~日本で最もキャンピングカーにやさしい街を求めて~三原車内寝泊計画
広島県サンドボックス「D-EGGSプロジェクト」に400事業提案の中から30提案に採択された「三原車内寝泊計画」の第2弾は実証内容とその結果をご紹介してまいります。
1.三原車内寝泊計画の実証内容とは
第1弾ではなぜ、広島県三原市でCarstayが実証実験を行うかの説明をさせていただきました。経緯は以下からぜひ再確認してください。
①車内寝泊計画は広島県三原市を「日本でもっともキャンピングカーにやさしい街になれるか」を検証すること
-下の概念図にあるようにCarstayがもっている「キャンピングカーシェア」と「車中泊シェア」のプラットフォームを活用することで広島県三原市で二次交通・宿の課題などを解決できるか。そのニーズがあるか。経済効果を出すことができるかを検証。
②検証項目は以下6項目
-項目1:シェアできるキャンピングカーを増やせるか
-項目2:シェアできる車中泊場所をこのエリアに増やせるか
-項目3:キャンピングカーユーザーに受け入れられるか
-項目4:普段キャンピングカーを利用しない都市部ファミリーに受け入れられるか
-項目5:若い女子の視点で魅力的に受け入れられるか
-項目6:地元の方々に受け入れられるか
2.各検証項目の内容説明
-項目1:シェアできるキャンピングカーを増やせるか
-三原市では駅近くで3台、市内で4台のシェアできる車両があります(2021年11月23日現在)。広島県内で約15台程度。それ以外は福岡や大阪からのシェアリングになります。
ここでの課題はこのエリアの方にとって「シェアリングエコノミーでキャンピングカーをシェアすることは時期尚早」であったことが顕著に現れました。要は、自身の大切なキャンピングカーは家と同様に貸したくないというお声がまだ多いです。都市部ではその考え方はかなり少なくなっています。
わたしたちはすごく良い課題と思っています。運用をしっかりしていけばきっと数年でこの貸したくない課題を「貸したい」に変えられると思っております。プラットフォーマーではありますが、これは時として対面で対応することの大切さを感じました。なので地元のKOTOYAさんに「車の引き渡し」「車両のレクチャー」「車中泊場所での楽しみ方」などをお願いすることとしました。
-項目2:シェアできる車中泊場所をこのエリアに増やせるか
2021年12月からの稼働に向けてこちら掲載準備を進めております。すでに掲載されているところとしては広島県三原市大和町にある「道の駅よがんす白竜」です。こちらは女性客、ツーリングの方々にも人気の道の駅です。午前9時からはイタリアレストランもひらきモーニングを食べて頂けます。こちらには「古墳広場」というところがあり緑の中で静かに車中泊を楽しんでいただけます。
今年から来年度にかけて約14か所適時車中泊スポットが増えていく予定です。そして広島県内も20カ所以上車中泊スポットが増える予定となっております。是非、ご期待いただけたらと思います。
以下の写真等はこの後掲載予定の車中泊場所の写真。
-項目3:キャンピングカーユーザーに受け入れられるか
2021年10月9日(土)10日(日)に三原市離島「さぎ島」で実施された島キャンイベント。コロナ禍で、緊急事態宣言あけから間もなかったこともあり、広島県内の方を中心にお声掛けをさせて頂いた。その様子は以下の映像にまとめておりますのでもしよろしかったらご視聴お願いします。
瀬戸内エリアは島が多く、フェリーなどでないといけない島もあります。さぎ島はそのような島のひとつです。コロナ禍のなかで、密にならずにゆったりと過ごしていただくことをテーマにこの「島キャン」を企画させていただきました。下のアンケートなどにありますように、非常に満足度が高く、県内の方でもあまり伺うことがなかった場所。こういった場所での需要が非常に高いと実証されました。
-項目4:普段キャンピングカーを利用しない都市部ファミリーに受け入れられるか
都市部に住まわれている方の多くは「田舎暮らし」にあこがれています。それは「子育て世代」「老後」なども含めると充分に居住する選択肢に入ります。近年では二拠点、多拠点居住という言葉があります。都心などに拠点をもちながら、田舎やワーケーション、そして働く場所などを複数持ちながらでのライフスタイルに共感がうまれています。そんな方々に、「二次交通」や「宿」に課題のあるところでのキャンピングカー体験を頂きたく企画をさせていただきました。こちらも三原テレビさんが撮影、編集頂いたものがございますので是非、ご視聴下さい。
大阪から2家族、広島県広島市から1家族のご参加でした。子育て世代の方々が来て頂き、自然、昆虫とり、BBQ、芋ほり、ぶどう狩り、佛通寺でのお風呂、車中泊、座禅体験から、朝食もこちらでとって頂きました。総じて、ご満足を頂き、このあとも三原市での体験を更に深めていきたいとのお声を頂きました。特に、地元の方々とのコミュニケーションに非常に感銘をうけておられました。
-項目5:若い女子の視点で魅力的に受け入れられるか
今回、わたしたちは若い女子目線に注目していました。やはり、彼女らに受け入れられることは今後のキャンピングカー観光誘致では非常に大切な視点だと実感しているからです。そこでカメラガールズとの連携を強化しました。
カメラガールズに三原市キャンピングカー体験を頂くことを企画。彼女らに1泊2日キャンピングカーでの「フォトウォーク」を体験頂きました。
そして、フォトウォーク後にあがったLPがコチラになります。
彼女たちが三原市をフォトウォークで旅しながら感じたことは「普段知っている三原市とは異なる」「写真映えするところにいける」「車での旅は投稿すると非常に反応が良い」ということでありました。
-項目6:地元の方々に受け入れられるか
シェアできるクルマや車中泊場所を増やす。モニタリングツアーをしてニーズ確認をしていく。とても大切なことですが、どこまでいっても一番気にしていることは「三原市の方にとって」この事業が意味があることなのかという視点でした。わたしたちは2021年10月~11月にかけて約13日間かけて、様々な場所で三原市民の方々の声をあつめました。この事業をしっているのか?受け入れられているのか?など心配でなりませんでした。
上記のデータのように「三原市民の認知率7割」「三原市民の期待値9割」というデータがでました。三原市がキャンピングカーにやさしい街になるのに地元の方々が応援してくれていることが本当に後押しになります。
3.今後に関して
実証実験をすることが目的ではありません。この「三原車内寝泊計画」を継続することで三原市に経済効果をうむ。その足掛かりが今回の実証実験でした。そして、今度はこれらを定着させるために活動を継続していきたいと思っております。そのためには「三原市」そして、地元「事業者様」との連携が更に求められます。そこで、皆さんとお話し合いをして「包括連携協定」を結ぶ運びとなりました。
ひろしまサンドボックス「D-EGGS」プロジェクトを機に「火だね」が付きました。この火を更に安定したものにするために、ひとつひとつ積み上げていきたいとおもっております。先日、これらを凝縮して撮影、中継した内容が以下のものとなっております。こちらも少し長いですが、是非ご視聴下さいませ。いや、本当に長いです。はしょりながら、みてください。Carstayの中継部分は「9:21:55~」となっています。
文責:野瀬勇一郎
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