駐在帯同は、理想の自分になるためのステップアップ期間
今回は、駐在帯同を継続しながら『学び』をとことん深めているOG・
Hさんをご紹介します。
柔和な雰囲気のHさんですが、インタビューで帯同中の『学び』ついて
自信を持って話す姿に芯の強さを感じました。
CAREER MARKでは駐在妻の方から
「どんな資格を取得すれば再就職ができますか?」
「帯同中にどんな勉強をすればいいですか?」
と質問をいただくことがあります。
このように帯同中にどんな過ごし方をするのが正解なのかと不安を抱く人も多い中、
Hさんの迷うことなく学び続ける姿勢はどこから生まれてくるのだろう……?
と興味深くインタビューを進めました。
Hさんへのインタビューが
「やりたいこと・学んでみたいことはあるけど、再就職のためになるのかなあ…」
「帯同中、せっかくだから何かやってみたい!けど、何をやろう?」
と帯同中の過ごし方に悩む駐在妻の皆さまのヒントになれば幸いです。
帯同中の学び①:前職で得た広報スキルを、幅を広げてさらにスキルアップ!
ー帯同前はメーカーで広報のお仕事をされていたそうですが、帯同中も広報やSNS運用について学びを継続していると伺いました。
前職では企業広報としての仕事が多かったため、これまであまり携わってこなかったBtoC向けのSNS運用について学んでいます。最新のトレンドを学ぼうと、SNSコンサルを行っているような企業のオンラインセミナーに積極的に参加しています。無料でセミナーを開催しているところも多く、気軽に始めることができました。
ー同じ「広報」という枠組みのなかでも、これまで経験したことのなかった分野を学んでみようと思われたきっかけを教えてください。
人をプロデュースしたい、人を広報の分野でサポートしたいという気持ちがもともとあったことに加え、「ゼロの状態からどうやってファンを増やすか」ということに興味がありました。
SNS運用の学びをはじめたことを周囲に話すと、CAREER MARKを通じてできた友人からSNS運用に関する相談を受けるようになりました。当時、彼女はフリーランスとして独立したばかりで、SNSを使った集客に悩んでいたんです。
これを機に、彼女にSNS運用、動画制作についてのレクチャーを行いました。現在もSNSアカウントの設計や運用についてサポートを行っています。
ー広報についての知識をインプットしながら、同時にアウトプットもされているんですね!
そうですね。レクチャーやサポートを通じて「私がこれまで学んできたことって無駄じゃなかったんだ」と自信に繋がりました。
仕事にしたくて勉強したというよりも、かねてから興味があった分野を「もっと知りたい」と学び続けて、学んでいることを周囲に伝えたら、結果的に自分がやりたかったことの手がかりに繋がった、という感じです。
帯同中の学び②:語学、フィットネス、暮らし…人を羨むだけで終わりたくない!
ー先ほど「もともと興味があった分野を学び続けていた」というお話がありましたが、他にも学んでいることはありますか?
いまは広報・SNS運用のほかに英語、ピラティス、動画制作、洋裁を学んでいます。整理収納に関する資格も取りました。
学ぶときはいつも、「こんなふうになりたいな」と憧れを持つことからスタートすることが多いかもしれません。
例えば英語でいうと、「英語がペラペラ喋れて、仕事にも活かせて旅行でも言語で不自由しないのっていいな」と思ったのが始まりでした。
動画編集を学び始めたのも、前職でクリエイターと一緒にお仕事をする機会が多く、帯同前からクリエイターの方々や『創ること』への憧れを持っていました。
洋裁についても、もともとお洋服が好きだったので洋服を生み出すプロフェッショナルの方々への憧れや尊敬があって…。
整理収納も、物や空間の管理ができている人は、自分自身も整っていることに気が付いたのがきっかけです。
私が今勉強していることはどれも、「素敵だな」と思える方々への興味や憧れからスタートしています。「あの人いいなあ」と羨ましがるのではなくて、そんな人になれるよう勉強して近づけば良いという気持ちが学びの原動力になっていると思います。
憧れだけではない。自分が納得するまで徹底的に調べて準備する
ー私は飽き性なので、さまざまな分野をコツコツ学び続けていることを伺ってとても尊敬しています。途中で挫折したり諦めたり…ということはこれまでありましたか?
挫折ではないのですが、ボディメイクに関しては色々試した結果、ピラティスに落ち着きました。「こんな体になりたい」という思いからボディメイクに興味を持ちました。
筋トレだったりヨガだったり、何が一番自分の理想とする姿に近づけられるだろう?といくつか試してみた結果、ピラティスにたどり着きました。なので、必ずしも「コレだと決めたら最後までやり切る」訳ではないです。
ー理想像から逆算をしながら、どんな「学び」が良いか調べたり実際に動いたりされているんですね!
