
「イノベーション・オブ・ライフ」読書録 – 人生の成功をどう測るか?
こんばんは。今日もお疲れ様です。先週の海外出張中、長いフライトの中でふと手に取った一冊が、思いがけず深い気づきを与えてくれました。今回は、その読書録をお届けします。
とても有名な本です。「イノベーション・オブ・ライフ」。原題は"How Will You Measure Your Life?"です。ビジネスの世界だけでなく、人生全般に応用できる考え方が書かれていて、とても示唆に富んだ一冊だと思います。
著者のクレイトン・クリステンセンは、ハーバード・ビジネス・スクールの教授であり、「イノベーションのジレンマ(The Innovator’s Dilemma)」で有名な経営学者です。
50歳を過ぎた今、一つの人生の捉え方のヒントになる本と感じました。この本を読んだ理由は、山口周さんのnoteおよび最近発売された本”人生の経営戦略"で取り上げられていたことからです。そして、山口周さんの『人生の経営戦略』を読んでいたことからも、この本でのビジネスのフレームワークを人生の意思決定やキャリア設計に応用する視点が、より納得感を持てました。
私の心に響いたのはこの本の核となるテーマで(末に書かれていますが)、
・キャリアで成功を収め、幸せになること
・家族や友人たちとの親密で愛情あふれる関係に深い幸せを見出すこと
です。「長期的に何を成し遂げたいのか?」を考えながら、自分の時間やエネルギーを投資することが大切という視点が印象的でした
本では3部構成となっており、そこで幸せになり続けるために3つの要素が概略以下のように書かれています。
幸せなキャリアを歩む
→「キャリアの成功は、お金や地位ではなく、やりがいや貢献の実感によって決まる。」企業が「顧客の課題を正しく理解する」ことで成功するように、自分自身も「本当に満たしたい欲求(=モチベーション)」を知ることが大切。
仕事を単なる「義務」ではなく、「使命」や「成長の場」として考えることで、より満足感を得られる。
幸せな関係を築く
→「成功したビジネスパーソンでも、人間関係をおろそかにすると後悔することが多い。」「仕事が忙しくなったら、家族や大切な人との時間を後回しにしがちだが、人間関係こそが人生の幸福を決める」という警鐘を鳴らしている。
企業が「短期利益を優先すると、長期的な成長を損なう」のと同じで、人間関係も「短期的に楽をすると、長期的に信頼が損なわれる」ことを指摘。
罪人にならない(誠実さを貫く)
→「小さな妥協が、大きな誤りにつながる。」企業でも「一度でも不正を許すと、それが常態化する」のと同じように、個人の価値観や行動も、最初の選択が重要。
「ビジネスだけでなく、人生をより良くするヒントが詰まった一冊でした。特に、『あなたは何に時間とエネルギーを使うのか?』という問いは、今後の選択に大きく影響を与えそうです。
ご参考までに以下のリンクに著者のTED talkが英語サブタイトル付きであります。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。何か参考になること、また読んでのご感想などありましたらご教示ください。
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