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炭十郎は縁壱の生まれ変わりなのか?

こんにちは。
いつの間にか11月も半ばです。

今回のテーマは炭十郎と縁壱です。

炭十郎は炭治郎の父、縁壱は戦国時代の「日の呼吸」の剣士です。(いわずもがなですね)

結論から言うと、既にたくさんの人が考察している通り、ぼくも炭十郎は縁壱の生まれ変わりだと思っています。

(お詫びと追記;生まれ変わり前提で書いているので色々説明が飛んだりしてます。縁壱と炭十郎の共通点、痣と透明な世界については省いてます)

よろしければお付き合いください。

(断定口調で進めますが今までのnoteも含め全て超個人的な見解なので、さらっと読んでいただければと思います)

最終回のネタバレもしますので最終回まで読んでない方は読まないで下さい。

最終回で明かされる「輪廻転生」

最終回、皆さんはもう読みましたでしょうか?
この終わり方に賛否両論あるようですが、個人的には最終回を読んだとき、「よかった」と思いました。この結末しかあり得ないと思いました。もうこれ以外の展開はあり得ないです。人気絶頂だから続けるべきとかそういう問題ではないです。この終わりしかあり得なかったです(同じこと何度も言ってますが超個人的な意見です)
もちろん物語が終わってしまった寂しさはありましたが、彼らが幸せに暮らしているなら良いです。終わって良いです。

はい。

本題に入ります。
縁壱の生まれ変わりが炭十郎だと思う理由についてです。
まず「生まれ変わりはあり得るのか」について原作を振り返っておきましょう。

最終回、もう「鬼が存在しない現代」で、善逸にそっくりの男の子、善照はこう言います。

「俺は信じるよ 絶対みんな転生して幸せに生きてるんだ 平和のために鬼と戦って命を落とした人たちは」

善照のこの言葉によって「鬼滅の刃の世界には輪廻転生がある“かもしれない”」事が示唆されており、昔鬼と戦った人と“そっくりな人”たちが鬼のいない現代で生活しています。
見覚えのある人たちが次々と登場し、「鬼滅の刃の世界では輪廻転生が”あり得る”」ということを読者が目撃するわけです。

実際ぼくたちの生きている世界で輪廻転生があるかどうかはわかりませんが、

「リアルと鬼滅の刃の世界観は全く別物である」ことが大前提です。

最終回よりも前に、炭治郎は「記憶」の中で炭吉として登場しています。「もしかしたら炭治郎って炭吉の生まれ変わりなのでは?」と思った人も多いと思います。(注;今回のテーマは炭十郎と縁壱ですが)
なので善照がその言葉を言う前に、「鬼滅の刃の世界では輪廻転生が”あり得る”」ことをなんとなく感じ取っていたので、「輪廻転生」というワードが出てきても個人的には違和感を感じなかったです。
(炭吉の生まれ変わりが炭治郎なのかどうかはよくわからないです)

魂の帰る場所

「鬼滅の刃では輪廻転生があり得る」ことを前提で話を進めます。
転生があり得ると思える理由はもうひとつあります。2巻藤襲山の炭治郎の言葉です。

「殺された子供たちもきっと帰るという約束通り帰ったんだよな 魂だけになろうと 大好きな鱗滝さんの所へ 故郷の狭霧山へ 死んでいたら俺の魂も帰った 禰豆子と鱗滝さんのいる所に」

炭治郎の家族が、魂だけになっても時々炭治郎を助けてくれるのはこういう理由かもしれませんね。

縁壱の大好きな人は「うた」だと思いますが、うたはもう既にこの世にいません。
縁壱は死んだ後、どこへ行ったのでしょうか。

22巻戦国コソコソ話によると、炭吉とすやこは、縁壱とうたが以前暮らしていた家に住んでおり、縁壱にとっては竈門家の家こそが故郷」でもあります。

21巻で縁壱はすみれを抱っこしたときに涙を流していますし、22巻で炭吉に耳飾りを預けていることから察するに縁壱にとって竈門家は特別な存在だったと思います。

縁壱は死んでのちに「魂だけになろうと」竈門家に帰ってきたのではないか、と個人的には思っています。(妄想の域ですが)

そしてその「故郷」で縁壱が転生したのが“炭十郎”だったのではないか、と思うのです。

そして先ほどの藤襲山の炭治郎の言葉「約束通り」の「約束」で思い出すのはこのシーンです。(21巻より)

炭吉「あなたは価値のない人なんかじゃない!!何も成せなかったなんて思わないで下さい そんなこと絶対誰にも言わせない 俺が この耳飾りも日の呼吸も後世に伝える 約束します!!」

ここは何度読んでも泣きます(涙)

