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カーギルジャパン合同会社の年収・年俸(給与明細アリ)とwikiより詳しい各種まとめ!カーギル社の採用情報、取扱商品、新卒や転職中途採用の評判や闇についても全解説。

以下の内容は記事最下部に記載致します。
・実際の給与明細(転職1年目時)
・転職活動にてカーギル社から内定を貰う裏ワザ

調べても出てくる情報があまりにも少ない謎の会社「カーギルジャパン合同会社」。


普段の生活で名前を聞くことは少ないですが、


・世界経済のニュースを見る人
・ビジネスの勉強をしている商学部の学生
・就職活動時に業界リサーチをしている人


などは
「カーギル社」の存在を知る機会があった人は
「こんな会社があったのか・・・」と非常に驚いたことでしょう。


というのは


・世界最大級の非上場会社
・穀物メジャーの筆頭であり、たった1社で世界中の食糧価格を高騰させることができる
・世界で一番大きい商社(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産よりも大きい)


という、
なんとも凄まじい会社がカーギル社なのです。


だからこそ
カーギル社への就職・転職や
給与水準に興味を持った人も少なくないことでしょう。


実際、
日本には「カーギルジャパン合同会社」という
アメリカ合衆国にあるカーギル社本社の子会社が存在し、
日本でもビジネスを行っているため、就職することは可能です。


しかしながら
そのあまりの情報の少なさに、

🙎‍♂️新卒採用ってどこから申し込めるの・・・?
🙎‍♀️中途採用で転職希望だけど、面接準備するには情報が足りなすぎる・・・
🙎‍♂️結局何だかよくわからない。もっと詳しく情報が知りたい!

と思ってしまった方も多いのではないでしょうか。


そこで実際にカーギル社で働いていた経験を元に、wikiよりも詳しく

カーギル社について
カーギルジャパン合同会社について
カーギル社の給与と採用・転職・新卒情報について

についてまとめてみました。


特に記事の最後では、主に転職希望の方のために、カーギル社での実際の初年度給与明細転職時に内定を貰うコツも特別に公開していますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください!


※この記事はあくまで個人の解釈です。認識違いや記憶違いなどによる間違った情報である可能性もご理解ご認識の上お読み進めください。


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カーギル社は世界一の商社!カーギル社の闇がやばいというのは本当?


「カーギル社とはどんな会社?」と調べると「穀物メジャー」「食糧系のコングロマリット」など出てきますが、端的に言えば「大手食糧商社」です。


しかしながらその規模は群を抜いており、2022年度決算で発表された売り上げは1650億ドル(=24.7兆円)。


これは日本のすべての総合商社の売上高を上回っています。

▼カーギルと日本五大商社の売上高(2022年度)
カーギル :24.7兆円
三菱商事 :21.6兆円
伊藤忠商事:21.3兆円
三井物産 :11.8兆円
丸紅   :8.5兆円
住友商事 :5.5兆円

意外と知られていませんが、実はカーギル社は三菱商事や伊藤忠商事よりも売上が大きいやばい会社なんですね。


しかし真にカーギル社のやばいところは、その事業規模を食糧を中心とした事業から叩き出しているということです。


そう、カーギル社は食糧専門商社であり、総合商社ではないのです。


専門性が高いと言うことは、その業界への影響力が大きいと言うこと。実際、カーギル社の方針次第で、世界中の農産物の価格が大きく変動するとまで言われています。


そのような背景もあってか、アメリカ合衆国政府の高官にはカーギル社出身の人物が常に在籍していると言われており、これはアメリカ政府がカーギル社のことを非常に重視しているからだと言われています。


このことからも「カーギルはやばい。世界の闇の支配者だ」と冗談混じりに言われたりすることもあります。


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カーギル社はアグリビジネスで世界中に進出している穀物メジャー!進出国はどこ?タイ、ベトナム、インドネシア、ロシア、ウクライナ、中国では何をしている?


