FXトレードでマーチンゲール法を使う方法
FXトレードのスタイルはさまざまで、人により好みは違います。大きく分けると、分析により値動きを予想するタイプと、無裁量で注文を出すタイプがあります。
その中で無裁量によるFXトレードでマーチンゲール法を使ってみよう、という人は少なくないと思います。
FXトレードのスタイルは大きく分けて次の2種類があると考えています。
勝率にこだわるタイプ
損失の回収にこだわるタイプ
勝率にこだわるタイプの特徴は、エントリーやエグジットのタイミングには注力しますが、ロット数の明確な計算方法や体系化した損切り・利確の値幅設定をしていないことです。
この場合、たとえば100戦52勝48敗のような結果ではトレードする意味がないことがわかります。損益を相殺すると、実質的に100回のうち2回しか利益が出ないからです(ただしロット数と損益の値幅を変動させない条件)。遊びでのトレードなら構いませんが、そうでなければ労力に見合う結果とは言えません。
対して損失の回収タイプは勝率よりも、いかに効率よく利益を積み上げるかに注力するので、ロット数の計算や損切り・利確の値幅決めをきちんとルール化しています。
FXでのマーチンゲール法は後者のタイプということになります。FXでの勝率は設定しだいでいくらでも変わりますし、統計的な数字は出せないからです。
さて、マーチンゲール法は勝率50%で当たれば2倍の配当を受け取るゲームで使える攻略法です。
当たるまで賭け金を2倍にすれば、当たった時に最初の賭け金分の利益が残る仕組みとなります。
もちろん連敗が続けば賭け金が2倍、4倍、8倍と膨らむので、いずれ資金が底をつくリスクはあります。
そのあたりはとりあえず置いておいて、実際にFXでマーチンゲール法を使うとすれば具体的にどのように行えばよいのかを考えてみましょう。
たとえば任意の価格を起点として、10pips反転したら負けと判断しロット数を2倍にし、そのまま20pips動けば当たりとなり利確して利益が残る、という形が考えられます。
ただしこの場合、スプレッドがあるので実質的にはスプレッド分も加えて利確しなければならないので、リスク・リワード比率は1:1にはなりません。
マーチンゲール法はリスク・リワード比率が完全に1:1でなければ不利になります。
そこでスプレッドの比率を下げるために、たとえば損失値幅を30pips、利確の値幅を60pips+スプレッド分といった形にするのがよいでしょう。
これはドル円の5分足チャートですが、ほぼ一定の価格範囲内で上下動をしています。
この範囲内でドテンを繰り返すと賭け金、つまりロット数は倍々に増えていき、とんでもない証拠金が必要になります。
これを回避するためには、損切り・利確値幅をある程度は広くしておく必要があります。
たとえば50pipsから100pipsくらいにしておけば、ドテン回数はそれほど多くはならないだろうといった予測ができます。
実際には過去のチャートをチェックすれば、だいたい何回目のドテンで利益になるのかがわかります。
ここまではFXでマーチンゲール法を使う場合の概念的な話をしてきました。
ここからが本題です。
もっと本気になってFXでのマーチンゲール法を考えてみよう、というわけです。
最初のエントリーも何となく決めるのではなく、明確なルールを作っておく必要があります。
FXトレードでマーチンゲール法を試してみようという人は参考になると思いますので、ぜひご覧ください。
ただしこれはFXトレードのマーチンゲール法を確立させた記事ではありません。実行可能な形にまで話を進めていますし理論上は効果がありそうですが、もちろん利益を約束するものではありません。その点はご了承ください。
おそらく、ここまで突き詰めて考える人はあまりいないと思います。そもそも設定した損切り・利確の値幅に対するロット数の適切な数字をきっちりと計算する方法など、ネット上ではほかに見たことがありません。
せいぜい、次の程度の計算式くらいしかないでしょう。
レバレッジ倍率 = 為替レート × ロット数 ÷ 証拠金額
損益額 = (決済価格 – 注文価格) × ロット数
適正ロット数 = 運用資金額 ÷ (為替レート × レバレッジ倍率)
ロット数 = 運用資金額 × 0.02 ÷ 損切りまでの値幅
これでは話になりません。
以下はあくまでも、FXでマーチンゲール法を試してみたい、という人に役立つ内容となっています。
当たり外れに依存しないFXトレード技術の普及に使わせていただきます。