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目指せ!電気料金ゼロ円!      DIY太陽光の手引き          ~電気は、買うよりも作るほうが安い時代~

自分で設置したPhotovoltaic(光起発電)パネル(PVパネル)


 太陽光発電が、電気を買った方が安いと言われた、超高級品だった時代。それは、新しい技術の象徴でした。
それから、大震災をきっかけに太陽光の普及のため定額買取制度がスタート、国が主導となり普及を目指した2010年以降で一般的なものになり、ドライブでも、たくさんの太陽光パネルを目にします。

 野山を切り開き、山の中に無計画な太陽光発電所がたくさん作られたり、訪問販売で相場より高いシステムを販売したり、そのイメージは一部では最悪なものとなってしまいました。


 今や売電価格は、FIT売電価格16円/kWh(2024FIT売電価格(2025は、15円))です。
かたや、化石燃料を輸入して作っている電気は、再エネ割賦金も含めると42.8円(2024.10ほくでん)です。売るよりも使う方がお得な時代です。
15年前のような一般電灯で20円ほど、ドリーム8で夜間8.2円だった時代はもう来ないのです。

 しかも、この15年で太陽光パネルの性能、寿命は延び、反面その価格は下がり、電気を買うよりも長期に渡って安く作れる時代になりました。2024
年は、世界的なパネル在庫過剰により最安値です。
さらに、作った電力を夜に使う為にはバッテリーが必要ですが、
こちらもこの15年で性能も満足でき、価格も手が届く範囲になってきました。

 そして、太陽光発電が作る電気は、買う電気よりも安い時代になったのです。これは、太陽光発電が世に出て初めてのことです。

特に大きく変わったのは、キャンピングカーでのエネルギー事情でしょう。みずから発電して夜のエアコンにも使える電源システムがお手軽な価格で組めるような時代になったのです。

 

電気料金の8年分??

 昨今、銀行の金利は低く張り付いたままですが、お金を使うことに罪悪感を覚える人も多いのではないでしょうか??
しかし、お金を銀行に預けていてもチリほどの金利しか生みません。つまりあまり増えることはありません。

しかし、この太陽光発電を電気料金の前払いと思って組んでしまえば、太陽がある限り毎日少しづつではありますが、電気(お金)を生んでくれるエネルギープラントなのです。
毎月、電力会社に電気料金を払うか?それとも、金の卵を産む鶏を大金払って買うか?の選択なのです。

これは、まさに打ち出の小づちで、毎日必ず電気は使います。
毎日作り出す電気は、800円でも。それが100日あれば、8万円です。
これほど、魅力的な投資対象は世界で探しても少ないでしょう。
 
あとは、インバータが壊れないことを祈るのみです。壊れない限り、富を生み出してくれます。
また、設置してしまえば電気は無料ですから、電気代の事は、気にせずにエアコンも24時間つけておくことができます。
お金を出してエネルギーを買うしかなかった時とは、心理的にも使うエネルギー量にも雲泥の差がそこにはあります。

 7.8年で設置のイニシャルコストを回収出来たならば、そこからは、無料の電気を使って生活していく事が可能なのです。
ここまでくると、いくら電気が値下がりしようが、値上がりしようが、また、その時にバッテリーやパネルがいくら安くなっていても自分で作るただの電気には敵いません。
あとは、壊れないようにしっかりと設計すればよいのです。

後述しますが、買うならば若ければ若い方が、メリットは大きくなります。
遅くとも50歳までには、導入しておくとより良いでしょう。
今の太陽光パネルは一生もので長く使えるので、一年あたりにすると使う年数が長いほど一年あたりの単価が下がっていくからです。

電気料金の7.8年分が、今回のシステム費用の一つの目安となります。
まずは、自分の電気料金の明細を見てどのくらい使っているか?年間の電気料金はいくらなのか?知ることから始めてみましょう。

なぜ、太陽光発電は下火になったのか??なぜ、DIYなのか?

