日本で大活躍する海外リーダーインタビュー企画「よぎ氏」のCareerFlyとは-中編
日本で活躍する外国籍リーダーへ今後の飛躍(Career Fly)を訊く!
異国の地日本に拠点を持ち、区議という立場で江戸川区をリードするよぎ氏のCareer Flyとは何か。インド人街と言われる「西葛西」からリーダーシップを発揮するよぎ氏のモチベーションの源泉とは何かを伺い、日本生活や働くことを目指す方々へ有用な情報をお届けする。
前編はこちら
地域の輪を積極的に作り異国で子育て奮闘!
よぎ氏:我が息子は2002年にインドで生まれ、しばらくしてから日本へ戻りました。色々あり(笑)、シングルファーザーとして息子を育てることになりまして・・・。人の手を借りないで、しかも外国で子育てをすることは大変です。そのため、地域コミュニティーに積極参加し、サポートを得られる体制と環境を作りました。
大野:子育てと地域コミュニティは切ってもきれないですもんね。
よぎ氏:就職先の会社へ、シングルで子育てをしていることを伝え、理解してもらえるよう働きかけました。私の場合、就業スタートは10時から。夜も遅くなることはありません。もちろんその分、仕事は決められた時間で終わらせる努力もしていました。仕事が早かったことも功を奏してました。
大野:頭がいいからですね!(笑)
それ以外にもチームメンバーとの良好な関係構築に努めていたよぎさんの努力の賜物ですね。
よぎ氏:地域のエコシステム(知り合いのネットワーク)は本当に助けになり、息子がゲームセンターで遊んでいれば、ゲームセンターの人から直接電話がかかってくるほどの密なネットワークとなりました。
大野:こころ強い支援をしてくださる方がたくさんいらっしゃいますね。
また、「日本で働く」という視点での変化はありますか?
よぎ氏:その昔「仕事を奪っている!」と見ず知らずの日本の方から言われたこともありました。その都度、できる限りの説明をしました。私たち外国籍は仕事を”埋めている”のだと。日本人で対応できない仕事の領域やポジションで業務を担うことが我々外国籍であり、それにより新たな仕事を生み出していることも伝えました。それでも、なかなかわかっていただけなかったですね。
今は安倍首相を中心として、政府から国民に「人材不足」「人材の担い手を外部から」ということを伝えています。それが今の機運・変化に繋がっていると思います。
大野:外国籍の方々の力は必要不可欠です。
外国籍人材も日本企業でトップラインに上り詰める時代へ変化
よぎ氏:他に日本で働くという観点での変化といえば、生活力の変化でしょうか。私が来日した当初は日本にどれくらいいられるか確証がないままその日その日を過ごしていました。生活においても、最低限の家具や生活必需品を揃え賃貸での生活が普通です。家も買えないわけなので。
ただ、現在はインド国籍の労働者に関して言えば、長期雇用が実現してきたこともあり生活が安定してきました。2000年問題を経て、日本のIT企業の人手不足によりインド現地でITエンジニアをリクルーティングするようになった。そうすると、日本企業での雇用は長期化する傾向になるため雇用される従業員の生活も安定するようになりました。現在でしたら家も買えるようになりましたから、昔と今の状況は変わったと言えるでしょう。
大野:雇用形態も変化ありました?
よぎ氏:昔は期間契約がほとんどでした。その契約による影響かはわかりませんが、契約形態が異なるコミュニティにおいての”それなり”の人間関係の構築がなされていたと思います。また、外国籍社員を日本国籍社員同等にトップラインまで育てあげようという考えは全くなかったと思います。
大野:その状況は今も変わりないかもしれませんね。インドの企業はどうなのですか?
よぎ氏:インドは他宗教国家でありダイバシティーな背景があるので、日本企業ほど”イコールオポチュニティ(機会均等)”でないとか、”育成をしない”ということはないです。インド人は基本外国人を尊敬しているという考えが影響しているかもしれません。
私自身、2000年後半に転職した会社で経験したこととして….
まず入社する入り口で自分が思い描いていた「マネジメントポジション」での入社オファーでなかったこと。(そのさいに交渉し希望通りのポジションにはなった)また、ポジションに対する周りからの妬みなどを経験しました。
大野:階層は上に登るほど、競争が激しくなります。日本人同士でも枠が狭いわけなので、優秀なよぎさんが参画することで尚激しい競争となるわけですもんね。
よぎ氏:仕事面でも社内政治面(?)でも様々な経験をしました。そして、区議当選となり今に至ります。
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