知らないとヤバい⁉40代以降にリストラ名簿に名前が載らないための3つのポイント
幹部になれるかどうかの見極め方
もしもあなたが日本企業で働くとしたら、ある程度どのポジションまで行けるのかということをしっかりと考えるようにしましょう。
そのターニングポイントは30代である。
30代でいいポジションにつけないと、40代以降出世することなく飼い殺しになる。
年収が頭打ちになってしまうこともあり、リストラの対象になることもある。
なぜ、そういうことがいえるのかというと、日本企業の年功序列制度の人事制度が根幹にあるからだ。
出世コースに乗らないと生涯年収がガクッと下がってしまうことになり、言い方は悪いけどもトリッパグレになる可能性もある。
つい最近もニュースになったことだが、大きなメーカーや商社の場合は、リストラの対象者を早期退職をさせることによって、関連会社の人材紹介会社へ紹介をして、その人材紹介会社に新しい再就職先を探してもらうシステムを作っている。
これからは外部の人材紹介会社を利用したアウトプレースメントはハードルがあがる。
厚生労働省や労働基準局が動き始めることになれば、内部処理をしたいというのが本音だろう。
これからいろいろな企業が人材紹介会社をつくる可能性もあるのではないだろうか。
言い方を変えれば、公務員の天下りと同じようなシステムがつくられて、補助金と紹介先からの手数料でうまいしるを吸い続けることになるだろう。
出世コースに乗せるひと、飼い殺しをする人というのは、実に密室の政治で行われる。
そこには現職幹部がどう思っているのか、この人を出世させるとハレーションが起きるとか、実にマラソンのオリンピック選考のように明確ではっきりした基準がないのだ。
政治の力というのが大きく働いているのが企業人事のやり方である。
自分が出世コースからハズレるということになった時に転職を考えてもいいだろう。
そこまでして、会社にぶら下がって冷や飯を食わされて、使い終わればリストラというシナリオが見えているなら、自力で勝負して転職をしたほうがよっぽど良い人生だし、後悔をすることはないだろう。
いつ転職のタイミングを見きるのかどうかということを組織の内部の対応から見ることで考えてみましょう。
実は30代のポジションがポイントになる
黄金のルートというのがよくいわれていることがある。
それは新卒でどの部署に配属されるかで決まるという人もいる。
金の卵といわれるぐらいですから、そういう見解もあります。
黄金のルートに最初乗ったとしても、本人の活躍が期待度が低くなると強制下車されるし、ずっと黄金のルートに乗れる人というのは、本当に1%いるかいないかという具合である。
結論をいうと、人事がそこまで白黒をはっきりつけて、事業部に渡すことはまずない。
20代のうちにやってほしいことは3つある。
1つは、社内の信用預金を貯めること、
2つは、他社でも認められるような実績をしっかりと積むこと、
3つは、いろいろな失敗をすることで自分の引き出しと経験値をつけてほしい。
20代のうちに自分がやりたいことではないからといって自分磨きをおこたると、40代になる頃には早期退職のリストの載る可能性があるということを理解してほしい。
20代のうちはどんな仕事であっても、がむしゃらに目の前の仕事に注力をして、30代以降でキャリアの選択をできるように下積みをして置くことが重要です。
30代後半になるとこの話が変わってくる。
一般的には幹部候補がどのように決まっていくのかというと、まずは部門長が管理職候補、自分の後任については、複数名選出をしてくる。
その後人事部や役員などが介入することによって、最終的に決定をすることが多い。
一番重要なのは部内での評価が高くないと、推薦をすることもされないということだ。
現在では雇用が崩壊しており、管理職ポストががら空きという状況であるが、そのポシションをめぐって、いろいろな人間が虎視眈々と機会狙っている。
しかも社内だけではなく社外からも招聘されるケースもあるので、見える敵だけではなく、見えない敵とも戦わなければいけない。
上席管理職も年功序列で人事を決めることができなくなってきている。
Aさんが年齢と勤続年数からすると決まるというところが、実績と社内の評価からはBさんとか、若手の信頼が熱いのはCさんというように、1つのポジションを狙って複数人が争う形になるのは間違いないだろう。
こういう時代だからこそ、いろいろなところで評価を上げておく必要がある。
評価が高く、クチコミ評価が人事に届くと白羽の矢が立つことになるし、出世コースにのる事ができるチャンスも増えることになります。
30代はいかに事業部でのポジション取りをしっかりしておくと、将来の幹部候補として、再評価される可能性があるということです。
