自己啓発本を読めなくなったのは作者と自分のIQに違いがありすぎるため。
先日元部下からこんなLINEがきた。
彼女(Aさん)は1年上司部下で働いただけなのだが、会社を辞めてから何年も仲良くしてくれる大変ありがたい子だ。
Aさんはこの記事で紹介した子で、結構読まれている記事なのでその意味でも感謝している。
紹介されたのはこの本。
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著者の尾原和啓さんは京都大学大学院を卒業後、マッキンゼー、Google、楽天、リクルートなどそうそうたる会社を経験している、いわばエリートサラリーマンだ。
実はAさんからこの本を紹介されたとき最初は断った。
最近自己啓発書が読めないのです・・・!
私の最近の悩み。自己啓発書が読めなくなったこと。
20代の頃は社会的に成功している人たちの自己啓発書を読み漁った。
経営者の本やスーパーサラリーマンの本など日本だけにとどまらず世界の本を読んだ。
自己啓発書は20代の私には良薬で読んだ瞬間、とんでもなくデキる人間に変身する。
ドラゴンボールのスーパーサイヤ人のように。
でも、数日たつと元の自分に戻る。
ヤムチャ以下でウーロンレベルになる。
※ドラゴンボールネタわからない方ごめんなさい😂
そして読んだ内容はほとんど忘れる。
最近なんで自己啓発書が読めないのかと考えてみた。
多分この一言に尽きる。
知能指数が違いすぎる。
この尾原さん、とんでもなく頭がいいんですね。
世の中の成功者って学歴だけじゃないにしろ知能指数が高い人が多い。というかそんな人しかいない。
境界知能の存在
この本を読んだことがあるだろうか?
2019年にベストセラーになった本で、境界知能の人々について焦点をあてている。
境界知能とは知能指数が健常者と知的障害者の間にいるIQ70〜85の人たちのことだ。
現在の基準ではIQ70未満が知的障害に該当する。
この基準は1970年代以降のもので、1950年代の一時期はIQ85未満が知的障害とされていたことがある。
しかしこの定義では全体の16%の人が知的障害ということになり、あまりに多すぎるため現在の基準に見直された。
ちなみに現在の基準で知的障害者は全体の2%だ。
この本にはこんなことが書いてある。
本書を読んだ時とんでもなく驚かされた。
私は刑務所にいる人たちは自分と同じ人だと思っていた。
単純に悪いことをして警察に捕まった人たちなのだと。
受刑者の半数がIQ85未満の人なのだとしたら優先すべきは受刑者として罪を償わせるより、罪を犯す前の支援が必要となる。
話がそれている感が否めないがもう少し進めたい。
知能は遺伝するという事実
この本を読んだことがあるだろうか?
私の大好きな橘玲さんの1冊。
本書から導き出される結論の一つはこうだ。
努力は遺伝には勝てない。
まあ、絶望した。
知能は7~8割が遺伝で決まるそう。
ここまで私が書いたことは知能の話だ。
現代はインターネットの発達によって世界中で人間の脳が繋がっている。
それぞれの分野がとんでもなく細分化されている。
私なんかは毎日使っているトイレやIH、掃除機の仕組みすら答えられない。
ましてやインターネット、AI、半導体の仕組みなんて分かるはずがない。
でも世界はどんどん進化している。
その進化に伴い私たちが日々行う業務の難易度が上がってきていると思うのは私だけではないはずだ。
15年前はFAXでやり取りしていたものが今はメールやチャット。
仕事のスピードは格段に上がってきている。
ここで脱落する人は必ずいるし、私だってなんとかくらいついている状態だ。
怖いのがそのスピードが年々早まっている点だ。
現代は知能の価値が歴史上類を見ないほど高まっている社会ということだ。
ここで話を戻したい。
自己啓発書は優しい世界
自己啓発書が読めない理由。
「知能指数が大きく異なる人が書いた本は私の参考にならない。」
でも賢い人は分かっている。
私にもできるかのように書いてくれるのだ。
そこは優しい世界だ。
「あなたでも努力したら私のようになれるよ」
「あなたも努力したら夢が叶うよ」
「努力をしたら人間はなんにでもなれるよ」
一方で残酷な事実を提示してくれるのは「ケーキの切れない非行少年たち」や「言ってはいけない 残酷すぎる真実」だ。
私は優しい世界より厳しい現実を真正面から見つめる方が好きなタイプというだけだ。
知能なんてどうにもならないものに対し嘆くのではなく、今持っているものに焦点を当てて突き進みたい。
そして他人から見てどうではなく、自分なりの幸せの状態を見つけたい。
自己啓発書を100冊読むよりこの2冊を読む方が"今"の私にとっての価値は高い。
本の感想
そうそう。好き放題書いてしまったが本の感想を書くのを忘れていた。
「モチベーション革命」は今年で54歳になる著者が若者世代のモチベーションを分析している本だ。
そしてその分析は鋭い。
元部下も言っていたが若者世代にとっては自分自身がなぜ上の世代のように、仕事に対してモチベーションが上がらないのかを言語化してくれる。
また上の世代からすればなぜ若者が自分の若いときと比べて、やる気がなさそうに見えるのかが分かる。
本書は世代間のコミュニケーションを円滑にしてくれる一冊だ。
先ほど今の私には自己啓発書の価値は下がっていると書いたが、Aさんにとっての価値は高いと思う。
Aさんは27歳。
仕事でモチベーションを高めて様々な情報を吸収して結果を出す時期だ。
私もその時期は自己啓発書を読み漁ったし、読み漁った結果「会社辞める!」となったので私の読み方は何か間違っていたのだろう。
個人的に嬉しかったのが、私と一緒に仕事をしていた時のAさんはこの本読まなかっただろうなーと思ったこと。
Aさんが転職して自分の課題感も見つかって学ぼうとしている姿勢に対し素直に嬉しかった。
そういった意味でAさんは転職してよかったと思う。
またおすすめの本があったら教えてほしいし、今考えていることや悩んでいることも教えてほしい。
本を読んでも忘れるよね!
私の手元に「モチベーション革命」は2冊ある。
尾原さんの本を2冊持っているファンがここにいますよー!(笑)
私は本書を最後まで読んで読書アプリに登録するまで読んだことを気付かなかった。
読書アプリ「既に登録されています」
2020年に読んだ時は折り目がたくさんついていた。
学ぶことがたくさんあったのだと思う。
同じ本を4年後に読むと全く違う感想を抱く。
私は1回読んだ本を読み返すことはあまりないのだが、これはこれで自分の変化が分かって楽しい。
仕事辞めて時間ができたら過去の本を読み返してみようと思う。
こんな気付きもAさんのおかげなので感謝だ。
おしまい!