ほんの10年前は、売電すると40円で売れました。そして夜には20円ちょっとの電気を買う。つまり売った方がメリットが大きかった。
それは、お金を増やすためでした。 
 今は、今はFIT売電しても16円/kWhですから、売るよりも自分で使い電気を買う電気の量を減らす方が、太陽光のメリットは大きくなるということです。
そう、太陽光発電は、電気を買う量を減らす為につけるのです。そこに売電ができない。とか、系統連系しないと!日本製のパワコンじゃないと!ということはありません。

経済産業省のデータによると、太陽光発電の設置費用は、2023年では1kWあたり平均28.8万円となっています。
平均だと3kwシステムくらいでしょうから、この費用を電気代で考えると14.5年の電気代に相当するのではないでしょうか?
 この業者に頼んだ時の費用は、蓄電池は含みません。つまり自宅で使いきれない電気は電気事業者に売ることになります。
そして発電しない夜間はその倍以上で電気を買うことになります。これでは、コスト面でメリットは半減してしまいます。
 
さて、そのためには何が必要なのでしょうか?
それはバッテリーです。
太陽がない夜間や雨の日でも電気を貯めて買わないようにすることが可能です。
しかし、日本のパワコンに対応している蓄電池を付けると上の試算よりもさらに回収期間は伸びることになります。

安く太陽光畜電池システムを組むにはどうしたらよいでしょうか??

 世界には、ホームセンターで太陽光パネルが買える国があります。
電気の来ていない山小屋で、太陽光発電を使っている人がいます。
 そのような人たちは、太陽光パネル、バッテリー、太陽光バッテリー充電器、インバーター(DC-AC変換器)、バッテリーが空になった時に発電機や系統の電気に切替してくれる三路スイッチを自分で回路設計して使っていました。
今では、その役割を一つにまとめた製品があります。
それが、ハイブリッドインバーターです。

SRNE製HFシリーズ

この機械を使うことで、いままでより確実に誰でも安くシステム構築でき、太陽光をDIYで使うことができるようになったのです。

買う電気が減ると気になるのは、基本料金の高さです。大手電力会社は、使用量がゼロでも基本料金は掛かってしまうもの。
基本料金0円や、70kwhまで無料の電力会社も紹介していきます。

DIYは満足度が高い

エネルギー需要は世界で高まってきている

 
実は、15年前より電気料金は、上がり続けています。
日本は、エネルギーのほとんどを輸入に頼り、昨今の世界情勢の煽りを受けて家計にも影響を及んでいるのではないでしょうか?
加えて、円安。為替の影響も無視できません。

 これからの世界ではエネルギーは取り合いになります。自分がいくら頑張ってもその影響をゼロにする事は難しいのではないでしょうか?つまり自力で回避するのが困難なリスクです。

 電気が自活出来るとその影響を減らせるばかりか、電気を買う量をゼロ円に減らす事が出来ます。

積極的活用を考えるならば、いままで電気以外のエネルギーを使っていたものを、自分で作る電気に置き換えていけばよいのです。
電気ケトル、コンロ、圧力鍋、給湯、暖房、はたまた電気自動車まで。

家庭で使うエネルギー全てを太陽光で賄う事も可能です。
エネルギー量的には、暖房、給湯、冷房、炊事、その他電気、という順序で家庭内のエネルギー消費は多くなります。もちろん、機器や、家の断熱性能によっては大小は変わりますが、順序的にはこのとおりになると思います。

特にCOPが3~4にもなるエアコン暖房は外気温度にもよりますが、お勧めです。
投入エネルギーの3~4倍もの熱量を部屋に届けてくれる機械はそうそうありません。

 ここまで読んでいただいたあなたは気が付いたでしょう。

 そう!完全!太陽光オフグリッドには、オール電化住宅で日々のエネルギーコストに悩んでいる方こそ向いているのです。
なんせ、自分でエネルギーが作れるのですから。
既築住宅でも、オフグリッドハウスを目指せます
今までの歴史で、家庭内でエネルギーが作られたのは、水力や風力くらいのものです。

家庭にダムのような発電所やあればどんなに素晴らしいでしょう。
遠くの場所で発電して街までに運ぶと高圧でも電気は、半分くらいに減衰してしまいます。

このように、太陽光発電は、電気が消費される場所で作り、そして使うものなのです。なぜならば貯めておくのに多大な設備が必要で、しかも、送るのにもコストが掛かるものなのです。

また、時間がある人にとっては、エネルギーはマザーマシンのような存在で、エネルギーと自分の労力を組み合わせるとありとあらゆるものが、作り出せます。それは、溶接して何かを作ることかもしれませんし、PCで何かを生み出すクリエイティブな活動かもしれません。


ご家族の健康の為に

 また、健康寿命に一番効くのは、快適な住環境です。ふろや、トイレの温度差があると、やはり血行が悪くなったり、血圧の変動が大きくなってきます。
そのことに使うエネルギーも、かなりの量です。
運動習慣も重要です。

私自身も暑がりで、夏は電気使い放題になりクーラーが気兼ねなくできることで、快適に過ごせるようになりました。
トイレだけ暑くて蒸し風呂、そんな生活からおさらばできるのです。
夏は日が長く、電気は余ります。クーラーは3か月くらいはつけっぱなしです。暖房に比べると冷房は、使うエネルギーが少ないのがよくわかります。

ま、電気など安いのですから、気にせずに使えばよいのですけどね。


寿命はどのくらい?

