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30.気づくための方法論 《最終回》
幸せの青い鳥は家の扉を開ければそこにいる。いつでも、誰でも、気づきの扉を開くことはできる、というお話をしました。言うは易く行うは難し、のように感じている方は、単に手品を不思議がっている方と同じ状態です。分かってしまえば「なーんだ」です。ある時、ふとしたことで突然気づいてしまうことはございます。ただ、ボーッとしていては気づくチャンスは早々に訪れませんので、気づく努力としての「健全なもがき」はした方が良いとも言いました。
難病やPOMになって、ああそうか、そりゃあしかたないよね、医者の言う通りにしておこう。これですと気づくチャンスはかなり低くなります。そうなる方は数多おられますが、病が重たいほどに改善策を模索してもがきます。そんな中で現代医学の限界に気づけば、自然療法へと向かうのは至極当然の成り行きです。しかし、方法論に頼り過ぎれば気づくことは難しいというお話しもしました。もがいた末に気づいた方のお話しを書きましたが、気づきは「生かされている」という共通点がございましたね。感謝に気づくのだ、と。
感謝の心。身近なことですと、食事を一口食べれば生産者さん、流通の方、販売の方のお陰様があります。電気や上下水道、道路などのインフラとメンテナンスする人々もお陰様。鍋や食器を作った方、家具を作った方、目に入る物だけでも果てしないお陰様の上に自分は生かされていることに気づけます。文明の利器により多くの事が当たり前になった今、お陰様に感謝することは減りました。そういう細かいところに目を向ける意識を持つだけで気づきの扉へ近づきます。
何不自由なく健全な人で当たり前の上にあぐらをかいていれば、ただ周りに感謝せよと言われてもね、実感が伴うかどうか。人は困らないと動かない習性を持っています。性でしょうか。試験が近づいて勉強に熱が入る、発表会があるから練習する、病気になって健康の有り難さを知る。直前に気づくよりは、なるべく早くに気づきたいですよね。手遅れになる前に。その為の方法論を少し書きます。
先ず、自分という存在を科学的に理解するのが良いと思います。生命の仕組みは科学でかなり解明されましたが、なぜ生命が存在するのかは解明されませんし、命や魂を科学的に証明することもできていません。我々は科学的に未知の存在であり、未知の領域に知られざる真実が隠されているのです。医学的・科学的にPOMを治癒させる方法は未だこの世に存在しないにも関わらず、自らPOMを治してしまう人が数多くいる現実。それは科学で解明されていない未知のシステム作動に他なりません。この世で分かっていることは実に少なく、自然療法で良くなる理屈も分かっていません。それを非科学的と一蹴する人はとても残念だと思うのです。今は人類の叡智が道半ばなだけで、やがて明らかになることもあるでしょう。しかし、それを待ってはいられません。
自分の科学的理解としては、精子と卵子の受精に焦点を当てましょう。雌雄同体で1人妊娠できれば楽なのに、生き物の多くは精子と卵子が別々にあり、各々の巡り合わせを必要としています。遺伝子をまぜこぜにすることであらゆる環境にも生き残れる子孫を残そうとする仕組みとして、敢えて分けているとされています。人間の場合、一度の射精で3億ほどの精子が放出され、1つの卵子を目指す運と実力が試されます。単純に精子の受精確率は一度の射精で3億分の1、卵子は一度の排卵で百分の1。確率は掛け算ですね。その1つが受精卵となり、人となり、この世に誕生します。受精卵が育っても、誕生できるのも100%ではなく、流産やら、胎児死亡やら、出産トラブルやらをくぐり抜けています。生まれてからは保育され、転落したり、火傷したり、事故に遭ったり、迷子になったり、災難をくぐり抜けて成長します。そう、貴方のことです。
ともかく、この世に生まれてこの文章を見ている貴方。とんでもない確率で「そこにいる」という事実を認識しましょう。そして、この文章に巡り会う奇跡。私と同じ時代に生き、模索する中でこの文章に行き着いた貴方。
,゜.:。+゜おめでとうございます ,゜.:。+゜
だから、お誕生日おめでとうの儀式は実に壮大な旅を経た貴方への祝福なので、何歳になろうとも、しみじみと今生きていることに感謝してください。
もう1つの方法としてお勧めするのは自分史を書き綴ることです。アルバムを見ながら、親に幼少期の話を聞きながら、人生の分岐点を明確にして書き記すのです。今から遡っても構いません。ともかく、数限りない分岐点を経て今の貴方がいます。その分岐点で起こったことは何ですか? その分岐点で出会った人は誰ですか? 何に影響を受けて選択しましたか? 何となく選んだとしても心の声に従ったはずなので、それも奇跡の選択となるのです。
例えば、私が医学博士を取得する際、後輩のDr.Kが「〇〇やってみたらどうですか?」でテーマを選び、病理学教室の教授に頼んだらOKされ、同教室の助教授が全面協力してくれて、部下のDr.Aが論文作成に尽くしてくれて、電子顕微鏡の恐い室長に怒鳴られながらも愛情を注いでくれて、かなりちゃんとした論文ができました。大学院以外で博士号を取るには語学試験が必要で、英独仏の中から2つを選べと。で、英語は超難しくてバタバタ先輩方が不合格になっていたので、独仏で受けたら一発合格。第2外国語の試験は辞書さえ引ければ受かるレベルなので予想通り。そしたら教授に呼び出され「やりやがったな、このやろう!!」と怒鳴られまして、翌年から英語は必修となりました。独仏受験は大学史上、私が唯1人の受験者であり、合格者です(笑)。こうして一点を簡単に振り返るだけでも、もうね、強運としか言いようがありません。出会い、偶然、努力=必然。
このエピソードだけでもたくさんの人々の助けを得て、1人1人の顔が浮かび、今でも感謝に堪えません。また、この作業はたくさんのお陰様に気づくこともできます。それを人生分、書き出してみて下さい。可能な限り細かくね。泣きますよ、きっと。嫌なことも反面教師として人生の糧となり、心を病んだときの経験も時を経て人生の糧となっています。無駄な経験は微塵も無いことに気づいてくださいませ。いま苦労している「その経験」も後の糧となるのです。ご先祖も同様で、両親が出会って結婚しないと自分は生まれない。その祖父母、曾祖父、、、、。何処が書けても自分に辿り着かない奇跡の連鎖。いま親が生きていたら、それは見える祖先です。大切に想いましょう。
如何でございましょうか。文字にすると行間が抜けるので伝わりにくいかもしれませんけれど、兎にも角にも、ここまで読んで下さった皆さまには深く感謝を申し上げます。少しでも何らかのお役に立つことを願って、これをもちまして最終回を終了させて頂きます。
いつも ありがとうございます。
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