採用支援を10年してきた私から、商社などの難関企業の面接に備えるアドバイス【最後のチェックポイント】
過去10年程、採用支援をしてきました。(クライアントは商社、デベロッパー、金融、メーカー、コンサル、外銀など。)
過去に500人ほど、商社に内定を獲得した方たちの支援をしてきました。
年間数百人の面接アドバイスなどを行ってきた経験を踏まえて、アドバイスを書き記します。
この段まで来ると、小手先のテクニックよりも、「根本として考えておきべき基本」の様な内容になります。ご参考頂けたら幸いです。
前提:面接の考え方
商社の面接に関わらず、面接は、
①自分を理解して
②面接官に伝えて
③面接官が自社に合っているか
を判断する場です。
意識することは、
・話したことで、面接官に納得感を持ってもらえるか
です。
納得感を持たせるには、
・聞かれたことに過不足無く答える
・具体的な自分の経験、活動を話す
ことが重要です。
また、プレゼン大会ではないので、会話を心がけて下さい。
※回答が長くなりそうなときは
「少し説明していいですか?」と聞く。(会話にする。)
以下に例を示して行きます。
質問例と考え方/回答例
Q:【力を入れた活動を教えて下さい】
・回答は短く一言か二言で
・相手がわかる言葉で
・具体的なことエピソードを話す
あなたが面接官だったらどちらの学生の方が違和感が無いですか?
①「サークルでリーダーシップを発揮したことです。サークルメンバーのモチベーションを上げるために、独自のアプローチを考えて実行しました。また、サークルで大きな問題が発生した際に、新しい考え方を取り入れて問題の解決にも注力しました。」
②「国際交流サークルで主務を行ったことです。学校公認サークルとして、大学事務との書類のやり取りや、約30の学外団体との折衝を担当してきました。」
どちらが違和感ないですか?
①の方は話が抽象的すぎて何を言っているか全くわかりません。
②の様に、やってきたことを回答するようにして下さい。
また、あまり使わないほうがいいNGワードとしては、
「誰よりも頑張りました」「全力で取り組みました」など『人によって価値尺度が違う言葉』です。
また、「日本一を目指して」などの、『そりゃ目指すよねと思われる、当たり前な目標』も避けたほうがいいと考えています。
※「全国大会出場」や、「Aリーグ昇格」、「3年ぶりの全国優勝」「2年連続日本一」などの、『意味があるだろうと思われる目標』を言う事はいいですね。
面接官としても「なぜその目標を置いたの?」と聞きたくなると思いますので、納得感のある回答を用意して置けると◯です。
Q【強みを教えて下さい。】
・自分の強みに合っていることを言う
・行動ベースで補足する
この2点を意識して下さい。
例えば、前述の国際交流サークルの主務の場合
「強みは正確に仕事をこなせることです。大学事務に年間50の書類を提出する必要がありました。必ず期日の5日前に提出し、不備による再提出が1度だけで、そちらも期限内に再提出をしました。」
この様に、ご自身の行動の特徴に合う強みを伝えるようにして下さい。
Q:【弱みを教えて下さい】
基本的に、強み/弱みは裏返しと考えて頂いていいと思います。
前述の例ですと、
「弱みは、少し慎重に物事を進めすぎる点だと思っています。書類の提出の際には、本当にその書類でいいのか自分で4回見直す他、ダブルチェックのために他のメンバーに協力をしてもらいながら行っています。(確実な仕事をしつつ、スピード感を持った活動ができるように心がけたいと思っています。)」()内は入れなくてもOK。
※強み-弱みが裏返しにある関係→もしくは、その周りにある事象を話すことがおすすめです。
【ケース面接はディスカッションで建設的に意見を考えることを大切にする】
商社などで出されるケース面接は、検討時間が3~5分と大変短くなります。具体的な流れは、
①ケース問題が出る
②考える
③発表する
④ディスカッション
という流れとなります。
この時に
・面接官からの指摘に反論をしない(Yes,Butの手法を使う)
・面接官からの意見で、いい部分は回答に取り入れる
・良い結論を出すために、面接官との議論を楽しむ
ことを意識して下さい。
Q:【ウチの会社でやりたいこと、どうしてもやりたい仕事はことはありますか?】
「何でも頑張りたいと思います。強いて言うなら〜〜です。(〇〇の経験を生かせると思うからです)」
と答えることが◯です。
頑なに「〜〜の部門の仕事がしたい」という事はやめましょう。(結果的に上手くいく人もいますが、オススメできません)
以上、簡単ですが、面接前の最後のチェックポイントとしてご参考下さい。
皆さんの面接がうまくいくことを祈っています。