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駐在妻インターンっでどんな人?【第10期vol.1 なおさん(ベトナム在住)】

2024年8月、第10期インターンではベトナム、中国、日本アから参加の駐在妻が加わりました。10期駐在妻インターンメンバーへのインタビュー第1弾は、2022年1月からにベトナムに駐在帯同中のなおさんのご紹介です。

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【なおさん/お仕事プロフィール】
学生時代から動物福祉に強い関心を持ち、動物専門学校を卒業。卒業後は動物病院で看護師として1年半勤務しました。結婚を機に台湾での駐在生活が始まり、初めての子育てを海外で経験。その後、日本に帰国し、4年間大学事務の派遣業務を続けたのち、現在は夫と2人の子どもとともにベトナムで生活しています。駐在生活はこれまでに2か国で計約6年半におよび、その間に多くの経験を積む。


はじめに

PCの画面越しでも感じられる、なおさんの明るく親しみやすい雰囲気。その笑顔はまるで太陽のようで、話しているとこちらまで元気をもらえます。人とのつながりを大切にし、興味を持ったことにはすぐに挑戦する行動力も彼女の魅力の一つです。インターンでは、イベントの企画・運営・司会など幅広く活躍しており、いつも前向きで楽しそうに未来への期待を語ってくれます。その姿からは、彼女が心から駐在生活を楽しんで取り組んでいる様子が伝わってきます。
そんななおさんのストーリーを、ぜひお楽しみください。

結婚と同時にスタートした海外帯同生活

まずは大きな転機を一度に経験した際の気持ちを教えてください。

正直に言うと、結婚生活も海外生活もあまり不安は感じませんでした。不安よりも「海外生活って楽しそう!」というワクワクしたイメージが強かったですね。結婚前に地元から東京に拠点を移した経験もあったので、新しい場所での生活に対してネガティブなイメージは持っていなかったのだと思います。
ただ、そんな私を見て心配したのか、夫からは「夜の一人外出は危ないよ!」「日本と違うからね!」と、いろいろ注意されました。最初はその言葉に少し心配になりかけましたが、実際に住んでみると、新鮮な環境や新しい世界に触れることがとても楽しくて、「夜は危ないかもしれないけど、昼間なら大丈夫!」と、夫の言葉も笑い飛ばせるようになりました。

早速、なおさんのポジティブシンキングが出てますね!実際に台湾での生活はどうでしたか?

台湾に引っ越してすぐに妊娠が分かりました。出産は日本で行いましたが、それまでの妊娠期間は台湾で過ごしましたし、出産後も予防接種を終えたらすぐに台湾に戻りました。
出産前は語学学校に毎日通い、中国語の学習に集中していました。そのため、日本人の友達はおらず、夫が紹介してくれた台湾人の友人や語学学校で出会った人たちとの交流が中心でした。出産後、情報収集や友人作りが必要だと感じ、日本人の友達が欲しいことを夫に相談しました。その結果、夫の会社の人から子育てサークルを紹介してもらったんです。
子育てサロンに初めて参加するときは、「友達ができるかな?」「怖い人やボスママ的な存在がいたらどうしよう?」といった不安がありました。でも、「優しい日本人ママもきっといるはず!行ってみないと分からない!」と思い切って参加してみたんです。実際に行ってみると、隣にいた先輩ママがとても気さくで優しくて、ほっとしました。さらに、初回の参加日にサロンのスタッフにも誘ってもらったんです。
「台湾に来たばかりだし、20代前半の若手ママの私がスタッフなんてできるのかな?」と不安もありましたが、「やってみたい!」という気持ちが勝ち、その場でスタッフになることを決めました。実際にスタッフとして活動してみると、とても楽しく、台湾での生活が一層充実したことを覚えています。

なおさんの行動力のおかげで、台湾での帯同生活はとても充実していたようですね。帰国後の日本での生活も同じように楽しく過ごせましたか?

