本紹介)戦略のプロとはなにか
※この本の紹介の前に、プロフィールなどを見てもらえるとどういう人がいい本だと説明しているか分かると思うので、先にプロフィールをご覧ください。
(以下私のプロフィールURL)
https://note.mu/carefree_style/n/n57b04204b7ba?current_menu_id=6724&creator_urlname=carefree_style
簡単に「戦略」と「戦術」の違い
本内容とはあまり関係ないのですごい簡単に。
戦略:中長期的な目標を達成するためのストーリー。方向性やリソース、強みなどを鑑みて決める。
戦術:戦略を遂行するための具体的な行動計画(アクションプラン)。
ひとつの戦略に複数の戦術がある、という感じですね。戦略>戦術。
戦略設計において重要なこと
人によっては当たり前かと思いますが、私個人の言葉で簡潔にまとめると、
・基本方針を決める
・戦術にまで具体的に落とす
・計画は緻密に、アウトプットはよりシンプルに
これらをヒト・モノ・カネの全てにおいて取捨選択したうえで決める。この辺りは今回ご紹介する本で読み解けるかなと思います。
おすすめする本と個人的所感
今回おすすめするのは、日経ビジネス人文庫が出している「戦略プロフェッショナル~シェア逆転のドラマ」(三枝 匡さん)です。有名な著書なので、すでに会社の先輩や上司から読んでみなよー、など言われている人も多いかもしれません。
この本は物語形式になっていて、戦略設計→戦術における重要なことを、副題のとおりシェアを逆転するドラマとして説明しています。
<この本についてざらざら感想など>
・実際にあった話を書いているのでリアリティがある
・物語として単純におもしろい
・大手企業の話なので、中小企業では実践できない手法や考え方がある
・論理とパッションの双方が同じくらい大事とあるので、論理だけ学びたい人は少しまどろっこしさを感じるかもしれない
・逆にパッションを注入したい人はぜひ読んでほしい
・明日から実行しよう、というよりは少しドラマを見ている気がする
・書いてあることは基本的にシンプルであり、実行できる環境と想いがあるかどうかが重要になる
・本当にドラマみたいな話なので、物語として読むなら別だが自分に置き換えて考えるならある程度、どこは自分に当てはまってどこが当てはまらないかを考えないと疲れるし、読む気がなくなる
<この本をおすすめしたい人>
・すでに戦略設計をしたことがある、もしくは今行き詰っている人
・ある程度大手企業にいる、もしくはいたことがある人
・仕事におけるパッションを無理矢理注入したい人
・現状の組織に違和感がある人
・競合って何?と思っている人
おすすめしたい人の補足
おすすめしたいという事は、逆におすすめできない人もいるのでそのあたりを少し補足します。
戦略設計の裏側を書いている
まず、戦略設計をしたことが無い人は読んでもほとんど理解できないかと思います。したことが無い人が読むと戦略設計って簡単じゃない?と思うかもしれません。この本の本質はシンプルな中にある、さまざまな葛藤や思考を描いていると個人的に思います。ですので、私もしっかりと戦略設計をしたことが無い段階で読んだとき、まぁこんな感じだろうな、取りあえず想いが溢れてるなくらいにしか思いませんでした。実際に設計しうまく組織が動かない、数字がついてこない、そんな中読んだら共感と発見が沢山ありました。
とにかく規模がでかい
話の内容はとにかく規模が大きいです。なので、先述のとおりある程度、どこが自分に当てはまって(置き換えられて)どこが当てはまらないかを考えながら読むようにしてください。それができないと読む気が失せます。
単純に1兆円を100万円に脳内変換するとかも大事です。
1兆円も100万円を状況次第では価値は同じです。(というくらい振り切る)
とにかく熱い
中心人物の人たちはとにかく熱いです。パッションに溢れています。というのも大きな改革、変革の戦略は想いがないと実行できないというのが本質の1つでもあるので、とにかくみんな熱いです。なので、読んだ後は気持ちが勝手に高ぶります。しかしそれが必ずしも良いことかというと分かりません。
普段みなさんも熱をもって物事に取り組んでいると思います。この著書に出てくる人たちくらいの熱量が必要と考えるより、今よりもっと物事に対し、熱心に向き合うことができるかどうかという観点で読んてもらうと読みやすいかなと思います。
今現状の組織に違和感ありますか?
みなさんが会社に所属しているとして、その組織に対して違和感を感じたことはありますか?それがどういう違和感かは分かりませんが、言葉にできないなどあれば、この本はぜひ読んでみてほしいです。
ティール組織とかホラクラシーなどの自律分散型組織が流行っていますが、今現状みなさんが所属している組織はピラミッド型組織が大半だと思います。そういう組織に対しての変革が描かれているので、少しでも日々のヒントになるかもしれません。
競合の本当の意味
ここはあっさりと。よく競合競合といいますが、私個人的にこの本を読み競合企業に対しての考え方を少し改めました。頭でなんとなく理解していることを改めて感じることができたので、競合と”取りあえず”言い続けている人にもおすすめです。
最後に
私はこの本に共感と発見を非常に感じました。しかし疲れているとき読むには少し疲れてしまいます。(入り込みやすいので)
ぜひコンディションのよい時に読んでくださいませ。