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虜になる乗り味。国産には無い、世界クラスEVの魅力を実感[BYD•ATTO3]
EV(電気自動車)世界シェア2位の中国企業•BYD。2022年度のEV販売台数は、あのテスラを抑え世界一位となった実績を持つ、業界では大注目のEVメーカーだ。
昨年夏には日本市場への参入を発表。ついに今年1月から正規ディーラーを設けて販売が開始された。
日本導入の第一弾となるのが、今回試乗したアーバンSUV「ATTO3(アットスリー)」。
日本の道路事情にも馴染むサイズ感に、カタログ値485km(WLTCモード)という航続距離。
さらにコストパフォーマンスの高さを含めて、日本メーカーからしても"脅威"を感じせざるを得ないこの車は、発表時から各メディアでも取り上げられていたのが記憶に新しい。
そして、いざ触れた実車は「正直、驚かされる1台」と言える仕上がりとなっていた。
◾️プレミアムなエクステリア&独創性バクハツなインテリア
ATTO3の各寸法は、全長4455mm×全幅1875mm×全高1615mmとなる。
日本車でいうところの、トヨタ•カローラクロスやマツダ•CX-5と同等サイズだ。
人も乗せれる•物も積める余裕がありながらも.都市部にも馴染む。言わば使い勝手に優れるサイズ感だ。
そんなATTO3のエクステリアは、欧州車を彷彿とさせるプレミアムイメージを醸し出していながら。
ボディパネルの造形や各種デザインギミックにより、アグレッシブなイメージも加わったスタイリッシュさを演出している。
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をテーマにデザインされた、スタイリッシュな外観。
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大型のサイドアウトレットデザインが合わさる事で
アグレッシブさも感じさせるフロントフェイス。
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ヘッドライト同様にシャープなテールライト。
そしてアクティブ感のあるロアバンパーが備わる。
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(ボルダーグレー,スキーホワイト,フォレストグリーン,サーフブルー,パルクールレッド)
尚、ボルダーグレー以外はオプションカラー扱いとなる。
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龍の鱗をイメージした模様が付いている。
(拡大表示で確認可能)
そしてインテリアは、他車に類を見ない独創的なデザインとなっている。
フィットネスジムをイメージしたというルーツからして十分個性的だが。ほど良くスポーティさも感じられるのも意外だった。
また合皮がほとんどの面積を占め、樹脂パーツを極力減らしている事により。独創的でありながら上質な車内空間が形成されている。
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目を惹くフロント席周り。
水平基調なため、視界はかなり確保されている。
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ナビオーディオ専用となる。
制御系などは物理スイッチを採用しているのは、
従来の車から逸脱しすぎない様にという
メーカー側の意図によるもの。
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市販車で筆者は初めて見た。
ドアポケットのゴムワイヤーはボクシングの
リングロープを意識したのだろうか?(予想)
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人を乗せるにも十分な広さがあるリアシート周り。
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運転席はポジション調整後なので
膝がシートに接触している。
頭上は指2本分のクリアランスであった。
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普段使いにおいては十分な容量のあるラゲッジ。
もちろんリアシートを倒すとさらに広大なスペースを
確保可能&パワーテールゲートが装着されている。
◾️虜になる乗り味、ワールドクラスのEVの完成度を実感。
いざ乗り込み走り出そうとすると、「ビーッ」とコンバーター音に似たサウンドが聞こえてきた。これは接近警報音で、停車〜低速では常に鳴る事になる。
国産車の同一機能に比べて機械音に近い設定のたも、初見ではどうしても意識してしまいがちだ。
しかし、筆者がこのATTO3の試乗において唯一気になった点がこの音だけ。
それ以外はネガを全く感じない。試乗後には、その完成度の高さに驚きを隠せない程だった。
その理由は、普段使いにおけるストレスフリーな乗り味の印象が強かったからだ。
ATTO3の乗り味を表すと、軽快さとマイルドさの調和が絶妙に取れていて、ドライバビリティの高さを感じられる仕上がりだった。
発進&加速はEVならではのシームレスさはもちろんのこと。モーター駆動ならでは力強さに合わせて、加減速におけるアクセルレスポンスの良さが際立っていた。
特に減速に関しては、回生ブレーキは搭載されているはいるが。
アクセルオフ時に強い減速を起こさない様に組み込まれているのが、ガソリン車のアクセルオフ時と同等の挙動となるため、逆に運転しやすさに繋がっているように思えた。
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最大馬力204PS/最大トルク310N•mを発生。
日常域では必要十分なスペックを有する。
ドライブモードは3パターン(ECO/NORMAL/SPORT)を
選択可能だが、NORMALでも不足無い力強さだった。
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(メーター左下にモード表示。)
Largerモードにおいても強力な制動は発生しないのが
ナチュラルなアクセル操作に繋がっていると感じた。
次に乗り心地について。
ドアの開閉時の感触からしても、ボディの剛性はかなり高い。しかし足回りのセッティングがとても良く仕上げられている。
その結果、ブレの無いカッチリとしたフィーリングはありながら。硬すぎず、路面のショックが吸収しながら安定感が損なわれない乗り心地は、むしろソフトさすら覚えるようだった。
そして軽快なハンドリングが、さらにこの車の運転しやすさを際立たせる。
Dシェイプハンドルの操作性の良さに加えて、パワステのセッティングによるものだろう。走り出しからハンドル自体の軽さを実感出来る。
そして直線時はムダなバイブレーションが無くビシッと安定感がありながら。
コーナーリングでは約1.75トンの車重を全く感じさせないスムーズな曲がりを実現している。
クイックへの応答性も良くて小回りも効くのは街中での乗りやすさも同時に証明している。
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車重•タイヤサイズの割に、ハンドリングは軽快に
設定されているのが印象強い。
これだけドライバビリティが高く、且つ上質な走りを体感できる。
さらにユーティリティ性に優れたSUVボディである。EVとしても、現段階の市場からしても優れたスペックを持ちながら、コスパも抜群ときた。
(このスペックで車両価格:440万円は、日本では他に類を見ない。)
今の国産EVには感じた事の無い。
EVとしての完成度の高さ&運転しやすさに陶酔してしまいそうになるぐらい魅力を感じたのが、筆者の正直な感想だ。
仮に今後EV購入を検討する場合、選択肢には間違いなく入る1台だった。
BYDはこのATTO3の他に、コンパクトハッチバック(DOLPHIN)&セダン(SEAL)の2台の導入が検討されている。
A質感の良さ&マイルドな乗り味、そしてナチュラルな操作感。
ATTO3のEVとしての存在感の高さに好印象を覚えた筆者としては、この2台も気になる存在だ。
しかし、新興メーカーだからこその問題点もまだまだ残っている。
全国にディーラーを構えての日本市場への参入なだけに、サービス体制などは確立されているとは思われるが。
昨今発生しているバッテリー問題などは、やはり不安感を拭えないのも確かだ。(この記事では詳細については割愛)
更なるEVの進化と問題への対応について、BYDの動向は目が離せない存在だと感じた。
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ATTO3が好感触だった分、この2台の完成度も
筆者個人としては興味津々なところ。
(BYD Auto Japan株式会社)