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親が知らない! 今の就活と昔の就活「決定的な5つの違い」

親世代の就活と現在の就活は、まったく別物と言って良いほど変化しています

昔と今の就活の違い


就活生は日々、多くのストレスやプレッシャーを抱えながら内定獲得を目指しています。

無事に内定を取れるか不安でピリピリしているところに、昔の価値観のまま親御さんがアドバイスをしてしまうと、火に油を注ぐような結果になりかねません。

そこで今回は、就活塾講師として日々多くの学生と接している視点から、令和6年時点の「現在の就活」と、ひと昔前の「以前の就活」との決定的な違いを5つ紹介します

現在の就活は、親世代とは様変わりしています。

お子さんと同じ目線で就活をサポートするためにも、これから紹介する内容をぜひ参考にされてみてください。

ーこの記事の著者ー

就活塾キャリアカデミー

2011年創設。数ある「就活塾」の中でも“結果を出す手厚い就活塾”として複数の大手メディアに取り上げられるなど、高い評価を得ている。

上場企業での新卒採用担当や人事経験者、現役の人事コンサルタントをはじめ、様々な業界のプロ講師を30名以上揃えていることが強み。

業界トップの大手企業を中心に、延べ1,600名以上の就活生を納得のキャリアへと導いている。内定率99%。

公式サイト:https://www.c-academy.co.jp/


違い①就活スケジュール ーー 3年前期からの就活開始が一般的


1つめの違いは、就活スケジュールです。

昔の就活・・・大学4年の6月頃から応募を始める
今の就活・・・大学3年の4月頃から多くの学生が就活を始める

就活が早期化している理由は色々ありますが、大きな要因といえるのが「インターンシップ」の存在です。

<インターンシップ>

採用におけるミスマッチを防ぐために、“仕事経験を積む場”を学生に提供することを目的とした「就業体験」のこと。大学3年の夏と冬に開催されることが多い。

実質的には、優秀な学生を早期に見極めるための“選考の場”として機能している一面がある。事実、従業員501名以上の企業の約9割が「インターンシップ類から参加学生を採用した」と回答している*。

*参考:株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース「2024卒 採用・就職活動の総括 p.20」

少し前の就活は大学3年の3月1日が「解禁日」とされ、そこから説明会や応募書類の提出、面接が本格化する、という流れが一般的でした。

しかしインターンシップに参加した学生を対象に早期に内定を出す企業が増えたことで、令和以降に大学を卒業する学生に関しては、3年の3月からの就活スタートでは大きく出遅れてしまうようになっています。

企業がインターン参加者に、本選考とは別ルートで早めに選考を案内する「早期選考」は今後も加速するでしょう。

そこで現在の就活生は、まずは夏に開催されるインターンへの参加に向け、大学3年の春頃から、早い学生では2年生の夏頃から就活の準備を始めています


違い②企業探しの方法 ーー スカウト型サイトの利用も主流に


2つめの違いは、企業探しの方法です。

昔の就活・・・大学のキャリアセンターや就職情報誌で企業を探す
今の就活・・・就活サイトを中心に様々な方法で企業を探している

親御さんの中には、大学の就職課に貼り出された求人票をもとに応募企業を決めていた方も多いでしょう。

現在でも就職課(キャリアセンター)は各学校に置かれていますが、それ以外にも現在の学生は次のような方法で企業を探しています。

  • 就活サイト(リクナビ、マイナビなど)

  • SNS(Youtubeの企業チャンネルや、ビジネスSNSの「Watedly」など)

  • 新卒向けエージェント(就職支援と企業紹介を同時に受けられる)