実は、私にとっては本帰国後の日本での生活の方が「疎外感」を感じる場面が多かったんです。駐在帯同中は「日本人同士」という強い仲間意識があり、助け合うことが当たり前のように感じられる環境でした。そのため、帰国後も台湾での生活と同じように、近くのママ同士で自然に助け合いながら子育てをするものだと思っていたんです。
でも、日本ではプライバシーを大切にする意識が強く、子育ての問題は基本的に各家庭で解決するのが一般的でした。ママ友はできたものの、寂しさを感じたことを覚えています。

確かに、海外生活では不安も多いですが、「日本人」というだけで自然と仲間意識が芽生えることがありますよね。日本に帰国してからの疎外感を解消するために、どんなことを心がけたり、行動したりしましたか?

実は、知らないうちに台湾駐在生活の中で「当たって砕けろ!」というマインドが身に付くいていたみたいです!そのおかげで、逆に積極的に自己開示をするようになり、気の合う人を見つけることを意識しました。私の印象ですが、日本では自分の考えや気持ちをはっきり伝えるのをためらう人も多いように感じます。ただ、こちらが「私はこう思っているよ」「私は〇〇が好きだよ」と自己開示すると、それをきっかけに相手も心を開いてくれることが多かったです。また、もし相手が「合わない」と感じたら自然と距離ができることもありましたが、そうやって気の合う人だけが残ってくれる環境が、自分にとっては心地よかったですね。結果的に、そんな考え方が良い方向に働いたんだと思います!

「傷つきたくない」と思って自己開示をためらう人も多い気がします。なおさんは、どうして「傷つくこと」を恐れずに、いろんなことに積極的になれるんですか?

そう言われてみると、自分では特別「傷つくことを恐れない」ように意識していたわけではないんです。でも、振り返ってみると、大きく2つの経験が、今の私のスタイルに影響を与えている気がします。

1つ目は、台湾駐在中に中国語を勉強したことです。中国語は発音が難しくて、勉強してもなかなか現地の人に伝わらないことがありました。でも、何度も間違えながら繰り返し話すうちに、店員さんや周りの人が正しい発音を教えてくれるようになり、少しずつ単語が増えていきました。その過程で、「間違えることは恥ずかしくないし、失敗しても大丈夫」ということを実感しました。この経験が成功体験となり、小さな失敗を気にせず、フットワーク軽くさまざまなことに挑戦できるようになったのだと思います。

2つ目は、転勤が多い生活を送る中で培われた環境適応能力です。もともと適応力は低い方ではないと思っていましたが、「引っ越しを繰り返すうちに、新しいコミュニティに飛び込むには『待ち』の姿勢ではなく、『自分から動く』ということが必要」と実感するようになりました。「傷つくことを恐れない」というよりも、むしろ、あとから「この人とは合わないかも」と気づくほうが、私にとってはつらいんです。だから最初からできるだけ素の自分を見せて、合う人を自然に選別していくことで、自分を守っているのかもしれません。浅い関係の段階で合わないと感じた相手とは、挨拶程度の関係で十分だと思っています。
また、下の子どもが幼稚園に入ったタイミングで派遣社員として仕事を再開しました。専業主婦歴が約7年と長かったですが、不安やつらさといったネガティブな感情はあまりありませんでした。それよりも、「ママ」や「妻」という役割ではなく、ひとりの「私」として見てもらえる環境に入れたことがとてもうれしかったです。新鮮でしたし、自分の新しい居場所ができたように感じました。

再び海外勤務が決定し2回目の帯同生活へ。

率直にどう思いましたか?

私は「また海外に出たい!」という気持ちがすごく強かったので、率直にうれしかったです。1回目の駐在生活で、海外での生活を通じて日本では知り得なかった広い世界を知ることができたり、さまざまな人に出会えたりしたことで、自分自身が大きく成長できたという実感がありました。また、海外生活では日本よりも時間に余裕ができることが多いので、「子育ては海外でしたい」という気持ちがあったんです。そんな中での海外勤務決定だったので、本当に喜びました。
ただ、その一方で、3~4年に一度引っ越しをする生活の中で、また一から生活環境に慣れたり、新しい友人を作ったり、学校を探したりしないといけないと思うと、不安や「またか…」という気持ちも正直ありました。「大変そうだな」という感情や、楽しくやりがいを感じていた仕事を手放さなければならないことへの残念な思いも混ざっていたんです。

ベトナム風つけ麺・ブンチャー。スープは甘酸っぱいのが特徴です。

仕事を手放すことで感じた残念な気持ちは、きっと簡単に割り切れるものではなかったと思います。その気持ちとどう向き合い、乗り越えるためにどんなことをされたのでしょうか?