20代のうちからキャリアを考えるのではなく、キャリアの選択肢を見つけるための時間であり、30代になったところで自分がやりたいことをやればいいのだから。
40代以降と後輩がポイント
90年代までなら、年功序列が基本になるので、40代で課長、50代で部長というのがお決まりだった。
ここ10年ぐらいでこの構図が入れ替わることになる。
新陳代謝という言葉でいうとキレイにまとまることだが、会社に貢献できない管理職は降格するか転職をしてもらうことが条件である。
いつまでもそのポジションを譲らないおかげでポストの渋滞ができていれば、なおさらテコ入れをするためのチャンスになる。
外資系でいわれているOUTorUPということが浸透していくことになる。
実際に企業の人事内規に40歳以上の管理職登用をしない企業が大半である。
40歳までに管理職になれないということになれば、リストラの対象になる可能性が高くなり、年収のトリッパグレになることもあるということである。
35歳になった時には周りの動きをよく見ておく必要がある。
1つ先輩の社員が管理職につくことができれば、あなた達もその競争に巻き込まれてしまう。
これはすでにあなたも出世レースに巻き込まれていることを意味している。
そして、2年した以上の後輩が出世レースに出てきた瞬間、あなたはそこで試合終了という流れになるのがほとんどである。
毎年どういう部署でどういう経験を積んでいる人が昇進しているかを確認しておくことが必要。
出世レースの傾向と対策がわかれば、できるだけ確率の高い方へキャリアをすすめることができる。
最近では社内公募制や社内フリーエージェント制というかたちで、一定の条件をみたすことができれば、自分から応募することができ、チャンスが広がっている。
自分からその道に入り、確率を上げる事もできる会社を選ぶのも必要だろう。
人事異動でジョブローテーションで評価を上げるのと同じぐらいにチャンスが広がる。
現状をしっかりと分析することによって、密室の政治で決まる人事異動についても見えてくる。
運次第の終身雇用制度
こうしたシグナルをしっかりと見つけていたとしても、予定調和のようにはいかないのが現実。
例えば、30代半ばの人で実績も評判も社内で随一という人であったとしても、海外の情勢や円高など予測できないことが起きてしまい、事業規模が縮小してしまい、出世の話が何度も流れているケースはよくあること。
また逆のケースもある。
社内のいろいろな部署に異動させられたけど、雇用の崩壊が起こったために、30代なかばで課長への大抜擢ということもザラにあるのが現実だ。
課長職以上になるのか、係長どまりなのかによって、幹部候補になれるかどうかも変わってくる。
組織の10%~20%ぐらいが課長職以上になるのがほとんどですが、新卒からのプロパー社員が10%ぐらいといわれている。
ジョブ型を導入している会社も増えてきていますが、メンバーシップ型のままという会社がほとんどである。
ジョブ型といっても日本版ですから、欧米型のように細かく評価項目が分かれていることはなく、曖昧な評価と実力評価のミックス型になっているので、今までの評価制度とは変わっていない。
後々のポストで報いる現行の人事制度では追いつけないのが現状である。
成果と報酬のミスマッチはすでにはじまってリ、格差につながっている。
そう考えると、30歳以降の社内の動向を見ながら、いつでも社外へでれるようにしないといけない。
そのためには常に自分の内面と対峙することをしながら、自分のキャリアの軸をしっかり決める必要がある。
そのためには転職サイトや人材紹介会社に登録しておくことを忘れずに。
年齢を重ねることに不安が増幅する
賃金5%アップ、インフレ手当支給、ジョブ型への移行など、働き方改革のニュースが連日取り上げられている。
中小企業については、賃上げできない企業が7割ほどあるので、賃金格差が広がっていくことが予測されています。
副業解禁されていますが、インボイス制度や電子帳簿保存法などによって、フリーランスや個人事業主にとっては受難の時代になると推測をされています。
モヤキャリ相談室にご相談いただく皆さんも、リストラの恐怖、理不尽と不条理の人事異動に対する不安があり、この先の出世レースについても、課長になれるのが10人に1人という狭き門であるということを理解している人はほとんどいない。
転職をしようとしても、年収がダウンすることに対する不安、パートナーのブロックであったり、業界自体が斜陽産業になり始めていたり、気力が続かなかったりという理由で、はじめの一歩を踏み出せない人が多い。
定年退職後の退職金に期待をして、バラ色の年金生活と思っていたけど、インフレ、物価高によって老後2000万円問題が3000万円近くになっている。
老後のハッピーライフが生涯現役が当たり前になってきている。
