見出し画像

好みの女性(短編小説)



貴女と初めて会ったのは、

私の心を映し出すかのような輝かしい春の色に、

街がすっかり染まった4月の夕暮れ。

いつものように、

交差点のスーパーで買い物を済ませた帰り道。

たまに覗くあの店に、

フラっと寄ったのが運命だったのかも知れない。

心臓に衝撃が走るくらい、

あまりの可愛さに目を奪われ、

声を掛ける事さえ躊躇った。

それもそうだろう。

こんな場所でいきなり話し掛けたら、

変なヤツに思われてしまう。

それに、先程まとめ買いした食料を

両手一杯の荷物を抱えてたから・・・

名前さえもわからない。

声をかけて嫌われるよりも

次会えた時の運命を信じよう。

また会えるかな・・・



しかし、

次の日にチャンスは訪れた。

僕はなんてラッキーなんだ。

また昨日の店へと足を向け、



彼女の姿を見つけると上手いこと連れ出し、

その日は一緒に帰った。

しかし、

家に連れて帰って気付いたんだ。

彼女とは以前に何度も会っている・・・

僕の記憶は間違ってなかった。

「やぁ・・・また会ったね」


彼女は黙って澄ました顔で見つめる。

でもその顔が、

数分もすれば淫靡なものに豹変する事も知っていた。

黙って灯りを消すと、

僕はズボンを脱ぐ。

そっと人差し指で挿入口を確かめ、

割れ目に沿って暗がりの中押し込む。

グイグイと飲み込むように入って行くと、

いきなり恍惚の表情を浮かべ、

淫らな声をあげる。

「声が大きいよっ!」


なぜなら、君はAV女優。

しかも、

前に借りてきたAVなので・・・

前回停止した所から再生されてしまう。

「やぁ……また会ったね」

余程タイプなんだろう。

皆さんも経験があるのではないだろうか?



*写真はイメージで、実際の女優とは一切関係ありません。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集