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用語集: 「エンゲル係数」 <- 上昇気味の日本は何をいみするのか?
今回は「エンゲル係数」について見ていきましょう。
みなさん、ご存じだと思うので今回は復習編です。
なお、最近私のエンゲル係数も上がり気味です...
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「エンゲル係数」: 家計の消費支出に占める食費の割合のことです。簡単に言うと、「食費にどれくらいのお金を使っているか」を表す数字です。
なぜエンゲル係数が重要なの?
この数字が小さいほど、生活が豊かになっていると考えられています。なぜなら、食費にばかりお金を使っているのではなく、衣類や住居、娯楽など、他のものに使えるお金が増えているからです。
エンゲル係数の計算方法
エンゲル係数は、以下の式で計算します。
エンゲル係数(%) = (食費 ÷ 消費支出)× 100
食費: 1ヶ月の食費の合計
消費支出: 1ヶ月の全ての消費支出(食費、光熱費、家賃など)
例を見てみよう
例えば、山田さんの場合、1ヶ月の食費が3万円、消費支出が10万円だとします。この場合、エンゲル係数は以下のようになります。
エンゲル係数 = (3万円 ÷ 10万円) × 100 = 30%
つまり、山田さんの場合、消費支出の30%を食費に使っていることがわかります。
エンゲル係数が示すこと
エンゲル係数が大きい場合:
食費に多くの割合のお金を使っている
生活が苦しい可能性がある
生活水準が低い可能性がある
エンゲル係数が小さい場合:
食費以外のものに使えるお金が多い
生活水準が高い可能性がある
エンゲルの法則
一般的に、所得が増えるほどエンゲル係数は小さくなるという法則があります。これをエンゲルの法則と言います。
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参考ですが、日本の傾向はネガティブです: ↓
過去からの推移と近年の傾向
戦後~2000年代初頭: 戦後直後は60%台と高かったエンゲル係数は、経済成長とともに低下し、2000年代初頭には24%程度で底を打ちました。これは、生活水準の向上と、食料以外の消費支出が増加したことを示しています。
2000年代後半~現在: 2000年代後半以降、エンゲル係数は再び上昇傾向にあります。
具体的な数値データ
2016年: 25.8%(1987年の水準に戻る)
2022年: 総世帯の平均値で27.8%
2023年度(2023年4月~2024年3月): 29.8%(1978年以来の高水準)
これらの数値は、エンゲル係数が近年上昇傾向にあることを明確に示しています。特に、2023年度の数値は非常に高く、過去45年ぶりの高水準となっています。
つまり、生活が苦しくなっていることが数字に表れているということです。
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まとめ
エンゲル係数は、家計の状況や生活水準を測る上で重要な指標です。自分のエンゲル係数を計算することで、家計の見直しや将来の計画に役立てることができます。
注意: エンゲル係数は、あくまで一つの指標です。他の要因も考慮して、総合的に判断することが大切です。