無理ゲー化する選挙。それでもあなたは選挙に行きますか?
最近、noteでも選挙の記事をよく見るようになった。私が読んだ限りは選挙に行かなければならない!という熱い気持ちのこもった記事が多かった。
私は選挙に対して熱い気持ちはあまりないのだが、今回は「若者にとって選挙って無理ゲーじゃない?」という少し冷めた記事を書きたい。
いろいろな意見があった方が選挙への解像度が上がると思ったからだ。
記事を書こうと思ったきっかけはテレビで31歳の俳優が政治に時間を費やすことに対し「ぶっちゃけ、えっ、時間もったいなくない?」と発言。
その後に批判されていたからだ。
シンガー・ソングライターの柴田淳さんは「やば過ぎますね。どれほど恥知らずなんだろう。これも目先のお金ばかりで、教育を軽んじた結果かと思う」と批判。
ネット上でも批判的な意見が多かった。
まず、私の周りの20代~30代に今回の選挙についてインタビューしてみた。
8人の若者へのインタビュー
質問内容はこれだけだ。
「選挙行く?行くなら行く理由を、行かないなら行かない理由教えて!」
選挙へ行く派
①A君28歳(男性)
期日前投票行きましたよ!別に正直どの政党のどの人が当選しようが興味ないけど、若い子の投票率をまず上げないと候補者も若い子のことを考えないと思うので、行っているだけです!わりとずっと行ってますよ!
②Bさん27歳(女性)
いきまーす!
①家族が行くから一緒に
②行くことで何か変わるとは思わないけど、若い人の投票率が低いってなれば、どんどんお年寄りの意見しか聞いてもらえなくなると思うから
③Cさん30歳(女性)
行きますね!昔は行っていなかったんですけど、誰かから「選挙に行かずに政治に文句言う権利ないよね」と言われて行くようになりました!
④Dさん29歳(女性)
期日前投票行きましたよ!昔から親に無理やり連れていかれていたので。旦那は行ったことないらしく今回無理やり連れて行きました(笑)
でも候補者がどうとかは特にわかんなくて、てきとうです。白票よりは少数派に点数あげようかと。若者の投票率に貢献するために行っている感じですね!
選挙へ行かない派
①Eさん32歳(女性)
選挙行ってませんね。実家暮らしのときは家族と行っていたのですが一人暮らしになってから行かなくなりました。というか選挙会場がどこなのかすら知りません(笑)
②F君31歳(男性)
行かないです!政治は無関心ではいられても無関係ではいられないことは承知していますが、そもそも本当に国民のこと考えて働いてる?
地位や名誉でしょ!っていうネガティブな見方をしています!
あとは僕みたいな小さい市区町村の議員に入れたところで影響力有るか?っていうのと60、70のおっさんに投票したところでこの先何が変わる?って感じですね!
③Gさん27歳(女性)
私は行きません!正直あまり興味ないです、、、。誰に入れたらいいかもわからないし、本当は行った方がいいんでしょうけどね。
④H君32歳(男性)
みかんさんだから正直に言いますね。行かないですね。というか意思を持って行っていません(笑)「選挙に行かないと政治に文句言うな」とか言われますが、そもそも政治に文句ありません。勝手にしてくれって感じです。選挙って無理ゲーじゃないですか。若者の投票率と年齢別の割合見たら無理ゲーってふつうわかると思いますけどね。時間の無駄ですね。そんなことに時間を割くぐらいなら自分の人生のために時間を使います。
※無理ゲーとは困難でクリアするのが難しいゲームや状況を指す言葉です。また、ゲーム以外の状況においても、困難でクリアするのが難しい状況を指す言葉として使われることがあります。たとえば、低年収では恋愛や結婚が「無理ゲー」であるといった表現があります。
以上がインタビュー内容だ。
選挙に行く派、行かない派の生の声を聞くことができて興味深かった。
総務省のサイトを見ると若者(今回は10代~30代)の投票率は令和3年の選挙で10代43%、20代36%、30代47%と50%にも達していない。
一方で高齢者(60代以上)は60代が71%、70歳以上が61%と投票率が高い。
次は年齢別の人口割合を見てみよう。
いいデータがなかったので総務省統計局の人口データをもとに作成してみた。
グラフに表すとこうなる。
若者にとって選挙は無理ゲーなのか?
先ほどのインタビューのH君はこんなことを言っていた。
H君の言葉を言い換えるとこうだ。
選挙に行かない若者はこの事実を薄々気づいているのではないか?