そのほか、スカウト型サイトと呼ばれるサービスを使う就活生も増えています。

<スカウト型サイト>

学生が登録したプロフィールに興味を持った企業から声がかる(スカウトを受けられる)サービス。「逆求人サイト」とも呼ばれる。

キミスカ」や「Offer Box」が有名。

このように現在の就活は、企業との接点を増やせる機会が多く用意されています

「情報過多になりやすい」というデメリットはありますが、一部の大手有名企業だけに偏りがちな現在の就活において、知らない企業に出会う、といった経験は貴重なものです。

「こうしたサービスもあるらしいよ」といったかたちで、ぜひ色々な就活サービスをお子さんに紹介してあげてほしいと思います。


違い③応募企業の数 ーー 15社以上の応募が当たり前に


3つめの違いは、応募企業の数です。

昔の就活・・・1~5社応募する
今の就活・・・15社以上応募する

たとえば1985年から1991年までの好景気、いわゆる“バブル時代”は大量採用が主流だったため、その当時の学生は1社から5社ほど受ければほぼ内定を取れました。

しかし現代の就活生は、平均して15社*に応募しています。

東大・早慶をはじめとする高学歴の学生でも、5社程度の応募ではなかなか内定に至らないのが現状です。

なお、就活塾キャリアアカデミーでは、生徒さんに対し「30社を目安に企業をピックアップしておこう」と伝えています。

多くの企業を探すように促しているのは、次の2つの理由からです。

  • 大企業の倍率は100倍を超えることも珍しくないから

  • 応募できる企業が減るとメンタルが落ちてしまう学生が多いから

*参照:株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース「2024卒 採用・就職活動の総括 p.8」

大企業の倍率は100倍を超えることも珍しくないから

就活生と長年接していると、安定志向の学生が年々増えているように感じます。

実際、多くの就活生が「安定」を求めて大企業への就職を希望しますが、その競争は大学受験などとは比べ物にならないくらい熾烈(しれつ)です。

<大手企業の入社倍率*>

ハウス食品:291.6倍

東宝:420倍
伊藤忠丸紅鉄鋼:166.4倍
セイコーホールディングス:141.5倍

*参照:東洋経済「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100(2022年4月入社予定)」

このように現在の就活は大手企業の倍率が100倍を超えることも多いため、学生にはまずは企業を幅広くチェックするように伝えています。

応募できる企業が減るとメンタルが落ちてしまう学生が多いから

現在の就活生は「落ちるのが当たり前」という世界で戦っています。

いわゆる“お祈りメール”と呼ばれる、企業からの不採用通知が連日届き、精神的に参っている…という悩みもキャリアアカデミーには毎年のように寄せられます。

とはいえ、よくよく話を聞いてみると「2~3社しか応募していない」と話す学生が少なくありません。

どんなに優秀な学生でも15社以上に応募して1~2社から内定を取る、というのが現在の就活です。

応募できる企業が減ってしまうと「自分はもう内定が取れないんだ…」とメンタル的に追い込まれてしまう子が多いので、親御さんには以下のようにお子さんにアドバイスしていただければと思います。

  • 気になる企業があればまずは応募してみる(入社するか決めるのは内定を取ってから決めても大丈夫)

