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IELTS7.5を獲得した勉強法2(各セクション詳細に)

今回の投稿は長いです。
前回予告した通り、とにかくどのようにして学習を積み重ね、目標スコアOverall7.0 (各セクション6.5)をクリアしたのかを書きます。
かなり情報量を詰め込んでます。言葉も簡素に書いてます。ご承知おきください。

(復習)IELTS Score変遷は下記の通り

2/24 Overall 6.5 L 6.5 R 8.0 W 6.0 S 5.5
4/07 Overall 6.5 L 8.0 R 6.5 W 5.5 S 6.5
5/19 Overall 6.5 L 8.0 R 7.0 W 5.5 S 6.0
6/23 Overall 7.5 L 8.5 R 8.0 W 6.5 S 6.0
8/18 Overall 7.0 L 7.0 R 7.5 W 6.5 S 6.0 (再採点前はW6.0)
10/13 Overall7.5 L 7.5 R 8.5 W 7.0 S 7.5 (Oxbridge含めほとんどの大学院に行けるスコア)


【全体】

・とにかくALCにお世話になった(スマホだと「英辞郎 on the web」というアプリ)。
スマホで無料で使えたり、単語帳機能があったりするだけでなく、何よりフレーズや文で多く登録されているのが利点。
新たな単語を知っても、実際の例文やフレーズに多く触れなければ、適切に使うことができない
和訳だけ知っている状態でEssayで活用してみると、「そんな表現の仕方はしない」と添削されることが初期何度かあった。覚えづらい単語は、フレーズで覚えて(ノートに書いて整理して)、フレーズで活用を心がけた。
e.g.) Lexical problem, Emission Constraint, alleviate anxiety, commence employment, alter the status quoなど。

【単語力向上】

・「IELTS実践単語3500」を、1-1750」くらいまでは学習した。1001以降は250ずつカッターを使って小冊子にして持ち歩いた(一冊持ち歩くと大層重い)。
1-1000は基本なので、とにかく復習を惜しまなかった。
自分の場合は、Writing / Speakingが弱点だったので、英→日の訳を鍛えることよりも、日→英の訳を鍛えた。とにかく、日本語を見た瞬間に反射的にその単語が英語で出てくるように反復練習。
(大学院入学までに、実践単語をもっと先まで進めなければいけないと思う。English ArticleやAcademic Essayを読んでいて、わからない単語に出会うことが多すぎる…)

・”Quizlet”(アプリ)も必要に応じて活用した。
自分が作りたい単語帳を既に誰かが作ってくれている場合が多い。
e.g.)「IELTS実践英単語1-1000」「Vocabulary for IELTS」(「Cambridge Vocabulary for IELTS」に出てくる単語?)。
日→英、英→日が自由、順番シャッフル可、星印をつけたもののみの使用可、Quiz機能、忘却曲線に従った復習機能、何より自分で単語帳を作る必要がないという点が利点。
私の場合は、単語帳を作る時間が惜しかった、少しでも効率化したかったということで、Quizletは役立った。

・Personal Statementを書いた。自分の研究テーマを調べるにあたって、英語の記事を調べることがあった。

・Internet ArticleやTED Talk、時にはQuoraなど、ある程度Academicな内容のものを読んでいていい表現やいい単語があったときには、とにかくノートにメモ。慣用表現を習得したり、かなり使える表現の時には暗誦したり。Writing Task1・2でそれぞれ使える表現があった場合もノートにメモ。そのノートを復習すれば、かなりポイントとなる単語・表現を思い出せる。

e.g.1) “The class sizes debate is tired and asks the wrong questions” より。太線部の言い回しなどは、「二つの対立した立場が存在するWriting Taskで使えるなー」と思い、覚えた。
These two attitudes reflect opposite sides of a longstanding and angry debate which resurfaces at regular intervals. On the one hand we have teachers, unions, parents and some academics arguing that smaller classes allow better teaching and learning; on the other are many policymakers, politicians and advisers, as well as some academics, who argue that class size is not important. Despite the Labour party pledge, my impression is that this latter perspective is gaining ground.
e.g.2) “Daphne Koller: what we’re learning from online education” より。”during that same period XXX has been increasing at almost twice the rate, for a total of YYY percent since ZZZ” などはWriting Task 1でも使えそうだと思いチェック。
“I was born to a family where education was pervasive.”
“So it was taken for granted that I attend some of the best universities, which in turn opened the door to a world of opportunity.”
“But even in parts of the world like the United States where education is available, it might not be within reach. There has been much discussed in the last few years about the rising cost of health care. What might not be quite as obvious to people is that during that same period the cost of higher education tuition has been increasing at almost twice the rate, for a total of 559 percent since 1985. This makes education unaffordable for many people.”


