"、"ドブラノッツ"と旅先で知ったポーランド語を言ってみる。彼女が言うには夜のミサがあるという。
21:15
二人で連れ立って見に行くことにした。
すでにろうそくを手にした参加者がたくさんいた。観光巡礼みたいな要素もあって、この夜のキャンドルサービスは重要なアトラクションであるようにも思えた。
スケジュールはここで確認できる
Horários (fatima.pt)
9:30 ポルトガル語
9:50 イタリア語
9:55 英語
10:00 ドイツ語
10:10〜 オランダ語?・・ベンガル語?
こんなに長くやるんだと思っていたらまだ終わりではなかった。
10:15チャペルの後ろから電飾で光る十字架がミサの人垣を割いて広場へと出ていく。人々はロウソクを持ったままあとに続くように促される。程なくして、神輿に乗ったマリア像も登場し、人々が巨大な広場をぞろぞろと着いて歩く。会場は神の威厳を表す荘厳な装置だったのだと今よく分かった。
その辺何処かに掲げて終わるかと思ったら、広い会場の鉄製のキリストのモニュメントまで行き、引き換えして、最後はチャペルの奥に消えていった。