これまでの自分の人生って・・・・・。
自分のこれまでを振り返ってみると、転職の人生。多くの企業でいろんな経験をしてきた。ただ、①常にIT業界にとどまっていること、②その中で企業の情報の価値をいかに高く意味づけるか?を求めている企業、これだけが自分がこだわり続けたこと。自分としては、偶然このこだわりを持ち続けてこられたことに感謝している。
でも、このこだわりは元々求めていたものではない。元々は、最初に入社した日系のITシステム会社に終身働き、できる限り昇進することが自分にとっての充実で目指すべきものだと考えていた。しかし、仕事は苦しみの連続。何やっても上手くいかず、毎日ダメ出しをされ自分を否定され続けた。それでも、当時は他の道も知らず、なす術もなく、ただひたすら歯を食いしばって頑張り続けた。半年が経つ頃、ようやくその成果が実り、初めての大型商談をクローズできた。勿論、自分だけの力ではなく、周りの上司や先輩から陰でかなり支援・協力をしてもらったからで、自分としては実感が湧くものではなかった。しかし唯一、客先の業務に関して興味を持ち、どんな課題で困っており、何故数千万や数億といった高額の投資をしてシステムを導入するのか?をもっと知りたいと言う気持ちを自然と持つようになった。これが、自分がIT業界にこだわり続けた根本的な理由だと思う。 自分は、このような仕事人生の環境の中で育ってきた。一方で同じタイミングで同じ部署に5人の同期がいた。国内営業同期が110人ほどおり全国に100か所近く拠点がある状況下では、これだけの同期が配属されることは異例なことだった。しかし、それぞれの環境は一人として似通ったものはなかったが、少なくとも他の同期はみな、自分より恵まれているのではないかと常に不満を持っていた。ただ、ずっと後になって分かるのだが、それぞれ皆自分なりの悩みや葛藤をもって仕事をしていたようだ。
そのうち、自分は、このまま同じ会社で、営業成績だけで仲間と競争しあって過ごす人生に疑問を持つようになり、外資系IT企業に転職を決意。そこでは、全く異なる環境が待ち構えており、そもそも転職したこと自体が間違っていたのではないか?自分のような甘い考えのものには外資系は勤まらないのではないか?と苦悩した。ただ、ここで負けて国内企業に戻るのは嫌だ!ただ単純にその気持ちで我武者羅に、本当に自分に合わないのか、納得いくまでその企業製品の価値を知ろうと覚悟を決めた。すると、海外には数十億から数百億までのコスト効果を出している事例がいくつも見つかった。これが本当なら、自分が担当している企業の場合どうなるのだろうと興味が湧き、実際に当時経営課題だった事に関して投資コスト効果のシミュレーションを行い、客先の役員と話をしてみた。すると、結果競合他社の2倍の値段の5億円で受注。この時初めて情報の価値にこだわった結果の効果、何故企業は成功のために失敗しないために投資をするのかを思い知ることになった。
情報の価値にこだわり続けると、見えてくる世界も変わってくる。自然と相手の考えや気持ちを気にかけ、企業の抱える課題や問題・個人的欲求などが、どのような位置付けで、どのくらいの価値があるのかを意識する。転職を通してこれを毎回体験・経験して聞いたことが、これからの人生に大きく影響してくる。次第に、この自分の経験をこれから歩んでいく人の為に参考にしてもらい、支援をしていきたいと思い始めた。(続く)