そんな不安を目の前にしてまごまごしているうちに、人事はリストラ対象を選択していく。
元人事だからわかるリストラというトラップ
結論からいうと、リストラの対象については誰でもいいのだ。
対象年齢、在籍年数のカットラインが決まると、何人のリストラでいくらというように、経営陣から人事のリストラ担当に通知が言い渡される。
人事はその数値を期限内にクリアするために、いろいろなトラップを仕掛けてくる。
役職がある人であれば責任問題をでっち上げたり、家族がいる人にとっては早期退職金で追い込んでいったり、勤続年数が長い人については、セカンドキャリア研修に強制参加をさせて、プライドをずたずたにする。
対象者の個人情報を持っている人事だから、追い込むためにはそれなりのストーリーをつくりこんでおく。
また、一番えげつないのは工場や営業所が契約の更新期に閉鎖することが決まっているにもかかわらず、「売り上げを上げるためにはどうしたらいいのか?」「工場を維持するためには赤字脱却をしなきゃいけない」などと、閉鎖を知らせずに、孤軍奮闘させるケースもあります。
巧妙化して、グレーゾーンでの戦い
海外で多いのが、金曜日の午前中に呼び出されて会議室にいくと、解雇を通達されて、夕方には荷物をまとめて去ることがよくあるのですが、日本の場合について、すごく巧妙化しており、グレーゾーンでの戦いになっている。
人事も会社も労働基準監督署からの査察や裁判沙汰になるのは嫌ですから、退職強要にならないように、追い込んでいきます。
まずはリストラ対象者を呼び出して、会議室で何も言わずに話し出すように仕向けていくことになる。
いい方は物腰柔らかく、落ち着いて話をしていかないと、録音をされている場合にそれが証拠となってしまうことも危惧している。
なので基本的にはお願いのスタンスで行うことが多い。
怒りくるう人がいますし、泣きじゃくる人もいます、何も言わずに黙りまくる人もいます。
しかし、ここでごねてしまう人もいますが、この場合については次のシナリオが用意されていることが多い。
ごねてしまった場合、解決策として目標のハードルをドンドン挙げられてしまい、尋常でないハードル設定をされるケースが多い。
目標のハードルを上げすぎてしまったことを後悔しても後の祭り。
言いだしっぺであることに責任を感じて、やり切ろうとする人が多い。
そうすると、長時間労働、休日出勤が当たり前になってしまう。
それによって体調を崩してしまう人がほとんど。
心の病気になってしまうことも多いので、休職することになる。
休職期間は企業によって異なるため、休職期間が終わる前に復帰できないと判断をされてしまった場合、休職期間満了で自然退職をしてもらう。
また、決定事項なのでやり切るしかないということになっている。
シナリオをつくったうえで、必要箇所については根回しをしているため、ハレーションが起きにくいのが現状である。
同じ釜の飯を食う仲間ということで、リストラの通知をしたとしても、一緒にいたから決定事項でしょうがないという集団心理をうまく利用をしてやっている。
リストラの交渉については感情を押し殺すため、リストラする側、リストラされる側もストレスがかかる。
今のリストラの方法というのは、民法709条の損害賠償責任対象になることや、精神衛生上、安全配慮義務などいろいろなことが法的に抵触する恐れがあるので、人事としても訴えられる可能性もあるので、気を付けなければならない。
リストラは集団心理から起きている
自分がやらなきゃ、自分がやられてしまうという恐怖がそこにはある。
集団心理をうまく利用しているから、たちが悪いケースも多い。
社員の一人一人のデータを知っているからやばいし、人の人生を狂わせてしまう可能性もあるということに気付いてほしい。
集団でいて強い恐怖や不安を感じてしまうと人は冷静さを失ってしまう。
ハロウィンやサッカー日本代表戦のように、人が集まってくると普段ではできないことができてしまうのが、集団の心理である。
フリーランスや芸能界の仕事については、視聴率が悪い、パフォーマンスが悪い、市場価値がないなど理由が明確になっていることが多い。
解雇をするにも労働三法で守られており、労働者側については守られているという意識もあるため、理由が明確にならなかったら解雇にならないという思い込みがあるからかもしれない。
これからの時代は、ビジネスパーソンがいろいろな知識を身につけて、理不尽と不条理のゲームで負けないための戦術になるかもしれない。
企業に勤めていて、人手不足からリストラはされないと思い込んでいる人もいらっしゃいますが、企業買収によって、倒産によって勤務先が無くなってしまうこともある時代です。
もし、リストラの対象になったと感じたら、一人で戦うことはやめて、弁護士の無料相談会などをうまく利用して相談をしてみてください。