先ほど「カーギル社は食糧専門商社」と書きましたが、正確には食糧以外も扱っています。


元々は穀物事業から始まり、そこから派生して穀物の取引・加工のほか肥料,種子開発,製鉄,製塩、畜産、食糧輸送のための船舶ビジネス、その資産を活用した金融ビジネスと事業を拡大しているからです。


とはいえ、そのビジネスの大半はアグリビジネス、つまり農業に関連する事業であることには変わりありません。


そしてカーギル社は世界の大半の国に進出してアグリビジネスを行っており、日本のニュースで耳にするだけでも以下のような進出国があります。


▼タイ:
カーギル本社の子会社であるカーギルミートタイランドがある。日本のマクドナルドがマックナゲットの原料となる鶏肉を輸入していることでも有名。

▼ベトナム:
アジアで最も近代的な飼料工場を設立。ベトナム人は豚肉を多く消費するが、その豚の多くはカーギル社製の飼料を食べて生育されている。

▼インドネシア:
アルファ化でん粉の生産拡大のために2000億円以上を投資。アルファ化でん粉とはトウモロコシやジャガイモから精製される甘味料で、パンやお菓子、麺類、ちくわなどのねり製品、ソースやドレッシングなど色々なところで使われている。世界中でのコンビニやスーパー、ファミレスなどで使う加工食品の消費需要増に対応するためにカーギル社はインドネシアにて大型投資を行っている。

▼ロシア・ウクライナ
カーギル社はロシアの穀物ターミナルを買収したり、ロシアウクライナ他黒海沿岸の穀倉地から小麦を大量に買い付けており、その相場に大きな影響力を持っている。

▼中国
カーギル社は中国にペットフードに使う肉の加工工場を設立。ドックフードをメーカーに下ろしている。他にも中国のケンタッキーフライドチキンにて売られている「植物由来の代替肉で作ったチキンナゲット」の原料はカーギル社が供給しているなど、閉鎖市場である中国でも一定のプレゼンスを持っている。


これは日本のメディア報道等で確認できる事例ですので、世界の大半が進出国と言われるカーギルの事例は、こんなものではなくまだまだたくさんあります(元社員として色々なことを知っていますが、勤務中に知り得た情報は書けないのであくまで検索して見つけたもののみを書いています)


なお、カーギル社のような「穀物から事業を始めて食糧業界に多大な影響を及ぼしている国際的な穀物商社」のことを穀物メジャーと呼びますが、世界的には以下の5社を五大穀物メジャーと呼んだりもします。


▼世界の五大穀物メジャー
グレンコア(スイス)
カーギル (アメリカ)
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(略称ADM:アメリカ)
ルイ・ドレフュス(フランス)
ブンゲ(オランダ)


しかしながら、カーギル社の名前を知っている人たちですら、「カーギル社の名前以外は聞いたことない」という方がほとんどではないでしょうか?


それはおそらく

・カーギルの事業規模が他穀物メジャーと比べても大きい
・他穀物メジャーは日本国内で事業を(あまり)行っていないから

と言ったところでしょう。


実際五大穀物メジャーの日本法人の従業員数をネットで調べたところ、以下の通りでした。


<穀物メジャーの日本法人の社員数(2023)>
グレンコアジャパン 20人
カーギルジャパン 300人
ADMジャパン 19名
ルイドレファス 情報なし(日本法人がない?)
ブンゲジャパン 3人

※公式発表でないものも多く、情報の信憑性は不明。ただカーギルで過去に働いていた私の肌感覚からするとこの人数感は多分正しいです。


こういった背景もあり、穀物メジャーの日本法人の求人を探してもカーギルジャパン合同会社以外はほぼ見つからないでしょうし、新卒採用や中途採用(転職)のための評判を調べようとしても社員数が少ない以上情報が出てこないでしょうから、「穀物メジャーに就職をしたい」と思う方のほとんどがカーギルジャパン合同会社のみを考えているのかもしれません。


===

カーギルジャパン合同会社はどんな会社?東食って何?事業内容や会社概要は?


