相続: 「始期付所有権移転仮登記」 <- こんなもの来ても知らん
今回は「始期付所有権移転仮登記」について見ていきましょう。
「始期付所有権移転仮登記」が突然送られてきてもね~
そもそも、意味が分からない。
と思う方もいるかも?
とりあえず、軽く行きましょう。
_*_*_
「始期付所有権移転仮登記」: 贈与者が生きている間は所有権を贈与者本人が留保し、贈与者が死亡した後に所有権を自動的に受贈者に移転させるための仮登記制度です。
具体的には、以下の2つの登記を順番に行うことで実現します。
死因贈与契約に基づく所有権移転仮登記:贈与者と受贈者が公正証書で作成した死因贈与契約に基づき、法務局に所有権移転仮登記を申請します。この仮登記により、贈与者は引き続き不動産の所有者として登記簿に記載されますが、贈与者が死亡すると、この仮登記が効力発生条件となり、自動的に本登記へと移行します。
本登記:贈与者が死亡すると、上記1の仮登記が効力発生条件となり、本登記に移行します。本登記完了後、受贈者は正式な所有者として登記簿に記載されます。
始期付所有権移転仮登記の主なメリットは以下の通りです。
相続登記を回避できる: 相続登記を経ずに、スムーズに名義移転できるため、時間と費用を節約できます。
贈与者の意思を明確にできる: 公正証書で作成した死因贈与契約に基づくため、贈与者の意思を明確に示すことができます。
第三者に対抗できる: 仮登記しておくことで、贈与者が死亡後に第三者に不動産を処分したり、相続人が勝手に名義変更したりするのを防ぐことができます。
一方、デメリットとしては、以下の点が挙げられます。
公正証書の作成が必要: 死因贈与契約は公正証書で作成する必要があるため、費用がかかります。
贈与者が自由に処分できない: 贈与者は、生存中は自由に不動産を処分することができなくなります。
相続人間のトラブルを招く可能性: 相続人以外の第三者に贈与する場合、相続人間でトラブルになる可能性があります。
始期付所有権移転仮登記は、相続登記を回避したい、贈与者の意思を明確にしたい、第三者に対抗したいといった場合に有効な制度です。ただし、公正証書の作成が必要であったり、贈与者が自由に処分できなくなったりといったデメリットもあるため、事前にしっかりと検討することが重要です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?