転職で成功する人、失敗する人
いろいろな人を見てきたから判る共通点
そもそも疑問なのが転職をすることってなんですか?
きちんとした目的がある転職であればいいのですが、はたからみていると全くお門違いのことをしている人が9割いる。
何がしたいのかわからないまま、本人に聞いてもわからないまま、転職活動をしている人がたくさんいるということ。
「なぜ転職をするのだろうか?」「わざわざ社内の信用、スキル、評価を全部捨てて、全部リセットするの?」という人が多い。
こういう人の特徴としては、「転職がしたいんだ」という気持ちが最優先になっている。
そして、いろいろと聞いていくうちにボロが出てくるようになり、しまいには玉葱の薄皮を剥いていくように何もなくなってしまう。
転職をしたいという気持ちがあり、常に新しい刺激を求める傾向があるのは、人として当たり前のことですから、しかたがないことだと思います。
賃貸でいいマンションに引っ越したいとか、髪型を流行のものに変えたいとか、流行のファッションのように、転職を考えることはハイリスクである。
面接でネガティブな転職理由がつうようしないというのは、ここから来ていることがほとんどである。
今がなんとなくつまらないから転職をしたいという人が、転職をした先で活躍する確率は低いからだ。
将来的に労働市場がもっと流動化することになるのであれば、隣の芝生は青く見えるということで海外の働き方に近づいていくかも知れない。
しかし、ほとんどの企業が転職回数が多くなると書類選考も通りづらくなる。
1社につき3年未満の会社があるということは辛抱がないと判定をされてしまう。
また、30歳で3社、35歳で5社というのがひとつのものさしになっています。
終身雇用が崩壊したいるとはいっているけども、人事の考え方はいまだに昔のままである。
外身は最新のパソコンなのだか、OSがウインドウズ95が入っているようなものである。
企業は付加価値の高い基幹部門については、長期労働者しか使わないことが多い。
そのため、新卒入社組がそこポストを占めていることがよくあるのは、こういう理由からである。
移り気の多い人は専門性の低いエリアでスキルを磨いているつもりになっていることもある。
「キャリアアップしたい」からは落とし穴!?
「今の会社よりキャリアアップができるから」という理由で転職をするのもリスクが高い。
転職先が求めているスキルと本人のスキルがアンマッチになり、ミスマッチの採用になる可能性が高いからである。
このパターンで多いのが有名企業出身である程度名門大学出身者に多い傾向である。
「私はもっと新しいことや大きなプロジェクトに関わりたいと思うのですが、古い体質なのかなかなか参加をさせてくれないから転職をするんです」と言いながら、ある日突然退職届をだして、会社を去る若手が最近多くなってきています。
就業規則で規定しているけども、労働三法で守られている14日以前に退職届を出し、そのついでに有給休暇申請を出して、引き継ぎも何もしないでいく人も多くいる。
そこには上司と部下の信頼関係が崩壊していることがあるのですが、去るものはそんなことお構い無しで突然に退職届を持ってくるから恐ろしい。
もちろん志としては熱いものがあり、評価をする点ですが、こういう人ほど、また大手で働きたいという傾向が出てしまうことになる。
なぜなら、中小企業やベンチャー企業の場合、責任を負わされる可能性もあり、そこまで腹を括ることができていないから、また大手へと戻ってしまうことになります。
大手企業へ戻る転職になるのであれば、年収面だけは現状維持をすることができるが、人間関係や社内政治などの労力を考えると、実にもったいないことをしていることに、本人たちは気づいていないから不思議なんです。
こうした人材は新卒の時に自分がやりたいことの理想と、社内で評価されるポイントの現実との溝を埋めることができないから、
ずっとそのことに気づかずに来てしまっていることも原因になるでしょう。
現状を分析して、自分がやらなければいけないことをやらない人たち
不思議な事なんですけど、目的もしっかりしている人が転職先で大ゴケをしているケースもよくある。
目的地も手段もわかっているにもかかわらず、こけてしまう人というのは、単純に自分が努力をしていないもしくはしているつもりというケースが多くあります。
「あっ!忙しいから」「時間がないから」「そんなことより別のことをしたい」などと、言い訳をするように、自分を正当化する人がこのタイプに入りやすい。
「海外赴任をして、ゆくゆくは経営幹部になりたい」といっている人もいますが、チャンスが他の会社に転職をすれば増える可能性がありますが、「わざわざ転職をしてまでチャンスを広げる必要があるのだろうか。
それより今いる会社で社内の信用預金と圧倒的な実績を積むことができないのだろうか」という違和感がある。
転職をするエネルギーがあるのであれば、今お帰れている現状をしっかりと分析して、あなたがやらなきゃいけないことをやるエネルギーに変えられないのかということなんです。
環境を変えることで伸びしろがあることもありますが、その前にしっかりと自分自身と向き合って、全力投球をしているのかを確認してください。
転職は慎重にしないといけないもの
転職を積極的にしなさいというつもりもありませんし、新卒入社で入った会社で定年までがんばれということもいいません。
転職を考える前にもう一度、自分自身としっかりと向き合ってください。
転職することがステータスになりつつありますが、きちんとした戦略を持って転職をしないとただのジョブホッパーになってしまいます。
未経験で業界を変更することができるのは20代ですし、リベンジ転職をしようと考えている新入社員もいると思います。
何が起こるかわからないから、慎重にしないといけません。
憂鬱でないと仕事ではありませんし、逃げる転職をしてしまうと、どんどん逃げる転職を繰り返してしまうことになりますから、要注意です。