【🐓クウェート#15】唐揚げを作る 他
3日分書く。怠惰な私には1日1本はキツイ。
10月1日「夜も駆ける」
午前中は授業。
午後は大使公邸を訪問。
二つのイベントの間に、SIMカードもクウェート・ディナール(KD)も持っていないベトナムの学生を助けることになった。
公邸訪問に間に合うよう、私はその学生と走り回った。ジョージアコンビを助けた時に続いて2回目なので、最速最短ルートで案内できた。
大学卒業後はSIMカード斡旋業に従事するのもアリかもしれない。
公邸訪問まで時間がないので、彼を連れてスーク周辺を走り回った。
私はディスダーシャという服を着ていたため、とても歩きにくかった。
しかしその一方で、洋服を着ている時に比べて暑さはそれほど感じなかった。民族衣装とは、風土に適した作りになっているのだと実感した。
公邸でも面白いイベントがあったが、今回は触れない。
夜はロシアのムハンマドとルームメイトと一緒に、ランニングをした。最近、面白そうな提案があれば「やります!」と答えるようにしている。そのおかげで夜も走り回ることになってしまった。
スモッグが立ち込める工業区域にキャンパスがある。私たちはそこを走りまわっている。
果たしてこれは体に良いのか悪いのか?
今日の豆知識
ベトナムでアラビア語を学べる大学は南北に一校ずつしかない。
10月2日 「虫けらの問題」
やはり午前中は授業。アルファベットを習い終えた。これでいいのか...?
夜、ムハンマドとアナスが共有スペースにある冷蔵庫を掃除しているのを見た。
夏休み中に帰省していた友人から冷蔵庫を借りていたらしく、その人が帰ってきたため返却するそうだ。
私もよく使うので、協力することにした。
もっとも、生ものは基本的に入れないようにしている。ゴキブリさんたちの巣窟だからである。
冷蔵庫をどかす時、ムハンマドが「あちゃちゃちゃちゃ」と言った。
見ると、30匹ほどのゴキブリが飛び出してくるではないか。
私もあちゃちゃちゃと言いながらゴキブリを踏み潰した。
タイトルの伏線については後日回収する。
今日の気付き
ゴキブリ一匹を指して、複数形で呼ぶ人が多い。
10月3日 「唐揚げを作る」
市民ID取得のため、午前中は指紋検査に行った。
教授には、事前にお休みのメールを出しておいた。アラビア語でメールを書くと添削してくれる。
20分ほどバスに揺られ、施設に着いた。
警察施設を撮影すると逮捕される恐れがあるので、写真はない。
一つ学びがあった。丈の短い下ばきでは、クウェートの公的機関には入れないようだ。
私のルームメイトと1人のフランス人学生は入館を拒否されてしまった。
そこでルームメイトは、上着を足に纏うという奇策に打って出た。
フランスの学生は半笑いで褒めてくれた。曰く、
「君はこの国のシステムを理解し、適応しようと試みている。」
ルームメイトが「これはパリコレスタイルだ」と 返したところ、彼は黙ってしまった。
一方でハーフパンツで来たフランス人は、他の学生のジーンズを借りた。
午後、シティーセンターまで歩いた。
目的は唐揚げの具材購入だ。
歩いて行くつもりだったが、親切なバスの運転手さんがタダで連れて行ってくれた。
シティーセンターはシュエイフ寮に最も近いショッピングモールだ。
スーパーやダイソー、家電量販店、飲食店、子供達のプレイングコーナーなど、一通りの店が揃っている。
ルームメイトが唐揚げの材料を探している間、私は「銀座マーケット」に行きゴマ油を探した。
銀座マーケットは、クウェートで会った邦人から教えてもらったお店で、その名前が示す通り日本の食品が販売されている。
加えて中韓台の食品も扱っている。店舗のサイズは日本のコンビニ程度だが、所狭しと品物が陳列されている。
東アジアの味付けは安心感を与えてくれる。アラブ料理は美味しいが、安心感はない。今後はこの店に通うことになるだろう。
肝心のゴマ油は一瓶8.9KD(約4000円)と、少々高価だった。更に韓国製のため、我々が想像する「ゴマ油」と同じ風味なのかもわからない。今回は購入を断念しよう。
私は「みりん風調味料」(1.5KD)のみを購入し、ルームメイトと合流した。
ルームメイトの方は具材のみならず、調理器具も調達してくれたようだ。総およそ10KD(約5000円)とかなりの額になってしまったが、唐揚げを食べられるなら安いものだ。
とはいえ、10KDを使ってしまったという事実は、私たちの節制志向を促すのに十分だった。1KDのタクシー代を渋り、帰りは徒歩で帰った。
クウェートには、信号や歩行者横断帯が少ない。特にシュエイフキャンパスとシティーセンターの間には一つもない。私たちは決死行の心づもりで道路を横切る必要があった。
街の野良犬も夜に見ると不気味だ。
20分ほど歩き、寮に帰宅した。夜でも気温は30度を悠々と上回る。私は汗まみれだった。
唐揚げを揚げ、お米を炊いた。
米については前の日記の通り。
例のごとく、ルームメイトが調理担当で、私がゴキブリ退治担当だ。加えて今回はリーダーが遊軍の働きをしてくれた。
以下、来年度以降の留学生へ。
米の炊き方については、昔の記事を参考にしていただきたい。
出来上がった唐揚げは、隣人のアナスとムハンマドにもお裾分けした。
サクサクでおいしい。ルームメイトは満足していなかったが。
彼曰く、敗因は以下の通り。
・肉が低品質だった。
・肉を漬け込む時間が短かった。
・コンロの火力が弱く、あげる時間が伸びてしまった。
・ごま油やコンソメがなかった。
とはいえ、唐揚げの評判は上々で、ほかの国の留学生も食べたいと言ってくれた。
次は改良した唐揚げを振舞おう。
今日の気付き
やっぱり唐揚げはみんな大好き!