シュロスバーグ(4Sシステム)
概要
成人の様々な人生上の出来事を転機として捉え、
その転機(トランジション)を中心概念に捉えている。
そして、個人の発達において、出来事そのものではなく、それをどう受け取り、どう対処していくかが大切として、転機を乗り越えるための資源として4Sシステムを提唱した。
転機(トランジション)とは
就職、転職、結婚、離婚、早期退職、死別、失業、退職、病気…など
こうした転機には3要素がある
転機の3要素
・イベント:予期していた転機・予期していなかった転機
・ノンイベント:予期していたものが起こらなかった転機
・その結果としておきる人生や生活の変化
その際以下のような変化が1つ以上起こる
・人生役割の変化:人生の役割が失くなる、または変化する
・人間関係の変化:人間関係が強まったり弱まったりする
・日常生活の変化:何を、いつ、どのように行うかなどが変化する
・自己概念の変化:自分に対する考え方、認知の仕方が変わる
そこでの対処法が4S点検、4Sシステム
4S点検、4Sシステム
①状況:Situation
②自己:Self
③支援:Support
④戦略:Strategies
①状況:Situation
原因:このような状況がおきた原因は何か。
予期:現在の状況は社会的に予測することが可能であったか。
期間:一時的なことなのか、永続的なことなのか。
体験:同じような転機を経験したことがあるか。
ストレス:現在の問題以外に抱えているストレスはあるのか。
認知:状況をどの様に捉え、受け止めているか。
②自己:Self
仕事の重要性:仕事はどの程度重要か。
仕事と他のバランス:仕事、家庭、趣味、地域のバランスをどう考えるか。
変化への対応:変化への対応はどのようにするのか。
自信:自分に対する自信はあるか。
人生の意義:人生にどのような意義を持っているか。
③支援:Support
良い人間関係:必要とする援助を他人、友人、家族から得られるか。
励まし:自分の成功を期待し励ましてくれる人はいるか。
情報:仕事を探す方法、企業や雇用に関する情報などを収集できるか。
照会:解雇された時の経済的支援制度等に関する知識や情報の提供者はいるか。
キーパーソン:重要な情報を提供してくれる人はいるか。
実質的援助:経済的支援など実質的な援助を望めるか。
④戦略:Strategies
状況を変える対応:職探し、新たなトレーニングを受ける等を実行しているか。
認知・意味を変える対応:転機の持つ意味をプラス思考に変えようと試みているか。
ストレスを解消する対応:リラクゼーションや運動等でストレス解消を図っているか。