  • 大企業の子会社・グループ会社、優良中小企業などにも目を広げてみる

  • 1つの業界・職種しか見ていない場合には他の選択肢も検討してみる


違い④応募方法 ―― エントリーシートとWebテストが課される


4つめの違いは、応募方法です。

昔の就活・・・履歴書のみを企業に送付する
今の就活・・・エントリーシートの提出や、Webテストの受検が課される

現在の就活生は、面接に進む前のタイミングでも様々な苦労をしています。

ここでは「エントリーシート」と「Webテスト」に絞ってお伝えします。

エントリーシートの作成

エントリーシート(以降、ES)とは、学生の能力や人柄、志望度の高さなどを測ることを目的に、履歴書とは別に企業が提出を求める書類です。

次のような項目を、それぞれ400字程度で書かせることが一般的です。

  • 学生時代に頑張ったこと

  • チームに貢献できた経験

  • 志望動機

ESはWeb上で作成できることがほとんどですが、企業ごとに設問や文字数が少しづつ異なることもあり、徹夜でESを仕上げる…といった学生も少なくありません。

こうしたESを多い学生では30社以上書くとなると、学生の負担が相当なもの、ということはお分かりいただけるでしょう。

Webテストの受検

“足切り”の意味も兼ねて、多くの企業で「Webテスト」の受検を応募者に求めています。

<Webテスト>

基礎学力などを測るために実施するテスト。

面接前に受検を課す企業が多い。

Webテストのうち、最も有名なのが「SPI」です。

SPI以外にも「玉手箱」や「CAB」といったテストがあり、就活生は書類作成のほかに、こうした受検対策も並行して進めなければなりません


違い⑤選考方法 ーー グループディスカッションやWeb面接が増加


5つめの違いは、選考方法です。

昔の就活・・・対面の面接を1~2回
今の就活・・・対面の面接の他に、グループディスカッションやWeb面接がある

ESやWebテストに通過しても、今の就活生は内定に向けて多くの準備・対策が必要です。

面接を受けるのは今も昔も同じですが、現在では「グループディスカッション」と呼ばれる選考を導入する企業や、Web面接を実施する企業が増えています。

グループディスカッション(GD)

グループディスカッション(以降、GD)とは、1つのお題に対し、チームで話し合いながら回答を導く選考形式です。

一度に複数の学生を評価できたり、協調性やコミュニケーション力など、個人面接で測れない能力をチェックできたりするため、多くの企業が新卒採用にGDを取り入れています。

GDのお題(例)

・無人島に持っていくものを1つ選ぶなら?
・あなたが面接官なら、就活生にどんな質問をしますか?
・我が社の売上を伸ばす施策を考えてください

現在の就活生は、従来のような面接対策だけをしていても内定にたどり着けません。
GDを練習できる場所を探したりと、自主的に対策をしていかないとライバルに負けてしまうのが現状です。

Web面接

コロナ禍以降、Web上で面接をする企業が一気に増加しました

「最終面接は会社に来てください」という企業が多いですが、「1次・2次面接はオンライン上でやりましょう」という企業は多いですね。

オフィスに足を運び、面接官と直接向かい合う面接(対面での面接)では、入室マナーや、椅子の座り方などの注意点があります。

それに加えて現在の就活生は、Web面接ならではの注意点にも気を配らなければなりません。

Web面接の注意点(例)

・安定的なネット環境を確保する
・雑音が入らないようにする
・背景にはできる限り何も置かないようにする
・顔が明るく見えるように光源を取り入れる

まとめ:現在の就活は“総合格闘技”とも呼べる戦いになっている


昔と今の就活を比較しつつ、就活で内定を獲得するためのポイントなども紹介しました。

5つの違いを改めてお伝えすると、以下の通りです。

昔と今の就活の違い

  1. 就活スケジュール ーー 3年前期からの就活開始が一般的

  2. 企業探しの方法 ーー スカウト型サイトの利用も主流に

  3. 応募企業の数 ーー 15社以上の応募が当たり前に

  4. 応募方法 ―― エントリーシートとWebテストが課される

  5. 選考方法 ーー グループディスカッションやWeb面接が増加

親世代の就活とは異なり、現在の就活生はESやWebテスト、グループディスカッションやWeb面接まで、さまざまなことを対策しなければいけません。

いわば“総合格闘技”のような戦いをしいられるため、就活で悩む学生が増えているのは仕方ない面もあるでしょう。

また現代の就活生は、長くて2年以上、短くても半年ほど就活に費やします

そのため大学の試験勉強や研究活動、部活やサークル、アルバイトをこなしながらの就活に四苦八苦している子も少なくありません。

親御さんにおかれましては、まずはこうした苦労を理解したうえで、最新の就活情報をお子さんに提供してあげてほしいと思います。

とはいえ、

  • 最新の就活情報を手に入れるほど時間的な余裕がない

  • 応募書類や面接などの対策を子供ひとりに任せるのは不安

  • プロの力を借りつつ、子供が就活で失敗しないようにサポートしてあげたい

といった悩みや想いをお持ちの方も多いでしょう。

こうした方は、就活塾キャリアアカデミーをぜひご検討ください。

延べ1,600名以上の就活生を支援してきた実績とノウハウ、最新の就活情報を踏まえた「キャリアアカデミー式 必修ワーク」や「就活対策講座・トレーニング」をもとに、お子さんの就活を全面的にサポートいたします。

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