炭吉のこの宣言は炭吉とその子孫たちとの「約束」です。

縁壱は「ありがとう」と言ったきりなので、縁壱と炭吉の間での約束ではありません。
縁壱は、日の呼吸を後世に伝えるという「約束」は竈門家に託しています。
(何故縁壱が日の呼吸を継承する気が無かったのかについては別の機会に)

そして5巻、炭治郎が走馬灯のなかで父、炭十郎のことを思い出します。

炭十郎「炭治郎 この神楽と耳飾りだけは必ず途切れさせず継承していってくれ 約束なんだ」

「約束」というワードはこの3つしか出てきていないだけに繋がりは深いと思います。(見逃していたらすみません。コメント下さい)

炭十郎の「約束“なんだ”」という言い回しはものすごく意味深です。

まるでヒノカミ神楽を継承していかなければならない理由を知っているかのようではないですか。

12巻で小鉄くんが言うように、「先祖の記憶の遺伝」は鬼滅の刃の世界では存在します。

炭十郎は「お爺ちゃんに神楽を習った」と言っているのでお爺ちゃんと約束した、とも読めますが、
炭十郎は炭治郎と同じように、記憶の遺伝によって炭吉を思い出したのではないかと個人的には思っています。

炭十郎(縁壱)は竈門家に生まれ、竈門家として生きていくにあたって、炭吉の「後世に伝える」という約束を自身で繋いでいく事になったわけです。

そしてこの「約束なんだ」という炭十郎の言葉は炭治郎にもものすごい影響を与えています。
この「約束なんだ」は、炭治郎が下弦の伍の累との戦いの最中の回想シーンに出てきます。絶体絶命の場面ですね。
炭治郎が「ヒノカミ神楽」の舞を戦いに応用するなら、炭十郎が「炭治郎 呼吸だ 息を整えてヒノカミ様になりきるんだ」のシーンだけで事足ります。
しかし炭治郎は「ヒノカミ様になりきるんだ」ではなく、「約束なんだ」という炭十郎の言葉によって日の呼吸が覚醒しています。

むしろ「約束なんだ」という言葉が無かったら覚醒していなかったかもしれないとも思わせるようなコマ割りです。(是非5巻を読み返して頂きたい)

再度言っておきますが12巻で小鉄くんが言うように、「先祖の記憶の遺伝」は鬼滅の刃の世界では存在します。

炭治郎が日の呼吸を覚醒した時はまだ先祖の記憶を思い出していません。
しかし「約束」という言葉によって炭治郎は大きく変化しました
ここで一度、14巻、時透無一郎の言葉を思い出します。

「記憶を失っても身体が覚えている 死ぬまで消えない怒りだ」

無一郎は記憶が無くても、身体が感情を覚えている、と言っています。
無一郎の場合は鬼に対する「怒り」でしたが、

これを炭治郎に当てはめるならば、先祖の記憶を思い出していなくても「約束」は身体(遺伝した細胞)が覚えている、といった感じでしょうか。
(こじつけだ、と思うかもしれませんが鬼滅の刃はキャラクターの言葉が数珠繋ぎのように全て繋がっていると個人的には思っています)

この「縁壱=約束=炭吉」で繋がっているからこそ炭治郎は「炭十郎の“約束”という言葉によって覚醒した」のであり、つまりは「縁壱は炭十郎である」ことの暗喩だと思うのです。

すみれの存在

縁壱は生まれ変わってもなお、炭吉の事を思い出し、竈門家としてヒノカミ神楽を受け継いでくれました。

炭吉の娘、すみれは
“白いニチニチソウ”(花言葉;生涯の友情)と
“ピンクのニチニチソウ”(花言葉;優しい追憶)

を縁壱にあげていますからね。(22巻おまけページより)
花言葉すら物語に深く繋がっているので吾峠先生は本当にすごいと思います…。

炭治郎は「俺たちの祖先を助けてくれてありがとう 貴方がいなければ俺たちは生まれていません」というように、縁壱と竈門家の友情(絆)は途切れませんでした。

さらに5巻の余白ページでは炭十郎が幼い炭治郎を抱っこして天に掲げるシーンが描かれています。
これは縁壱がすみれを抱っこしたシーンと重なります。

ここまで条件が揃っているとむしろ縁壱が炭十郎でない理由を探す方が難しい気がします。

おわり

余談ですが、すみれは女の子でありながら、「炭(すみ)」の名を貰っています。ひらがなですが。
竈門家は長男に「炭」を受け継ぐのだと思っていたのですが、最初に生まれた子供に「すみ」をつけるのでしょうか?
もしかしたらすみれの生まれ変わりが炭治郎なんじゃないかとも思える部分も少しあります。
すみれは縁壱の神楽をちゃんと見ていましたし、炭吉と縁壱の会話は全部そばに居て聞いていますからね。(妄想が膨らみます)

note更新の活力にします‼️