知らないとヤバい⁉これからはキャリアの突然死、分断が起こりやすくなる5つの理由
100人いれば100通りのキャリアがある
SNSを見ると退職エントリーであったり、フリーランスになっている人の記事を見ていると、「自分も転職しなきゃ」という気持ちになって、10月の転職市場がざわついてくる季節です。
価値観が多様化する現代、昔と比べて私たちの働き方も随分と変わってきました。
「ワークライフバランス」という言葉が世に出て久しいですが、自由に生き生きと暮らすために、あたらしい働き方を模索する人も増えています。
自分らしい働き方はなんなのか、自分が働く意味はなんなのか、と自問自答していくことになります。
そうすると隣の芝生は青く見えるではありませんが、転職をしようかなぁ、という人も最近では多くなりました。
時代と共に働き方も変われば考え方も変わってきますが、ほとんどの人はアップデートできずに自分の価値観を押し付けてしまう人もいます。
柔軟な発想と謙虚さが必要な時代になっています。
幸せの価値観は人によって異なるものですし、自分が正解だと感じた道を進むことが必要です。
40歳過ぎて出世レースから脱落したとき、独立をしようとしても遅いかもしれません。
定年を迎えてから、シニア起業をして成功をする保証はどこにもありません。
常に自分のキャリアを考えながら、いつまでに何をするのか、どうなるのかということを考えていく時代へシフトチェンジしています。
lifeShiftからlifedesignの時代へ突入をしているのです。
過去の常識が今の非常識になっていることも多くあるので、常にアップデートをしていないと置いてけぼりになってしまう。
1:◯◯ランキングはもはや通用しない
年末年始から新卒採用が活発化すると、就職企業人気ランキングが発表をされます。
これを始めたリクルートは現在このランキング発表を2012年以降やっていません。
現在もやっているのは、日経新聞社関係の雑誌社だけということは、9割の人が知らない事実。
その他にも生涯年収ランキングとか、年代別の年収ランキングをやっているから不思議です。
50年近くにわたって就職人気ランキングを調査、発表し続けてきたリクルートがランキングの廃止を2012年に発表しました。
その理由は、学生の価値観が多様化する中で、一律で人気企業ランキングを発表する意義が薄れた、ということ。
端的に言えば、昔の一律ランキング的な基準で物事を見ていたのでは、うまく会社を選ぶことはできなくなってきたのです。
一時期前には、学生に情報を集める力はそれほどありませんでした。
ところが今は、膨大な情報がインターネットをはじめ、世の中に溢れる時代。
古いやり方、昔の基準で会社を選ぶ必要はないのです。
そもそも、かつてランキングが成り立ったのは、似たような会社ばかりだったから。
横断的なランキングは、みんなが同じ方向を向いていた時代だったから、成立していたものなのです。
2:プラスマイナスゼロになる社会
日本経済新聞が発表している「働きやすい会社」ランキング。
このベースになっているのは、ワークライフバランスを充実させるべく導入された、企業の人事・労務制度の充実度。
果たしてそれは本当に「働きやすさ」につながるのでしょうか?
日本企業、とりわけ伝統的な大企業は、「万人がハッピーになれると思える会社」を目指してきたのではないかと感じます。
しかし、働く人々の価値観が多様化した現代でそれは成り立ちません。
誰かがアンハッピーになるかもしれないことを恐れず大胆な取り組みをすることによって、誰かがすごくハッピーになるのです。
全員をハッピーにしようとすると、むしろ誰もハッピーになれない可能性も高くなるのです。
3:働きやすい会社と働きがいがある会社は別物
「働きがいのある会社ランキング」と「働きやすい会社ランキング」では、まったく違う会社がランクインしているのをご存知ですか?じつは、この2つは似て非なるもの。
では、それぞれで重視されるポイントって?