【リスニング】(min6.5 → max8.5)

・始めは「IELTS完全対策」で問題演習。問題形式をつかむ。
・初回は緊張してうまく聴き取れず。→2回目以降とにかく緊張しないことを気をつける。
出来るだけ先を読む。傍線部付近のキーワードとなる言葉に線を引いておいて、予めどのような話題なのか、どのような言葉が入る可能性がある空欄なのか予想する。
・あまり準備に時間はかけなかった。
・テスト当日朝は、TED Talkを聴いて、脳内を英語に切り替える。個人的に愛用したのは、Daphne Kollerの"What we're learning from online education"とDeborah Lipstadtの"Behind the lies of Holocaust denial"。
まあこれは、お好きな、ある程度Academicなもので良いかと。
・Listening Sectionについてもとにかく語彙習得(lexical acquisition)に注力した。知らない言葉は聞き取れない、知らない言葉はSpellingが分からない。単語力の向上がボトルネック。
e.g.) ある時 ”evaporation” を聴き取って埋めるという問題があった。恥ずかしながら当時言葉を知らず、「多分こんなスペリング!」という勘で埋めた。どうにか正解していたが、冷や汗をかいた。語彙習得大事。
適切な発音で単語を覚える。発音を間違えていると、聞いても聞き取れない。知らない単語は、alcのアプリで発音を確かめた(私は発音記号の読み方を知らないのです、習ったことがなく…)。

【リーディング】(min6.5 → max8.5)

・始めは「IELTS完全対策」で問題演習。問題形式をつかむ。
・とにかく単語力の向上
・本番の問題演習は、現代文の応用で。問題文を先読み。各学者とその主張を結びつける問題があったときは、本文を読んで学者の名前が出てくるたびに四角で囲むなど。各段落とそのTitleを結びつける問題が出たときは、本文を読みながらTitleを順次選んでいくなど、問題タイプごとに自分にあった解き方を見つけると良い。YES/NO/NOT GIVEN問題は最後まで苦手だった。
・実際は、読みながらほとんど意味が分かるというのがベストだと思うけれど、単語がわからない部分があっても、問題は解けることが多い。私も8.5取ったけれど、詳細にはわかっていない部分も割とありました。

【ライティング】(min5.5 → max7.0)

とにかくお世話になったのは、”IELTS Writing Correction Service
Essay 4つの添削+採点を$30で行ってくれる。添削4回は別々に使えるので、要は「書く→添削してもらう→見直す→書く…」のPDCAサイクルを4回分回せて$30!私は$30×2回行いました。
職業柄、職場にNativeのEnglish Teacherがいたので、その先生に添削をお願いしたことも数度ありましたが、無償で行ってもらう罪悪感に段々耐えられなくなってきて、こちらのサービスを利用。
何時に送っても、絶対1日以内に添削が返ってきた。生徒の小論文返却をいつも後回しにしてしまっている身としては、随分反省しました。
回し者ではないですが、これはお勧め。他のブログでも推している人は多いですね。

演習の流れ…
IELTS-Blog”にあるBand 8 Essayの論題や、IELTSAnswersのModel Essayの論題を選び、時間を決め、実際手書きでエッセイを解く。
他のブログでもよく見かけた意見だけれど、Task Response(問いにどれだけ答えられているか)にとにかく苦戦した。あと参考書によって言うことが違うなど。不可算名詞/可算名詞の区別、Nativeにとって自然な語彙選択などちょっとしたミスを多く指摘される。
でも、Writingはとにかく指摘されないと分からない。自分ひとりで書いていてもあまり成果を感じない。Nativeの同僚にも添削してもらったことはあったけれど、何度もお願いするのは申し訳ない&PSの添削のほうをお願いしたかったので、とにかく上記Writing CorrectionでTask 2を鍛えてもらった。でも結局Writing Correctionの人には最後まで6.5までしかもらえなかった。笑


・【単語力向上】のところで詳述したけれども、良いフレーズ・言い回しはノートにまとめて執筆前にいつも見返す、なんなら暗誦した。これは必要不可欠だったと思う。ノートはこんな感じ。

【スピーキング】(min5.5 → max7.5)

DMM英会話にとにかくお世話になった。
DMM英会話はNon-Nativeにしか習えないプラン(¥5980~/月)と、Nativeにも習えるプラン(¥15800~/月)がある。
Non-Native Plan Trialで試した先生二人は、”IELTS対応"と書いていたのにほぼ何も指摘をしてくれなかったので、Native Planを活用した。
どの講師にお願いするかも大事。私の場合は、”IELTS” “ネイティブ講師” “講師歴3年以上” にチェックを入れて検索→レビューの点数が高い人の中から合いそうな人を選んだ。
最低でも週に1度くらいの頻度で、とにかくIELTSのMock Test→Feedbackの流れを徹底的に行ってもらった。
メリットは、Nativeが使う表現を教えてもらえる、それがChat履歴に残るから簡単に復習できる、何よりとにかく場慣れすることができるなど。

