見出し画像

内科専門医試験 循環器分野対策問題 2024.11.18 号


Q. 僧帽弁機械弁置換術後の洞調律に対し、抗凝固療法として<ワルファリン or DOAC>が推奨される。


A.僧帽弁機械弁置換術後の抗凝固療法について

背景

僧帽弁機械弁置換術を受けた患者において、術後の抗凝固療法は非常に重要です。手術後の血栓形成のリスクに対し、適切な抗凝固療法の選択が必要です。

ワルファリンの推奨理由

機械弁置換術後患者では全例にワルファリンによる抗凝固療法が必要となります。
DOACの使用については、機械弁術後症例に対するワルファリンとDOACのランダム化比較試験(注1)において、塞栓症・出血イベントのともにDOACで有意に多く、機械弁患者に対するDOACは推奨できないとされています。
下記に、日本循環器学会ガイドラインを添付します。

(日本循環器学会ガイドラインより)

ワルファリンの使用と注意点

ワルファリンを使用する際は、INRのモニタリングを定期的に行い、適切な凝固状態を保つことが求められます。過剰な抗凝固療法は出血リスクを高めるため、適切な管理が重要です。

(注1)Eikelboom JW, Connolly SJ, Brueckmann M, et al. RE-ALIGN Investigators. Dabigatran versus warfarin in patients with mechanical
heart valves. N Engl J Med 2013; 369: 1206-1214. PMID: 23991661

いいなと思ったら応援しよう!