働きやすい会社では「働く人にやさしい」とか「充実した制度がある」であるのに対し、働きがいのある会社では「優秀な人材が自らの成果を出しやすい環境が整っているかどうか」ということが重視されます。
会社は、社員が働きたくなる環境を作らなければなりません。
それと同時に、クリエイティブな仕事に限らず、あたらしいアイデアを持っている人、あたらしい事業を生み出せる人、自ら動ける人を、企業は本気で必要としています。
そうした人材の存在で、会社は一気に変わってしまうからです。
つまり「働きやすい会社」を作るのではなく、「働きがいのある会社」を作ることが、企業の命運を分けることになるのです。
4:会社に残るも独立するもその人の幸せの価値観しだい
「やっぱり自由な働き方、楽しい仕事をするには会社を辞めないといけないのか…」と思う方も少なくないようですが、そんなことはありません。
独立やフリーランスはたしかに魅力的。
ただ、自分の好きなように働けることと、食べていけるだけの売り上げが確保できることは、まったく別の話です。
実際、独立したりフリーランスになったものの、生活のための仕事にがんじがらめになってしまう、というケースは少なくありません。
しかし、すでに信頼関係が成り立っている会社や組織であれば、大きな仕事を獲得できる可能性がある。組織が持っている設備も使えるし、生活の心配をせずに、やりたい仕事に向かえる。
会社や組織を自分の成果を上げるための場だと気付ければ、独立するよりも組織にいるほうがプラスになる可能性だってあるのです。
5:workとlifeは融合しているのが人生
古い働き方では、年功序列のため、若い社員が成果を出したところで、評価はされませんでした。
しかし、あたらしい働き方を採用している多くの会社では、成果は管理され、承認され、評価され、賞賛されます。
そして働き方も、個人に委ねられます。細かな指示はなく、自由にしていい。
すると仕事は面白いものになり、クリエイティビティが発揮できます。
ワークとライフはバランスをとるものではなく、融合しているもの。
お互いがハピネスをより高めてくれる存在になるのです。
働かないおっさんVS昇進、転勤を嫌う若手
40代以上を働かないおっさん、粘土層などといわれるようになりました。
新卒育成枠というのがあわられて、リクルートが30歳未満の未経験者を新卒扱いとする採用方法など、各社がいろいろな知恵を絞って採用に対して考える時代へと突入してしまいました。
これも構造が大きく変わってきたからこそ出てきた問題であり、ワークライフバランスなど多様性の働き方がポイントになってきている。
構造的に何が変わってきているのかどうかを見ながら、サバイバル時代に入っている転職市場で市場価値を高める方法について考えていきたい。
なぜこんな構造になってしまったのかということを考えるとこれからの戦略が見えてくるかもしれません。
働かないおっさん達の構造
企業全体としては、入社した会社でずっと雇用を守ってあげるから、会社のわがままを聞いてくださいという主導権が会社にあった時代です。
長く勤めれば勤めるほど、格差が発生する終身雇用制度であり、愛社精神という言葉があるように会社に楯突かなければ問題ないという時代です。
大学卒業後に入社をした会社でずっと一筋40年という人もいた時代です。
大卒で入った場合、白地の能力があるということで一括採用をするようになりました。
人間性やスキルはゼロであり、経営幹部候補生を選抜していくというレースが展開することになる。
この時代はスキルアップをするというよりも、花形のポジションや部署へ異動することがモチベーションにつながっていました。
30代に入ると今度は3年に1度のジョブローテーションに悩まされてしまいます。
スペシャリストを育成することはなく、ゼネラリストとして育成をするため、ある一定の期間がすぎると配置換えをする。
全国展開をしている企業にとっては支店長になることから、本社に戻るというのは夢物語でした。
そのため、キャリアの形成という考えよりも、会社のいうことを聞いてくれるのであれば、昇進ができるというような密約が交わされていた時代です。
時には職務を超えた配置転換命令もあるため、強い希望がなければ特定の職務の専門家になりにくく、気づけば小さなチームのマネージメント業務が増えている。
マネージメント業務が報われるかどうかは部署や社内のヒエラルキー次第であるため、リスクが大きくなってしまう。
ただし、長期間において密接な人間関係の構築については理想的であり、鍛える場としては意味がある。
40代に入ると定期昇給が終わり、残業代が発生しない管理職になっている可能性高い。
職務専門性という観点ではこの時点である程度の実績がないと転職をするという選択肢はなくなってしまう。
中間管理職として板挟みにあい、残業代にも恵まれないこともある。
50代になると格差世代になってしまう。
役職のポストは限られているので、一部はリストラの対象になったり、早期退職の対象になったり、窓際族になったりする。
ここからの起業というのはリスクが大きくなってしまう。
現在40歳以上の人たちのことを働かないおっさん、粘土層といわれてしまっているのかというと、会社に対してしがみつくことで安定をしていたいという人たちが実に多いということが現状です。
出世や転職を嫌う若手の構造
規模だけではなく、自分がどういった職務スキルを習得していくかをベースに起業を選択する文化が徐々に定着していく。
長期に勤務をしていれば自動的にポジションが上がるということは崩壊してしまう、自分の市場価値を常に意識する時代へ突入している。
20代からキャリア形成を考えるようになる。
転職前提にキャリアパスを想定するのは当たり前の時代です。
何のために仕事をするのかを意識しており、働く動機付けとしてスキルを向上することを考えています。
細かな配属先には入社後の決定であっても、大まかな職務別採用も徐々にではありますが定着しつつあります。
若手でも案件に寄っては裁量権があり、挑戦する機会を与えてくれる。
「その起業でどういうスキルを習得できるか」が重要視される時代になっている。
30代になるとスキルの持ち運びができる転職が大前提となる世代。
継続して学習する能力とマネージメント力が問われる事になります。
プロジェクト単位での関係性やスキルを束ねる統率力の需要がある世代でもあります。
単発で座組みが変わるチーム業務が増えるので、短期間でもクロージングさせる効率的なマネージメント力が求められて、スキルアップとマネージメント力が求められてくる年代。
また、積み上げられた専門性スキルをベースとした転職はもちろん、その後も継続学習ができるかどうかがポイントになる。
40代になると管理職での転職も可能になった時代。
管理職の育成ができずにいる企業にとっては、外から即戦力になる管理職を招へいするしか方法はありません。
育成をしていくには時間がかかり、プロパーからの昇進以外にもいろいろな方法で化学反応を試す事になります。
管理職についてもマネージメントスキルが重要視され、人材雇用も活発化しているのが現状です。
特に円滑なコミュニケーション力を重視することになります。
50代になるとかつては格差だった役職や雇用形態は働き方の多様性により解釈が多岐に渡っています。
前向きな退職や転職が定着するようになりました。