税金: 「年収130万円の壁」
今回は「年収130万円の壁」について見ていきましょう。
一言では、106万円の壁を越えたあとに、今度は働き手が扶養扱いの特権がなくなり、普通の社員のような形で社会保険料などがかかってくる感じです。
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年収130万円の壁とは、主に社会保険の扶養に関する概念で、年収が130万円を超えると、多くの場合、社会保険に加入し、保険料を自分で負担しなければならないというものです。
130万円の壁を超えるとどうなる?
130万円の壁を超えると、健康保険と厚生年金保険に加入し、保険料を会社と折半で支払う必要があります。これにより、以下のメリットとデメリットがあります。
メリット
老後の年金受給: 厚生年金に加入することで、老後の年金受給の権利が得られます。
病気やケガの際の保障: 健康保険に加入することで、病気やケガをした際の医療費の負担が軽減されます。
失業保険の加入: 失業した場合に、失業保険を受給できる可能性があります。
デメリット
保険料の負担: 健康保険料と厚生年金保険料を支払う必要があり、手取りが減ります。
手続きの煩雑さ: 社会保険の手続きが必要となり、手間がかかります。
130万円の壁を超える条件
130万円の壁を超える条件は、以下の通りです。
週の所定労働時間が20時間以上
賃金が月額8.8万円以上
雇用期間の見込みが2ヶ月以上
学生ではない
事業所の従業員数が101人以上(2024年10月以降は51人以上)
130万円の壁と106万円の壁の違い
よく似た概念に「106万円の壁」がありますが、これは社会保険の扶養ではなく、税制上の扶養に関するものです。106万円を超えると、配偶者控除を受けることができなくなります。
130万円の壁の見直し
2023年10月より、厚生労働省が被扶養者認定を円滑化する措置を導入しました。これにより、一時的な収入変動により130万円を超えてしまった場合でも、一定の条件を満たせば、2年までは被扶養者として認められる可能性があります。
まとめ
130万円の壁は、社会保険への加入義務が発生する年収の目安です。130万円を超えると、保険料の負担が増える一方で、老後の年金や病気の際の保障など、様々なメリットも得られます。自分の状況に合わせて、メリットとデメリットを比較し、慎重に判断することが重要です。