見出し画像

ローラ


友人ローラからメッセージ。

先週から耳が痛くて、医者に行ったら肺炎の可能性もあるから10日間の休養と、抗生物質をとるように。と言われて今は毎日12時間近く寝て過ごしてるらしい。という。

ローラは私と同い歳。2年前に離婚、一人娘は今年9月からイタリアの大学へ巣立ち数ヶ月前からお一人様。ここ数年の彼女は大変動の時期。しばらく身体を休めましょう、の信号。

ちょうどローラの家の近くのヨガスタジオに仕事があったので彼女の家に立ち寄ってみた。

ローラは日本愛好家。

中医学で肺の病には白い食べ物を食べると良い、となっていたのを思い出し、大根、カブ、えのきだけ、ついでにこんにゃくを持参。家に上がるなりキッチンへ直行。

大根の煮物、こんにゃく入りの味噌汁。だしのあまりで作った鰹節と昆布の佃煮。

ローラと二人で並んでランチタイム。

こうやって友人の家で料理してご飯食べるのって何年振り?

ローラがボソボソと話し始める。病気なんだけど、昼間は時間があるから本の整理を始めたんだよね。

一冊づつこれは手放すか、手元にのこそうか?本と向かい合っていて気づいたんだけど、私すごく本が好きっなんだなあってこと。

今は電子書籍の時代で家の中に本棚がある家も減ってきているみたいだけど、私はどうも電子書籍がダメなんだよね。

本棚に自分の好きな思い出のある本がズラーッと並んでいる空間というのが自分のとっても落ち着く場所。

時間のある時に本棚から本を選んでページをめくっていく動作とか、紙の擦れる音とか、電子書籍では味わえないでしょ?

なんか、そうやって考えているうちに、図書館とかで仕事したいなあって思い始めて、そこから自分で本屋さんやるのもいいなあ。とか考えたりして。

世の中にはいろんなものが溢れてるけど、自分が好きなものっていうのは、きっと自分がこの人生の中でやるべきことと繋がっている気がするんだよね。

日本食を食べながらローラの人生のつぶやきをふんふん頷きながら聞き入る。

自分の好きなものかあ。

自分は体を動かすことが好きでダンスを子供の頃からやってきて、娘が産まれてからはヨガに変更。でも仕事となると好きだってことを忘れることの方が多いかも?

趣味が仕事に繋がるのが一番いいんだと思うけどねえ。

人間て欲があるからか、自分のやっていることがうまくいくと、もっと、もっと、と増やしたくなるでしょ?

でもそこで、自分がこれがちょうど良いな、と感じるところで線を引くことができるかどうかなんだと思う。

それを超えてやると病気になったり、問題がでてくるとか、何かがおかしくなってくる。

境界線の引き方みたいなこと。

これって直感なんだと思う。第6感ってやつ?

日常で体を動かして働いてる人って、頭を使ってはたらいてる人よりもこの直感が鋭いという統計がでてるらしいよ。

そうなの???

病は気からと良く日本では言うんだけど、体と心は表裏一体で心の中のことが体に現れるっていう考え方するんだよね。

今回ローラが寝込んだのもきっとそういうことなのかもね?

でも色々と気づけて良かったじゃん。

本屋さんいいじゃん。


リビングの窓から差し込む秋の夕暮れの日差しが遠くの森の樹々を妙に黄金色に照らしている。

ここからの眺め綺麗だね。なんかイギリスの田舎にいるみたいな感じ。

そうそうこの窓から眺める景色は毎日変化するんだよ。夏は月とか星が綺麗に見えるし、秋は今日みたいに夕暮れの日差しを楽しめる。

雲の動きとか植物の色の変化とか眺めてる時間は癒される。

カラコロはクリスマスはどうするの?

まだ決めてないけど、年末年始は引っ越し作業に追われそう。

引っ越しかあ、カラコロも変動の時だねえ。

そうだね、お互いに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?