魅せるキャップ野球

今や各地で大会が開かれることもあるキャップ野球ですが、「見て楽しいの?」という疑問を持つ人がいると思います。

と、いうのも、従来のキャッパーのブログやTwitter上の書き込みはほとんどが「キャッパーがキャッパーに向けて書いた」、いわば競技者向けの記事がほとんどだからです。

まれにキャッパーが初心者に向けてかいた記事もありますが、やはり「キャップ投げをやりたい人」に向けて書いた記事なので、非競技者にとってとっつきにくい競技だと今も思っています。

さて、この競技を世間一般の人はどう思ってるのかを目線を変えた想定で想像してみると、「あれだよね、大学生がやってる遊び」「周囲にやってる人がいないからやりにくい」という意見が多いと考えています。マイナースポーツを理解している人もいますが、結局世間の意見なんてそういう感じにとどまっているんです。

この記事も「キャッパーがキャッパーに向けて書いた記事」なのですが、今回は「キャッパーがキャップ投げを知らない人に向けて伝えられる記事」を書けるようになるための話を考えようと思います。

キャップ投げがブームになった時、「身近で楽しめる日用品(キャップ)で面白いことができるぞ」ということで話題になりました。筆者もその気軽さに惹かれてキャップ投げの世界に入り込んだ人なのですが、最近は(自らも含めて)それをそっちのけで競技として作りこむ、競技の技術を磨くと、まるで格闘ゲームがゲーマーにしか受けなくなったような道をなぞっているかのように感じてしまいます。

そこで、このキャップ投げ、キャップ野球は「魅せる趣味なんだ」ということを改めて思い出したいと思います。

キャップを投げて的に当てたり、障害物をよけたりするスーパープレイ動画も話題になりました。キャップ野球動画しかり、最初は魅せる動画で一躍ブームになったはずです。

ですが最近の上級者も「キャップ投げを広めよう」という意見は一致するのですが、急速に競技化が進む中、魅せるスポーツでもあることを忘れている気がします。

普段、我々が他のチームの試合を見るためには、ネット動画上で試合を見るのがほとんどだと思います。当然、キャップ投げを知っている人にとっては映像で試合の熱意が十分伝わるのですが、キャップ投げをまったく知らない人にとっては置いてけぼりになっているのです。

というのも、初期のキャップ投げ動画が流行ったのは「京都大学」や「立命館大学」といったネームバリューがあってこそ流行ったんだと思います。これが無名の学校だったらただの面白い人がいるってだけで話は終わってたと思います。

今は結構多くのチームがありますが、やはり一部の元々有名な大学のチームを除き、ネームバリューは全くないと思います。我々沼津キャップ投げ倶楽部も例外ではありません。

じゃあ無名は引っ込んでろってかって思われてしまいますが、そうではありません。ネームバリューがなくても何か新しいことをする、我々やふたらぼのように情報を発信する、キャップ界を代表する名選手を目指すなど、いくつか力を得る手段があります。

特に今なんかは「この人だ」という知名度のあるキャッパーは京都大学のメンバーぐらいなので、新しいことを成功させるチャンスは十分にあると思います。我々もキャップ投げWikiを立ち上げた時はまだ情報サイトが少なかった時期だった影響からか、結構閲覧してくれて役に立てたなと感じています。

ここで一つ小話を挟みます。昔々、パリーグは実力はあってもメディアに取り上げられることが少なく、人気はなかったです。しかしDH制の導入、前後期制やプレーオフといった単に勝率だけで優勝チームを決めない制度を導入、最近でもパリーグTVというネット放送局を設立するなど、革新的なことをして今ではセリーグと同等の人気を得ました。

難しいかもしれませんが、キャップ界に影響を与えることをして、話題になれば一般人も振り向いてくれるきっかけになるかもしれません。現に関東や九州でのキャップリーグ設立はキャップ野球の競技化に一歩近づくことであり、一つの革命となりそうです。