自分が納得するまで調べて、準備しているから途中で投げ出していないのかもしれません。もともと、何か新しいことを始める時は「本当になりたい自分になれるのか?」と、とことんリサーチしています。
例えばクリエイターさんへの憧れがスタート地点だった動画編集ですが、
実際に勉強を始める前に
動画編集ができるとどんな仕事につながり、どの程度の収入が見込めるのか
もし動画編集で仕事を獲得するには、どのような経験やスキルが必要なのか
その経験やスキルを得る為には何を勉強すればいいのか
勉強に必要なものは何か、お金がかかる場合はいくら必要なのか
…などをあらかじめ調べた上で、納得した上で勉強を始めました。
パートナーに自分のチャレンジを応援してほしい
ー学ぶにあたって事前のリサーチをされていると伺いましたが、お金がかかる自己投資や学びを始める際についてはどのように準備していますか?
家計から学びのお金を出す以上、夫にも納得してもらった上で始めたいと思っているので、「なぜこの勉強をするのか」「学ぶことによってどんなメリットがあるのか」を夫に予めプレゼンしています。夫の理解を得てから始めることで、その後も夫に応援してもらいたい、成果が上がっていることを伝えたいんです。
実際に資格を取得した整理収納アドバイザーで、学ぶ際にお金がかかりました。
そのため、学ぶにあたって、自分自身が納得するために収集した情報と「ただ勉強するだけと資格を取得した時とはどう収入に差が出るか」「実際に資格を取るとどのような案件が見込めるか」について夫に説明し、理解を得ることができました。
結果的に、『自分も夫も納得しあった上で勉強できている』という安心感や自信にも繋がりました。
もし、他の人に「そんなこと勉強して何のためになるの?」と言われたとしても、ありたい自分に向かって進んでいることを説明できるので「言われたらどうしよう」と他人からの評価は全く気にならないです。
帯同は理想の自分へのブラッシュアップ期間
ーCAREER MARKでのインターン経験について伺います。インターンでの活動は学びとはまた異なるものだったかと思いますが…?
インターンでは私の経験や強みのアウトプットができました。
CAREER MARKではSNSの運用や広報に関する活動に携わっていたんですけど、自分のこれまでの広報の経験や学んできたこと、汎用性があると思っていなかったことが他の場所でも活かせる!と気付けたのがインターンでした。
また、活動の中でストレングスファインダーを受けたことも、自分の強みに気づく大きな機会になったと思います。ストレングスファインダーの結果を通じて、私の「学びたい」という意欲は、実は自分の強みでもあると気づきました。「学びたいという姿勢やエネルギーと他の強みを掛け合わせることによって、他の人にはない強みになる」と自信に繋がったんです。
もし「自分はずっとインプットだけしている」と思っている人がいたら、自己否定しないで「学習欲」があるとポジティブに捉えてほしいです。また、ストレングスファインダーのような自己分析ツールを利用して他の強みも見つけてみることをお勧めします。学習欲と他の強みを掛け合わせて、自分の立派な強みといえるものを見つけられますし、自己肯定感を高めることにも繋がります。
ー最後に悩んでいる方にメッセージをお願いします!
自分のことを「勉強しかしていない」と思っている人は、もしかしたら他人や夫、過去の自分などと比べて負い目を感じているのかも..。
でも、比べる必要はないと思います。
私にとって勉強すること、インプットすること自体が強みです。より豊かなものをたくさん生み出していくために会社が設備投資してるのと同じです。
勉強することはより良い未来の自分に対する投資。そう自分自身に言ってあげられるようになれば、先ほどのように自分で自分を下げることもなくなると思います。
もし、現在帯同中の方で「自分は働かずに勉強しかしていない」と思っている方がいたら、「なりたい自分になるためのインプットに悪いことなど何ひとつない!」と伝えたいです。
あとがき
Hさんが「駐在帯同がキャリアの空白期間だと考えていない」と話していたのが印象的でした。
インタビューを通じて、Hさんにとっての帯同期間はキャリアブランクではなく、キャリアにおける「ボーナスチャンス」のような、ポジティブなエネルギーが伝わってきました。CAREER MARKが掲げる、『駐在帯同をキャリアのブランディング期間に』という理念をまさに体現されている先輩でした!
ビザの都合等で働けないことにモヤモヤしている方や、再就職への不安を取り除くために情報収集をしてみてもなかなか気持ちが前に向かない方もいるかもしれません。
そんなときは一度、「自分が好きだったもの」「やりたかったのに、時間などの理由で諦めていたもの」「自分が憧れているもの」について考えてみるのはどうでしょうか。一見、キャリアや本帰国後の人生に何も関係ないと思っていたものが新しい自分の扉を開くきっかけにもなるかもしれません。
CAREER MARKはこれからも、キャリアについて悩む全ての駐在妻の皆さまにお役立ていただけるようなサービスや情報を発信してまいります。
このnoteが、少しでも皆様の心を軽くするきっかけになれば幸いです。
CAREER MARKインターン
近藤千裕
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