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中曽根康弘首相とロナルド・レーガンアメリカ合衆国大統領との首脳会談会場となった「日の出山荘」 【東京都西多摩郡日の出町】
2020年10月25日(日)
1983年(昭和58年)に中曽根康弘首相とロナルド・レーガンアメリカ合衆国大統領との首脳会談会場として使用された歴史ある建築物「日の出山荘」を初訪問しました。
日の出山荘とは
1983年(昭和58年)11月11日、当時の中曽根康弘内閣総理大臣は自身の所有する日の出山荘に、ロナルド・レーガン アメリカ大統領を招き日米首脳会談が行われました。これを機に中曽根首相とレーガン大統領の関係は「ロン・ヤス関係」と呼ばれるほど親密な関係となったわけです。
この日の出山荘には、旧ソビエト連邦の初代大統領を務めたゴルバチョフ氏や全斗煥元韓国大統領らの各国の要人も多数訪れています。実際に現地を訪問して見ると、そこまで立派な建物というわけではないので、そのギャップを楽しむことができます。
そんな歴史ある日の出山荘ですが、2006年(平成18年)11月11日に中曽根元首相より日の出町に寄付され、2007年(平成19年)11月11日に「日の出山荘 中曽根康弘・ロナルド レーガン日米首脳会談記念館」として一般公開され今に至っています。こうして見ると常に11月11日を意識していますね。
日の出山荘 中曽根康弘・ロナルドレーガン日米首脳会談記念館
日の出山荘の駐車場は無料です。
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昼過ぎに到着しましたが、他に一台も止まっていませんでした。人がいなさ過ぎて一抹の不安を抱きながら、日の出山荘へと向かいました。
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駐車場から山荘までは350mほど離れているため、ここからは徒歩になります。
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東京とは思えぬ大自然。澄んだ空気を感じながら山間の道を進むと、木々の合間に山荘が見えてきました。
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駐車場からはずっと上り坂なので意外と疲れます。道が苔むしているので滑りにくい靴の方が良さそうです。
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入館料は大人一人300円。まあまあリーズナブルな値段設定だと思います。受付で名前、住所(市まででOK)、連絡先電話番号を記帳。電話番号まで書く必要があるのか受付係に聞いたところ、コロナ感染者が出た場合に連絡が取れるよう書いて欲しいとの事でした。なるほど、そう言うことであればと素直に記帳。
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敷地内には、青雲堂・天心亭・書院と呼ばれる3つの建物があり、これらを総称して日の出山荘と呼んでいます。まずは3つの建物を見て回り、最後に敷地内を一回りしたいと思います。
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受付からすぐのところに鐘がありました。この鐘は全斗煥元韓国大統領から贈られたもので「鳴らすべからず」と貼り紙がしてありました。しかし、鐘の中を覗くと何もないので、そもそも鳴らすことが出来ないのでは…と心の中で呟きながら先へ進みます。
青雲堂
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青雲堂は江戸時代末期に建てられた建物で、元は古民家です。昭和37年に中曽根元首相の別荘となりました。
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レーガン大統領夫妻を招いた時は、中曽根首相自らが立てた茶の湯で夫妻をもてなしたそうです。お座敷には当時の写真が飾られており、ちゃんちゃんこを羽織った中曽根首相とレーガン大統領が写っています。なんともほのぼのしてますね。トランプさんでは到底考えられないですね。
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上の写真はお座敷からの景色になるのですが、当時もこんな感じだったのでしょうか。木々が鬱蒼と茂っているだけで、あまり魅力的とは言い難い景色でした。
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天心亭
次の建物は天心亭と呼ばれる建物になります。
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狛犬が建物前に鎮座。魔除けですかね? 神社チックな感じです。
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実際に中曽根首相とレーガン大統領が会談を行ったのがこちらの建物になります。意外なことに3つの建物の中で一番小さい天心亭が会談の場だったのですね。立派な会場で会談するより、こういった小さな庵的なところで膝を突き合わせながら会談した方が仲良くはなりそうです。そこも含めて会場を天心亭にしたのかも知れません。中曽根さん本人がこの場所を選んだのだとしたらなかなかの策士ではないでしょうか。
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中曽根首相が寝泊まりする際に使用していた建物もこの天心亭になるそうです。
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書院
天心亭の先に3つめの建物となる書院があります。
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書院は3つの建物の中で一番大きく、青雲堂・天心亭は建物内には入れませんが、書院だけは入ることができます。書院は比較的新しい建物で、平成元年に迎賓館として建てられました。
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内部は土足禁止なので、スリッパに履き替える必要があります。ちなみにここまで他のお客さんはゼロ。書院内も無人でした。一人だったらちょっと怖いかも知れませんね。
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館内には当時の写真や各国の要人から贈られた品々などが飾られています。なかには要人から贈られたとは思えないような見るからに大したことなさそうな贈答品もあります。
建物は2階建てで、一階部分はソファが置かれた大広間とバルコニー、それと招いた方々と食事をされたであろうテーブル席の部屋があります。
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2階に上がると、いくつかの小部屋があります。
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中曽根首相は書や俳句などを嗜んでおり、自らが書かれた書や、お皿に書かれた俳句なども展示されています。
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一通り書院内を見学したあと、外へ出て敷地内を散策することにしました。
敷地内散策
敷地面積は約2万5000平方メートルを誇りますが、実際に歩ける部分は限られているため、散策するのにそれほど時間はかかりません。
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庭の散策は15分程度だったでしょうか。受付まで戻ると、受付脇にはかつて中曽根首相が泳いでいたと言われるプール跡があります。
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今となってはプールと言われなければ分からない廃墟です。
以上、日の出山荘でした。大自然の中にあるため、夏場は暑いだけじゃなく虫が多いと思います。見るなら秋〜冬にかけてがオススメです。
日の出山荘DATA
所在地:東京都西多摩郡日の出町大久野5270
最寄りインター:圏央道の日の出IC(ICからは車で15分ほどの距離に専用駐車場あり)
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本日の走行距離:114.27km