それで見てもらえたとしても、やはり視聴者を楽しませられなくてはダメだと思います。従来のキャップ投げ動画は単なるダイジェスト方式の動画が多いですが、競技を知らない人がダイジェスト動画だけをみても「ふーん」で終わってしまいます。下手したら二番煎じと言われてしまうかもしれません。

じゃあどうすればいいかという話でもありますが、いくつか案があります。

まず、ホームラン集やピッチング集、ファインプレー集といった競技そのものの一部を切り取った動画はまだ比較的少ないです。こういう物は従来の野球動画に通じるものもあるので、シンプルにいい所を伝えられるといいと思います。

二つ目に、キャップを投げる動画、特にスーパープレイ動画みたいなものです。先ほどのキャップ野球の動画とは異なり、キャップ投げという趣味そのもののすごさを伝えられると思います。キャップ野球には興味ないけどキャップ投げは興味あるという層もおそらく一定数いると思うので、こういう動画もあればいいと思います。

最後に、これは禁断の手段ですが、キャップ投げをしているときの映像でMADを作るという手段があります。これは編集能力が必要になり、誰でもできるわけではありませんが、BGMを爽快感あるものにして、すごい部分をさらに強調できれば強く刺さる動画にできると思います。ただしこの手段の弱点もあり、権利者問題(収益化は当然NG、下手したら削除食らう可能性も)や肖像権の問題(選手がMAD動画にしていいかという許可を取れるか)という問題があり、リスクもリターンも大きい手段となります。

しかし、動画で見ても結局プレイしてもらうまでに至らないかもしれません。やっぱり最後に勝るのは実際に見てもらうことだと思います。百聞は一見に如かず。

まず、キャップ投げを見せるにあたり、まず日常的に見てもらうことを始めるといいと思います。かつてカップラーメン製造会社が普及のために製造工程を一般公開していたという逸話もあります。キャップ投げを広めるならまず実際に見せることでしょう。

そのために、練習している所や試合を積極的に外部に公開するべきだと強く思います。なぜなら、観客に見てもらえないスポーツでメジャーなスポーツはほとんどないからです。

とにかく対戦カードが何であろうが、紅白戦であろうが、まず外部に見せることが重要だと考えています。今までのキャップ投げの世界は画面の向こうだけだと思われています。だから実際に試合を公開して凄さを見てもらいましょう!

ちなみに観戦料は今のところ(2020年現在)取らない方が自然だと思います。あれは本当にうまい人同士が試合をして初めて価値が生まれるのであって、今のキャップ界のように遊びだと思われている状況ではチケットを売っても寄ってこないだけです。取るとしたら大道芸みたくスパチャ方式にしましょう。

沼キャで参加費取っている(100円)のはあくまでも維持費と社会人サークルとしては無料だと怪しまれるからという話です。

そして、積極的にキャップ投げを体験させましょう!キャップをつまんで投げる。まずはその経験を気軽にさせて見た方が良いと思います。いきなりキャップ野球は難しいので、まずは的当てゲームでキャップを的に当てるということをさせてみるのがいいと思います。

また、キャップ投げの醍醐味の変化球に関しても、少し練習すれば投げられると思います。もし体験会で投げさせるとすれば担当者ごとに何か一球種に絞り、簡単に投げれる変化球を教えていった方がいいと思います。

キャップ野球をさせるとしたら、体験者は打者側にしてストレートの体感速度や良く曲がる変化球をアピールした方がいいと思います。遠慮はいりません。むしろ目の前で豪快にすごい所を見せたほうが刺さるからです。

キャップ投げを魅せるにはいくつか手段がありますが、筆者はやはり実際に見せたほうが一番いいと思います。もしキャップ投げを知らない人が実際に野球を越える体感速度やかなり曲がる変化球を目の前にしたらきっと驚くと思います。

#キャップ投げ #キャップ野球 #拡散希望

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