2024年度 秋学期 Guardian書評

9/26
題名
“Pathogenic microbes blown vast distances by winds, scientists discover”
「病原性微生物が風によって遠くまで吹き飛ばされることを科学者が発見」

Pathogenic microbes blown vast distances by winds, scientists discover | Microbiology | The Guardian

科学者たちは、人間に病気を引き起こす微生物が高層の風に乗って何千マイルも移動できることを初めて明らかにしました。この研究で調査された風には、抗生物質耐性遺伝子を持つ病原菌や、300種類以上の細菌と約260種類の真菌が含まれていました。これらの微生物の一部は、生存し繁殖能力を維持していました。
研究チームは、中国東北部の農地から発生した微生物が、1,200マイル(約2,000km)離れた日本まで運ばれたことを発見しました。サンプルの約30-40%は、人間に感染症を引き起こす可能性のある病原菌であり、これらの微生物が新しい環境に広がることで抗生物質耐性が伝播する危険性が懸念されています。
研究では、日本の上空0.6~1.9マイルの高さで集められた大気中のサンプルを分析し、微生物が紫外線や乾燥から保護されながら長距離を移動することができることを確認しました。この研究結果は、大気中の微生物が大陸間で移動し、長距離にわたって病原菌が拡散する可能性を示しています。
感想
最近自分がブタクサのアレルギー反応で鼻も目もぐずぐずなのでその経験に関連した事柄としてこの記事を選択した。特に当該記事において取り上げられている抗生物質耐性を持つ微生物ということで専用の薬品がないと治せないような進化を遂げているように感じることから、これからインフルエンザも流行る時期に差し掛かるため自分の体調管理は入念に行うべきだなと雑な感想ながら感じた。

9/25
China test launches intercontinental ballistic missile for first time in decades
中国、数十年ぶりに大陸間弾道ミサイルの発射実験を実施

URL

https://www.theguardian.com/world/2024/sep/25/china-missile-test-icbm-pla-rocket-force?CMP=Share_iOSApp_Other

中国は、フィリピン北部を飛び越えて太平洋の「公海」に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことを発表しました。これは、1980年代初頭以来初めての試験と考えられています。ミサイルは模擬弾頭を搭載しており、中国国防省はこの発射を「年間訓練計画の一環」と説明していますが、特定の国や標的を狙ったものではないと強調しました。この発射に対して、国際社会からは懸念の声が上がっています。
発射は現地時間の水曜日午前8時44分に行われ、中国人民解放軍ロケット軍が担当しました。フィリピン当局は、北西および北東地域に航行および航空の警告が発せられたことを確認しており、これがミサイル発射に関連していると述べていますが、ICBMの発射について事前に通知されていたかは不明です。日本政府も事前に通知を受けておらず、菅官房長官は中国の急速な軍備拡大について「重大な懸念」を示しました。また、台湾も中国のミサイル発射活動を監視しているとしつつ、詳細な情報は提供していません。
専門家によれば、ミサイルは海南島またはその周辺から発射され、フランス領ポリネシア付近に落下した可能性が高いとされています。航行警告では「特に危険な航空宇宙飛行」が行われるとされ、飛行時間は発射から105分後に終了しましたが、具体的な中国の作戦については触れられていません。ニュージーランドの外務大臣も、ICBMの試験発射を「歓迎されない、憂慮すべき展開」と述べ、太平洋諸国が平和で安定した地域を求めていると強調しました。
今回のICBM発射は、特に中国が日本やフィリピン、台湾、そして米国との関係で緊張が高まっている時期に行われました。中国は核兵器の「先制不使用」政策を掲げているものの、人民解放軍ロケット軍は核兵器および通常兵器の近代化を進めており、国際的な注目が集まっています。アナリストたちは、この発射が米国や国際社会に対する中国の軍事的な力を誇示するものであり、戦略的抑止力が健在であることを示す意図があると指摘しています。
「感想」
北海道付近における領空侵犯に関係して、東アジア近辺で軍事的な摩擦が頻発しているが特に本記事におけるフィリピン沖でのミサイル発射に関して、「赤い舌」に対抗したフィリピンの開発に対する反抗であることが読み取れる。

9/25
UK economy to grow faster than Japan, Italy and Germany this year, says OECD
OECDによると、英国経済は今年、日本、イタリア、ドイツよりも速いペースで成長する見通し

URL

https://www.theguardian.com/business/2024/sep/25/uk-economy-to-grow-faster-than-japan-italy-and-germany-this-year-says-oecd?CMP=Share_iOSApp_Other

経済協力開発機構(OECD)は、最新の見通しで「世界経済は回復に向かっている」と発表し、英国の2023年の成長予測を上方修正しました。英国の成長率はG7諸国の中で米国に次ぐ2位となり、日本、イタリア、ドイツを上回る見込みです。OECDは英国経済を「堅調」と評価し、2024年の成長率を0.4%から1.1%に引き上げ、2025年も1.2%の成長が見込まれています。ただし、英国のインフレ率は依然として高く、2024年は2.7%、2025年は2.4%と予測されています。
OECDは、インフレの低下や中央銀行による金利引き下げが主要国の経済成長を支えると述べ、世界経済が新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻による影響から回復しつつあると指摘しています。また、英国の経済回復については、賃金上昇と低インフレが消費支出を押し上げたことが要因とされています。
しかし、財政赤字を抑制するため、各国は財政健全化を進める必要があると警告しています。英国財務大臣レイチェル・リーブスは、次回の予算で成長の基盤を整備することを強調し、イングランド銀行総裁はインフレが緩和すれば金利が徐々に引き下げられると期待しています。
「感想」
この経済成長率の要因に関しては調べられていないので、個人的に深掘りしたいと感じた。


9/24
Japanese fighter jets fire flares at Russian aircraft for first time in airspace violation
日本の戦闘機がロシア機にフレアを発射、領空侵犯で初

URL

https://www.theguardian.com/world/2024/sep/24/japan-fighter-jets-russian-aircraft-airspace-violation?CMP=Share_iOSApp_Other

日本は、ロシアの偵察機が領空を侵犯した際、初めて戦闘機がフレアを使用して退去を警告したと発表しました。防衛大臣の木原稔氏によれば、F-15とF-35戦闘機がスクランブル発進し、無線警告を無視したロシアのII-38海上哨戒機に対してフレアを使用しました。ロシア機が日本の領空を侵犯するのは、2019年6月以来のことで、今回は北海道北方の礼文島上空で3回にわたり領空を侵したと報告されています。
木原氏は、この領空侵犯について「極めて遺憾」とし、ロシア政府に強く抗議したと述べました。岸田文雄首相も、冷静かつ毅然と対応するよう指示を出し、米国や他国と連携して対応を進める方針を示しています。
今回の侵犯は、ロシアと中国の軍艦が日本の北海岸を航行した翌日に発生し、日中露の軍事的緊張の高まりと関連している可能性があると指摘されています。特に中国とロシアの軍事協力が強化されていることに対し、日本は南西諸島を含む防衛力の強化を進めています。領空侵犯や挑発的な軍事活動が増える中、日本の防衛戦略はこれまで以上に厳しい局面を迎えています。

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