まずは、オンラインの英会話を始めました。いろんな国の先生たちと話をする中で、自分の気持ちが整理され、「仕事ができないなら、その分スキルアップの時間にしよう」と新たな目標を見つけることができました。英語の勉強というよりも、自分自身と向き合うきっかけができたことが、私にとって大きかったと思います。
また、孤児院でのボランティア活動も始めました。オンラインではなく直接人に会い、誰かの役に立てていると実感することで、自分の存在意義を感じられるようになり、心のバランスが取れるようになりました。そして、夫の妻や子どもの母という役割ではなく、一個人としての私を見て友達になってくれる人と出会えたことも、大きな喜びでした。


ボランティア先の子供たちの笑顔は、とても癒されます。

振り返ると、働いていた時に私が一番求めていたのは、「一個人として自分を見て、自分の存在を認めてくれる環境」だったのだと気づきました。この経験を通して、それがどれほど大切なことかを改めて実感した気がします。

「気が合う人なら誰でも良い」ではなく、なおさんは自分個人をきちんと見て接してくれる人とのつながりを大切にしているんですね。

自分自身が話題にのぼることや、「私」を認めてもらえるという安心感、そして存在意義を感じられることは、私にとってとても重要なことだと気づきました。そんな自分のアイデンティティを自覚している中で、CAREER MARKのインターン募集の記事を目にしたんです。

インターン活動に参加してみて

実際にインターン活動を始めてみてどのように感じていますか?

さまざまな国から、さまざまな価値観を持った人が参加しているインターンなので、新しい気づきをたくさん得られています。自分では「当たり前」と思っていたことが、他の人にとっては必ずしも当たり前ではなく、場合によっては苦手なこともあるんだと知りました。その経験が、自分の強みを改めて理解するきっかけになっています。
みんながお互いの強みを活かし合いながら進めるこのインターンの活動は、とても貴重だと感じています。これまで自覚はなかったのですが、振り返ると「私なんて…」と思ってしまうことが多かったです。そんな私の意見や努力を、ポジティブに受け止めて「ありがとう」と返してくれるインターンの雰囲気は、本当に特別な環境だと思います。
活動を通して、自分の長所や得意なことをさらに磨き上げ、自信を持って「これが私の強みです!」と言えるものを育てていきたいと思っています!

読者へのメッセージ

最後にnoteを読んでくださっている方へのメッセージをお願いします。

「やりたい」と思ったことがあれば、悩まずにまずは飛び込んでみることをおすすめしたいです!やってみないと分からないことが本当にたくさんありますし、行動しないままでは立ち止まっているのと同じで、新しい気づきや成長にもつながりにくいと思います。
実際に行動してみることで、自分の強みを発見できたり、自分が苦手とする部分を得意な人から学ぶチャンスが生まれたりします。不安を感じることもあるかもしれませんが、「やりたい」という気持ちがあるのなら、新しい環境に飛び込んでいろいろなことを吸収してほしいです!
そして、私たちのインターン活動が、どなたかの参考になったり、役に立つことがあれば、この上ない喜びです。読んでくださってありがとうございました!

あとがき

周囲の人やその場の空気までも明るく変えてしまう、なおさん。私が「これは欠点かも…」と思っていた部分でさえ、「それってむしろ羨ましい長所だよ!」と全力で肯定してくれるので、なおさんと話しているうちに、どんどん自分の心がオープンになっていくのを感じました。駐在帯同だけでなく、人生の中では予想できない出来事に直面することが多いと思います。でも、そんな時でも、自分のマインドや行動次第で理想とする生き方を選び取ることができる——なおさんの話を聞いて、そんな前向きな気づきを得ることができました。こんな明るく前向きななおさんと、CAREER MARKのインターン同期として一緒に活動できるのが、これからますます楽しみです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

インタビュー・文:
CAREER MARK 第10期インターン 高井 真希

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