逆に行く派はどちらかというと親の教育の要素が大きそうな気がする。別に意味ないと思うけど親がうるさいし、あと世間体が・・・。といった風に。
H君の意見に対し私の主観全開で意見を述べたい。
そもそも利他的な人間ってどれぐらいいると思う?
利他的な人間とは、自らの利益より他者の利益を優先する人のことだ。
選挙の場合であれば圧倒的強者である60歳以上の方たちが、未来の日本のために、未来の若者のためにと考え投票するということだ。
私の感覚では会社の人間を見渡すとそんな人間は10人に1人もいない。基本的に人間は利己的だ。
60歳以上の方であれば自分たちの年金が減らされないように、大きな変化が起きないように、給付金がもらえるように、そんなことを優先すると思う。
これは60代以上の方がどうというより若者も同じだと思う。みんな自分の生活が一番大事だからだ。この呪縛から逃れるには自分の生活の基盤を確固たるものにしないとダメなのだが、そんな人間私も含めほとんどいない。
老後2000万円問題があれだけ騒ぎになったのもその証拠だ。何も考えずに老後は国が面倒を見てくれる、と思い込んでいる人がどれだけいるかということを痛感した。
年齢で区切るということは背景にライフステージの問題がある。20代であれば自分のキャリアが、30代~40代であれば子どもが、60歳以上であれば老後が、といった問題だ。
それぞれの年代が利己的に投票した結果、やはり強者は数の多い世代になる。今回でいうと60代以上だ。単純に政治家はパイの大きなところから支持されるのが効率的なため、60代以上に目を向ける。
政治家も自分の生活があるので全ての人間が利己的に、合理的に行動した結果、今の日本がある。
今の日本の現状を見たらわかるだろう。人口減少が進み、少子高齢化が進み、税金が徐々に上がり、現役世代がヒイヒイ言っている。
日本は人口減少に歯止めをかけるタイミングを逃してしまったので、人口減少は必然だ。また私たちも高齢者になるのだがこれからの若い人たちがどれだけ苦労するのかと思うと、私としては迷惑をかけないよう自分の生活の基盤を整えたい。
若者が政治に興味がないのではなく、無理ゲーと感じているから
若者はもっと政治に関心を!若者の投票率が上がれば日本が変わる!なんて言葉、選挙が近づくといたるところで聞く。
若者も表向きには「選挙に行きます!」なんて言ったりする。
でも本音のところは「何言ってんの?無理ゲーじゃん」と思っているのではないか?
たぶん根本が間違っている。若者が政治に興味がないのではなく、無理ゲーなのにその事実を隠して綺麗ごとを言い張る人たちに辟易しているのではないか?
書きながら「若者の投票率が上がれば政治が変わる!」と言っている人たちが「宝くじは買わなければ当たらない!」と言っている人たちと同じように思えてきた。
もちろん全く違う問題なんだけど。
でも批判的なことばかり書いても意味がないので、私なりにこんな制度があれば若者の投票率上がるんじゃない?と思うことを2つ書きたい。
年齢別の1票の格差を是正する
1票の格差はそこらじゅうで騒がれるが、1番の問題は年齢別の1票の格差が存在することではなかろうか?
年齢別の割合が違うのであれば20代の1票と60代の1票は当然のことながら重みが違う。
20代60代の1票の重みが同じになれば、若者は選挙へ行くのではないか?現状余りにも無理ゲーすぎる。
誰が悪いとかではなく構造の問題だ。
でもこれは言い始めたらキリがない側面がある、男女の割合はどうかとか、性的マイノリティーはどうだとか、どこで区切りをつけるかが非常に難しい。
ネット投票ってできないのかな?
これだけ技術が発達している現代なのにいまだにネット投票は実現されていない。
現役世代は忙しい。仕事もあって子育てもあって。
その忙しさの余り投票に行かない人も一定数いると思う。また引きこもりの人だって1票を持っている。
そんな人たちが自宅でスマホから投票できたとしたら投票率は絶対に上がる。
あなたは選挙に行きますか?
今回は選挙に対するネガティブな側面を書いた。
記事で思うままに書いたのだが私の選挙や政治に対する知識は拙い。なので論理がおかしいところなどたくさんあると思う。
選挙は行かないのは恥知らずだし、行かなければ政治に文句を言う権利がない。
それはそうなんだけどその論理って少し暴力的すぎない?とも思うのだ。
そんなこと言う人たちが作ったのが今の日本なのだ。その責任を若者の倫理観や教養に紐づけるのはあまりに暴力的ではないのか?
無理ゲーだけど選挙に行かなければ何も変わらない。行ったところで変わるとは思えない。考え始めると何とも難しい問題。
あなたは選挙に行きますか?
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