あと、DMM英会話の最大の利点は次の二つかと。
1.Skypeを使って行う→自宅のベッドの上で英会話ができる
2.世界中に講師がいる→仕事終わりの夜22:00とかでも、ヨーロッパ圏は昼だからAvailableな講師が多くいる
始め4回は、とにかくHesitanceによって思うように喋れない、特にTask2や3などGeneralで込み入った質問がなされた場合に即座に答えることが出来ず、緊張だけ高まり空回りしてしまった。3ヶ月程度DMM英会話でトレーニングをした上でIELTSを受けたら、あまり緊張せず、うまく喋れた。

・IELTS当日は、実は意識しないとSpeaking Sectionまで声を出す機会が全くない。3セクションのテストはとにかく勿論私語厳禁、お昼も一人で黙々と、いきなりSpeaking本番になって流暢に喋らなければならない。声が出ていない状態で、喋ろうとすると声も震えるし、焦りが出る。→お昼にどうにかして「声に出して」喋る練習をすると良い

・"IELTS-Blog"では、メルマガに登録すると最新のIELTS過去問がメールで送られてくる。それを使って、Speaking Test過去問を収集し、何個か練った回答を作った。1回だけ本番で用意したのと同じ質問がドンピシャで来たが、確率はおそらく低いだろう。模擬回答を作るのは、同じ質問を期待して行うのではなく、何個かエピソードを英語で整理し、結び付けられそうな質問が来たときに関連付けるため。
でも、かなりニッチな質問も来るので注意。今までの経験では、オーソドックスなもの:「あなたが最近もらって嬉しいと思ったものについて」⇔ニッチなもの:「あなたの好きな建物について」「特別な日に特別な服を着た経験について」「あなたが何か大切なものを失くした経験について」(これでなぜか7.5取れたけれど、試験官からお題を示された時にピンポイント過ぎて思わず笑ってしまった笑)など。


【その他】

・試験当日、あまり薄着で行かないこと。夏だから薄着で行く→会場の冷房が強い→腹痛→テスト中にリーディング時間を削ってトイレ、という人を時々見かけた。IELTSは集中力とトイレとの勝負でもあるので、余計な心配は減らしたい。
・「英字の服は厳禁」というブログも見たことがあるけれども、自分の経験では大丈夫そうだった。パーカーの背中にでかでかとA BEAUTIFUL CONFUSION、腕に各20個ずつくらい英単語が入っている人がいたけれども、特に何も言われていなかった(英検主催の方)。まあでも、避けた方が無難。あと、IELTS for UKVI (British Counsil主催の方)は、パスポート以外全て持ち込み不可だったり、監視カメラが複数台設置されていたり、かなり厳しそうなので、そちらは特に避けた方がよいのかもしれない?
とにかく日常から英語で考える時間を増やす。日常生活の思考、あった出来事の叙述、見聞きしたものを英語で表していく。仕事後の気分転換に”Bachelor”を観ているときだって英語字幕で観た。英語字幕を読み、表現を内面化していく。分からない単語は辞書をその場で引き、必要があれば単語登録。
・文法に関しては、品詞はしっかり確認しておく(品詞を適切に理解していないとWriting / Speakingで絶対正しく使えない。後は知らない文法を少しずつ内面化していくだけ。
運も大きい。Listening / Readingは出題分野・出題形式によって得手不得手が発生するし、Writing / Speaking に関しては、明確な採点基準がある訳ではない。RubricのCriteriaは存在するが、実際私が職業柄こうしたCriteriaを使って小論文採点等を行っていても、同僚と点数を突き合わせてみると食い違っていることは往々にしてある。実際私も再採点(Enquiry on Results)のお願いをして、Writingの点数が6.0→6.5に上がったということが、Writing / Speakingの採点が主観から逃れ得ないことの何よりの証左。
だから受ける度に各Section点数が上下して一喜一憂するけれども、結局努力を少しずつ積み重ねていくことでしか全体の底上げはできないと痛感した。

・とにかく情報はインターネットに転がっている!!

P自分で自分の行うべきことを考える→D自分で実行する→C自分で分析する→A自分で情報を収集する、というPDCAサイクルをとにかく回していくこと。主語を全て自分にする。主語が自分である上で、PやCやAの過程で他者の情報、経験、アドバイスを役立てる。スクールやセミナーなどを受講せずにスコアを上げていくのは、自分で試行錯誤できなければ難しい。逆に、自分で考えるのが楽しい人は、遅かれ早かれ伸びていくように思う。


これは、あくまで一人の体験記(n=1)なので、この道筋は全ての人に当てはまる訳ではないと思います。
ただ、どういう過程・試行錯誤を経てスコアが上がっていったのかという一つの道筋をご覧になることは、ご自身の道筋を築き上げていかれる上で一つ参考になり得るかと思います。

IELTSの点数が上がらないのは、受験者の方にとってはもちろん、大学側にも不利益かと思いますので(利益を得るのはIELTS主催者くらいでしょうか)、皆様が目標とされるスコアを獲得されて、無事目的地に辿り着きますことをお祈りいたします!


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