パネルが約30年(といっても発電量が80%くらいになるだけ)で、20年前のパネルよりもかなり経時変化は少なくなっています。パネルは一生ものです。

LFPバッテリーが5000サイクル うまく使えば20年(この寿命とは容量が80%に減るだけで使えなくなるわけではありません)

インバーターが、10-15年くらい(毎日の発電量をチェックしましょう)壊れると発電量が極端に減ります。

よく暖房機器などは、設計寿命10年なので、そろそろ買い替えておこう。と考える人も多いかもしれません。
しかし、ハイブリッドインバータが壊れたら、生活に困るでしょうか?

壊れた場合や、バッテリーが空になった時には、系統の電気を使えば良いので日常生活で困ることはありません。
きっちり最後の最後まで、寿命を使い切ってあげれば良いのです。

ただ、10年後には1円もお金だして電気を買いたくなくっているあなたは、前もって経済的寿命として事前に交換してしまうかもしれません。それも一つの選択肢です。その時には、すでに経済的にはペイしているハイブリッドインバーターなのですから。

太陽光発電は、災害時の備えにも

今までは、経済的な話がメインでしたが、その他メリットも見ておきましょう。
災害時の備えとして、水と食料を備蓄してる方は多いのではしょうか?
しかし、電気はどうですか?
現代では、暖房を使うにも、ご飯を食べるにも、トイレを使うにも電気が必要です。
この太陽光発電システムだと晴れている限りは、いつもと同じように生活することができます。


近年では、自然災害から送電網がダメージを受け停電になるケースが増えています。北海道での地震をきっかけにした大停電もありました。私自身も数日、電気のない暮らしをして、ほんとに21世紀なんだろうか?と思ったものです。
そんな時に燃料無しで電気が作れる太陽光発電は、太陽さえ頑張ってくれたら、停電も関係なしに普段通りに電気を使う事が出来ます。数日ならば燃料を焚いて発電機を回すこともできますが、数週間になると厳しい訳です。

 焚火・自給自足生活は人間の本能だと思います。とは言っても街中で焚火で調理は出来ません。ある意味、ソーラー発電・オフグリッド化などは焚火のような感覚に近いのではないでしょうか?
災害時には昔は焚火を取り囲むから、今後は電源を取り囲むに変わると思います。
街の中で唯一、灯りが灯る家が有れば、周りの人から心理的にもプラスに作用するのではないでしょうか?

また、停電を許容出来るならば、電力会社との契約も不要で、確実にあなたの家の電気料金はゼロ円になります。


 また、屋根に設置すれば、電気を作るだけではなく屋根の温度上昇を防いでくれて、快適な住環境作りに一役かってくれます。
ウッドデッキやカーポート、カゼポの屋根に使う事で、屋根材が不要になります。

 


くわえて、日本のパワコンでは難しかった電力会社の送電のないところでも 太陽光発電が活用できるようになりました。(ポタ電もありますが非常に高価でいざというときに壊れているかもしれません。リチウムバッテリーとはそういうものです。)

また、”停電を許容”出来るならば、電力会社との契約も不要で、確実にあなたの家の電気料金はゼロ円になります。

エネルギーインフラに頼っているということは、それがなくなった時には、大きな影響を受けるということです。そう、太陽光発電システムはエネルギープラントを我が家に設置するということです。

街の中で唯一、灯りが灯る家が有れば、周りの人から心理的にもプラスに作用するのではないでしょうか?