カーギルジャパン合同会社はカーギルジャパンの日本法人です。


ちょっと分かりにくいのですが、成り立ちの背景は端的に言うとこんな感じです。


・1956年、カーギルが日本法人であるカーギルジャパンを設立。
・1997年、三井物産系列の食糧商社である「東食」が破産。
・1998年〜、カーギル本社が出資して東食を再建。
・2007年、東食の方がカーギルジャパンより大きかったので、東食がカーギルジャパンを吸収合併した上で、社号を「カーギルジャパン」と変更。今のカーギルジャパンになる。


別にそんな背景どうでもいいじゃん、と思うかもしれませんが、実はこの背景を知った上で面接に臨むことで、採用面接で内定を勝ち取れる可能性が大きく上がります(超重要:採用関連の項目で後述します)


カーギルジャパン合同会社の社長は石井竜男さんです。Googleの予測変換では「社長」「役員」などと調べると併せて「佐々木」とも出てきますが、これは以前の社長の佐々木弘人さんのことです。現在の社長ではありません。


扱い製品が食糧や食糧原料であること以外は、事業内容はTHE商社という感じです。海外で食糧や食品原料の生産拠点を見つけ、もしくは育て上げ、そこから買い付けたものを日本に輸入し、日本のお客様に納品して差益で儲けるというのが基本的な形になります。


事業規模の観点からも他商社と比べて取り扱い量が膨大な製品も多く、その分他社と比べて価格競争力が高い印象です。


▼扱い商品例(数えきれないくらいあるので一部紹介):

<食品系商品>
パスタ、缶詰、オイル、ダイヤモンドクリスタルソルト、クリームコーン、鶏肉、牛肉、コーヒー、ココア、チョコレート、トマト缶(ホールトマト缶)、缶詰製品、大豆

<原料系商品例>
エリスリトール、エタノール、塩、 マルトデキストリン、マルチトール、メタノール、レシチン、増粘多糖類、大豆油、デキストリン、澱粉、バイオ燃料、ペクチン、アラキドン酸、絶縁油


なおもし商社の業務についてよく分かっていない人は、まずは五大商社について調べるなどして大まかに理解すると、カーギルジャパン合同会社での業務内容も理解できると思います。


ただ1点、日系の総合商社と大きく違うところは、カーギルジャパン合同会社は米国カーギル社の日本支社であるということです。


それに伴い、日系の大手総合商社では海外支社への転勤が多くありますが、カーギルジャパン合同会社では海外支社への転勤は非常に少ないです。


外資系というと「本社や海外支社に転勤できるのでは?」と勘違いする方も多いのですが、あくまで日本で事業を行うための日本支社ですので、拠点は基本的には東京になります(事業内容によって海外拠点に駐在されている方もいますが、日系商社ほど多くありません)


従って、海外に行くのは出張ベースが多いです。どれくらい行くのかは部署や事業内容によりけりですが、私がいた時は会社全体の雰囲気として行きたい人は多く行けるし、行きたくない人は極力行く回数を減らせるような、非常に融通のきく社風ではありました。


同様に五大商社のような事業投資業務も多くありません。海外で工場を買収する、現地に法人を設立する・・・といった業務は本社が行なっているからです。


逆を言えばそれ以外はTHE皆さんがイメージする商社、という感じです。


カーギルジャパン合同会社で働いてみてどういう印象だった?評判はよかった?採用大学は?


