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#38 世の中腐ってる ~ジョーカー~

おはこんにちこんばんは。
ワクチン2回目を終えたからなのか、そういうモードだったのかはピンと来ませんが!
なんだか人を知りたいマインド
になったんです。善悪ってなんだ…?みたいな感じ
感情に、正義とか悪とかそういうモノにぼんやり疑問を抱きまして

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ひっさしぶりにジョーカーという映画を観ました!
この映画、知ってますか?
端的に言うと悪の誕生、な映画です。
ちなみにこの映画はかなり賛否が分かれます。

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ダークナイトという映画でジョーカー出てきますが、
この映画はダークナイトのジョーカーとは違います。
たぶんここが賛否が分かれる要因になってるんだろうと思います🤔
ダークナイトのジョーカーは圧倒的なカリスマ。
そのカリスマの誕生譚としてこの映画を観ると、
なんか違う…
てな風に思うんだろうなと。
僕も思いました。

でもこのジョーカーという作品、僕は非常に楽しめた。
人が善になるのか悪になるのか、そもそも

"俺はなんで、悪を悪として思っているんだ…?"

自意識にアッパーを喰らう、ヤバい作品です。
絶対にメンタルが正常な、一般的マインドを持ってる時
じゃないとこの作品は観ちゃアカンです。危ない。

"自分の生きてる世界が本当に正義だと思うか…?
お前は人間をどこまで知っている…?"


今日はドデカイネタバレなしで!
ジョーカーという映画のお話をば。

ゴッサムのヒーロー不在

この映画の主人公ジョーカーは、バットマンというアメコミ作品の悪役です。
圧倒的サディスティックな悪のカリスマとも言うべき存在。
悪がいるなら?大体悪を倒すヒーローがいますよね。
今作バットマン、一切出てきません。

じゃあゴッサムシティ、平和か?


Noです。


貧困のヒエラルキーがとんでもない、幸せな世界ではない。
圧倒的格差社会。
この格差の、ヒエラルキーの一番下のそのまた下の下にいるのが
今作の主人公。
ある種ジョーカーという存在になるまでの

ヒーロー誕生譚

としての作品。
けれどもその形は、一般的視点で観ると凶悪犯罪者の誕生譚。

となるとバットマンの存在が出てくるか?
出てきません。これが非常に面白い。
だからこそ悲劇が悲劇を呼び、ジョーカーが誕生する。



人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇

この言葉、チャップリンの名言ですが
この映画、この言葉がピッタリです。
クローズアップがフィーチャーされますが、ロングショットで観ると
とんでもなく人臭い、感情の爆発がジワジワと現れる。

結局人は、人を知ったフリはいくらでも出来る。
見ている世界は人はもしかしたら…ただの仮面かもしれない。
そんな感覚になる、善悪の価値観を真正面から破壊しに来ます。

カウンターカルチャー

怒りや悲しみが積み重なって積み重なって。
その結果ジョーカーが生まれます。
最近やたらキャンセルカルチャー、過去を引っ張り出して
善悪を無理矢理世間に押し出す社会運動?ありますよね。
これ、非常に怖いなと。
「悪い事は出来ないね!」みたいなことではなく

もしもキャンセルカルチャーの犠牲者達が一つになったら…?

大変な事になるでしょう。
善だと思っていたキャンセルがカウンターになる危険性。
殴る側と殴られる側。ジョーカーは中盤まで殴られる側です。
が、殴る側になります。

カウンターカルチャーの映画、たくさんあります。
世俗の怒りを、人間の怒りに反発する。
僕はなんとなくこの作品を思い出しました。

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狼たちの午後という映画です。
この映画も銀行強盗の犯罪者が、カウンター側が英雄として称えられる。

抑える事が平和に繋がるんでしょうか?
ルールって本当に正しいんだろうか?
それはもう、危険な形で描いています今作。
実際公開された頃、アメリカでは事件が増えたようです。
なぜか?世の中の闇はお次で。

魂の解放

僕はこの映画、人の魂を思いっきり解放する作品
だと思っています。
この映画を知ってる人からすると、かなりヤバいこと言ってるように聞こえるかもしれない。
まぁある種あってる。
僕もジョーカーになってしまう可能性ゼロではない。
というより、誰しもがジョーカーになってしまう可能性がある。

ジョーカーは、大量の抑圧を受けて、体も壊れ心も壊れ
この映画のラストの結末を迎えることになった。


抑圧、です。
今に始まった事ではないと思いますが、
この世界には確実に抑圧が存在している、蔓延っている。

立場を弁えろ、男らしく女らしく、TPOを守れ


などなど。たくさんあるはずです。
それは、正義なのか悪なのか。
その価値観、本当に自分の心の底の価値観か?

難しくて怖くて黒いのが、各々によって感覚が違う。
なぜか?人だから、人間だから。
目に見えぬ世界の感情に抑え込まれ、自分を押し殺し、
本音を出すことが憚られる。

そんな抑圧という名の言わば悪を、ジョーカーは乗り越える。
途轍もなく悲しい形を経て。
そして魂が解放される、本当の自分をやっと出せる。
後半シーン、一般的な視点から観たらとんでもない事件だと思います。
でもジョーカー視点から見たら、最高に素晴らしい世界。

どう思うかは、人それぞれ。
それでいい。



今作は非常に危険な作品です、劇薬と言っても良い。
正常なメンタルの時に観るべきです。
正常と異常の判断がつかなくなる可能性を持つ、メッセージ性があまりにも強い作品です。

この映画を観て、かわいそうだな、みたいに思ったら
きっとあなたの人生は幸せです。
ただし、世界の理は一つじゃない。
そんな一片を観るには今作、何かを感じ取れるんじゃないでしょうか。

昨今とんでもなく激動な時代で。
その中で、平和ボケが一番怖い。
日本は地震大国だし、夏場には台風もめちゃ来る。
近い国はミサイルとか発射したりする。
世界はあまりにも広い。


人の心なんて到底理解出来ないくらい深い。
このご時世がまだ収束しない今こそ、
この映画、観て損はないんじゃないでしょうか。



今の僕に出来ることは、踏ん張ること。
そして自分なりに感情を精査して音楽を書く&弾くこと。
なんてちっぽけなんでしょう。
でもきっと、何もかもが未来のタネになるはず
希望を捨てたら、ジョーカーになるかもしれない。誰しも。
恐ろしい事に今作、現在Prime Videoで観れるようです。


今日は終わりにします!
では、また!

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