太陽光パネルは、屋根に設置すれば、電気を作るだけではなく屋根の温度上昇を防いでくれて、快適な住環境作りに一役かってくれます。

ウッドデッキやカーポート、パーゴラの屋根に使う事で、屋根材が不要になります。その下には、直射日光から守られた素晴らしい空間が広がります。


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フリーエネルギーそして、地球環境の為

 しかし、いくら使っても支払いが増えないエネルギーというのは、本当に魅力です。
そして、ランニング時の二酸化炭素排出量もゼロで、地球環境にも優しいエネルギーです。
薪ストーブは、植物が育った当時の太陽光エネルギーで、当時の二酸化炭素を吸収して酸素固定しています。燃やせば当時の二酸化炭素を放出します。
太陽光発電は、今降りそそぐエネルギーを電気に変換してくれます。
都会における薪ストーブの活動が、太陽光発電なのです。


夏の晴れた日は、どうやっても電気が余ります。
バッテリーが、満タンになると発電も消費分しかしません。
何かに生かしたくなるのが、普通です。
システムが動いた後には、有効利用を考えてみましょう。
なんせバッテリーが満タンになった後には、使い放題のエネルギーなのですから。
植物は、成長してエネルギーをストックできますが、我々は、バッテリーの他には、熱にする。位置エネルギーにするくらいしか方法がありません。


簡単なものなら卓上のIHコンロや、電気圧力鍋の活用などです。
それでも電気が余るならば、給湯機の前に電気温水器を接続して 予備加熱してもいいと思います。
台所の下に置く12Lのタイプなら余裕で動くと思います。
日中にクルマがお家にあるのならば、電気自動車を買うのもよいかもしれません。

試行錯誤は時間がかかる

さあオフグリッドシステム構築だ!
と思っても、パネルは何枚必要?
選び方は?
バッテリー容量はどの位必要?

自分もたくさんの時間と失敗を経て、ようやく自分のシステムで満足出来る稼働状況を作り上げる事が出来ました。


太陽光のシステムは、すべてがオーダーメイド!メイド フォー ユー(あなたの為に作られる)なんです。
バッテリー容量や、太陽光パネルの数、設置状況、一つとして同じものは、ありません。
家の設計と同じで考えるべき事、配慮すべき事、守るべき規制が、複雑多岐にわたります。

そもそも、使う電気の量は家庭によって異なります。
日射量も北海道と九州では、大きく違います。
それなのに、同じパネル量で良いのでしょうか?
売電ありきの太陽光発電と同じ考え方でよいのか??

設計はセンスも経験も求められるし、面白いです。
既存のパネルにパネルを追加したい??
なんでも適当に繋げたら動いてくれるものでは有りません。
気を付けるべきポイントは?

何枚のパネルを設置するのがベストなのか?
自分たちにあったシステム構成は?
積雪地でも安定稼働させる為には??

バッテリーに合わせた細かい設定は?
ハイブリッドインバータは、その動きを細かく設定できます。Youtubeに出てる??
ソレは本当に正しい情報ですか??

キットのプラモデルとは違い、組めばおしまい!!
必ず安定稼働するとは限りません。
そして、その後のチェックが欠かせません。
設計、パーツ選び、買うお店選びから非常に重要です。

システムにおいて、考える事はたくさん有ります。
動作原理や、リチウムイオンバッテリーの基礎原理など知っておくべき事もたくさんあります。

自宅のシステム設計にあたり、図書館の太陽光関連の書籍は全部読みました。図書はやはり古いものが多く、系統連系ありきの話ばかりです。
ハイブリッドインバータはここ数年で開発された新しいものなので、書籍に情報が無く、必要としている人の為にこのnoteをまとめました。

国内用パワコンとハイブリッドインバータの両方について精通してる人は少ないでしょう。自分の知識と経験を活かして他の人の役に立てる。こんな素晴らしいことは有りません。


昨今、正しいのか?間違っているか?よくわからない情報でシステムを組み上げ、太陽光発電を楽しんでおられる方も多いでしょう。
 中には、作り上げる事に満足して、設計通りの出力が出ない方や、難しいSRNE製のハイブリッドインバーター設定に躓き、マニュアルにない設定番号をそのまま放置している方も多いと思います。

時間の価値について、いろいろ思う事が有ります。
1番価値が有るのは時間だ。と。
インターネットの時代なので、誰にでも時間を掛ければ情報は手に入ります。
しかし、その正誤を判断するのになかなかのリソースが必要です。

いろいろ試行錯誤して、回り道するのも楽しい時間なんですが、すべての人が、そのリソースを確保できるとは限りません。

このnoteを買って、オフグリッド生活を始めませんか??

2、3期工事の内容も書いている途中ですが、お正月を迎えるにあたり先だって公開することにしました。これからも追記していきます。質問なども詳しく解説していこうと思いますので、よろしくお願いします。
一番最後にお知らせがあります。
よろしくお願いします。

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