会社の評判について元内部の人間なのでなんとも言えませんが、私個人としては働いてみて凄くいい会社だなと思いました。


<私個人の印象>
・社内の雰囲気は非常によい

・残業もそんなに多くない。ある程度自分の裁量でできるので家にPCを持ち帰って多少隙間時間に作業したりするのが苦でなければ、毎日定時に帰っているような人も多い。私自身も一部の忙しい時を除き、基本的に定時上がりが出来ていた(一般的に商社は残業が多いイメージがあると思うが、それとは全然違う)。ワークライフバランスが取れる会社という印象。

・ギスギスしていたり、他人の陰口を言うような人はほぼ見ない(ゼロではない)

・他商社との比較で言えば、温和で優しいけど仕事ができるという人が多い。ギラギラしてる人はあまり見ない。

・学歴も多種多様。採用大学は東大卒のケースもあれば無名大学卒のケースもあるし、海外大卒のケースもあるようで、多種多様な大学の人がいる。採用大学が散らばってるので「ここがボリュームゾーン」と一概に言い切りづらいが肌感は旧帝国大学〜MARCHくらい?ただほぼ全員中途採用で実力がある人が入ってくるので、実際学歴は関係ないし、現状の採用大学も特に中途採用を受ける上で気にする必要はないと思う。優秀であれば学歴に関わらず内定を勝ち取れる印象だし、高学歴でも優秀ではない人は内定はもらえないと思う。

・旧東食時代に新卒採用された人を除くと、転職で来た人がほとんど。新卒採用で入った人は非常に少なくて稀(見たことがない)。採用の募集をかけるのが部署ごとなので、どこかの部署が新卒採用をすることになれば新卒枠ができることもあるかもしれないが、恐らく新卒採用はしていないんじゃないか?

・オフィスが綺麗で広々としている。フリーアドレスで、机も広く使いやすい。会議室、カフェテリアスペースなども風通しが良くて使いやすい。オフィスは日比谷駅直結で通勤しやすい。

<カーギルジャパン合同会社の評判:把握している内容>
・海外でのプレゼンスが強い。原料の買い付けやリサーチのために海外サプライヤに営業を掛けたり、訪問を打診すると、皆快く受け入れてくれる(カーギルというデカい会社と取引がしたいためだと思う)

・国内でも営業先からの評判は良い。大体どの食品系大企業ともカーギルは取引実績があるため、調達系の部署で働いている人はカーギルがいかに大きい会社か知っているようで、扱いが丁重な印象。

・日本の名だたる大企業の調達系の部署の人たちと話しているときに何度も「カーギルさんは素晴らしい」「カーギルさんはいいよねえ」のような発言を受けている(当然、取引先には誰でも愛想良く接するとは思うが、とはいえ、という感じ。先輩方の築いてきた人間関係に感謝したものです)

・(後述するが)同業界内だと給与水準が非常に高い。仲良い営業先の調達系の部署の方と食事をした際など、そういう話題になった際は、毎回羨ましがられた。

・食品業界、商社界隈では転職に非常に強い


上記全て含め、仕事がある程度できる人にとっては非常に過ごしやすい会社だと思います。


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カーギルジャパン合同会社の年収や年俸、平均年収は?ボーナスやインセンティブはあるの?新卒募集はしている?中途採用で転職したい際に何を話せば面接官の琴線に刺さる?転職時に使える裏ワザは?


ここからは

・実際の私の年収と実際の給与明細の写真
・周りの方の年収や年俸、年齢別や役職別の平均年収を推測
・ボーナスやインセンティブはいくらもらえるのか
・カーギル社の面接官には実はこの話題が刺さる?という元従業員目線からの就職面接対策アドバイスや裏ワザ(多分、超有益)

を社内的に出して問題ない範囲で赤裸々に公開していきます。


なお私が営業職(=いわゆる商社マン職)でしたので、経理や法務などの管理部門についての情報は少ないことはご理解ください。


とはいえ、特に転職希望の方にとっては「これは面接時に知っているべき」というのを元社員目線で共有しますので、dodaやopenwork, indeedなどでは知ることのできない情報を得られるという意味で非常に価値のある情報だと思います。


【年収】カーギルジャパン合同会社の元従業員である私の実際の年俸


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カーギルジャパン合同会社から内定を貰える確率を少しでも上げたい方にはおすすめです
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