キャップ界の情報・技術格差
こんばんは。沼津キャップ投げ倶楽部のkosiganeです。
今年ももうそろそろ3月になりますが、風が強くなり練習が思うようにできない日々が続きます。
キャップ投げブームもすっかり落ち着いてしまい、新規チーム数が減少してしまいました。
各地にあれだけあったチームは今、どうなっているのでしょうか?
これはキャップ野球情報局のページに記載されているチームの現状なのですが、都市部も増加が止まりつつあり、地方ではさらに悲惨なことになっております。
そこで、各地方にあるチームの現状をまず見てみましょう。
なお、大体2018年から2021年冬頃までにかけてにできた歴代のチームが登場します。
全地域は張りません。いくつかの地域をピックアップする形をとります。
比較対象として、まずは東京都にあるキャップ投げ倶楽部を紹介します。
さすがの多さですが、休止したチームもチラホラあります。しかし大学を中心に何チームもあるので関東だけで大会ができるほどのチーム数はありますね。
続いて、規模ではそこそこある方の九州地方を見てみましょう。
半数のチームが3年をもたずして休止もしくは消滅しております。しかし残ったチームで九州キャップリーグをやる計画があるので、まだまだここから復活できる希望はあるかもしれません。しかし、チームが減少して厳しくなっているのも事実です。
ちなみに沖縄県には記録上チームが存在したことがありません。
では、本題の「あまり栄えずに終わった地方部のチームの状況」について触れたいと思います。
北関東や四国からは消滅、中国地方も合計2チームのみ、中部地方に至っては、三重県を含めた10県のうち、チームがあるのはたったの2県(愛知県、静岡県)、そして静岡県の1チームを除き、すべて名古屋市近辺に集中しているという始末です。
※静岡県のチームが全滅扱いされていますが、沼津キャップ投げ倶楽部は申請していないので表示されていないだけです。
※当チーム以外の情報はキャップ野球情報局調べ。正確には違う場合がございますが大勢は変わらないと思うのでこれで行きます。
これを見れば、地方キャップ投げ倶楽部の惨状が見えると思います。
ちなみに、北日本は比較的まだ栄えている方で、北海道・東北ともに数チームづつ生き残っています。関西は和歌山を除いた各府県ごとに何チームかありますね。
さて、こういうキャップ投げの四局集中(関東・関西・福岡県・名古屋市)によって何が起こるか。
キャップ界での明らかな地域格差
先ほどご覧いただいた通り、2021年現在、4大都市圏に集中しているということは、「都会に行かないとキャップを投げられないぞ!」という状況になってしまっています。
正確には、小規模なチームがあったり、紅白戦だけで体制を整えているチーム、うちみたいに試合ができない規模だけど諦めていないチームなど、「なんとか栄えている」チームは地方にもありますが、やはり「キャップ野球をしたい」のなら都会に出ないといけないのでしょうか?
沼津キャップ投げ倶楽部は、以前同議題を題材とした記事を書きました。
前回は地方でできる対策を中心に語りましたが、今回は大都市圏キャッパーと地方キャッパーとの格差について議題したいと思います。
※ここでいう地方・大都市圏の区分けは特に定義しません。とりあえず最低限、大会が開ける首都圏・関西圏が「大都市圏」、対外試合ができない地域のチームやキャッパーが「地方」とし、その間のボーダーラインのチームに関しての定義は読み手に任せます。
以下、界隈の流れを知るために舞台をTwitterに移します。情報提供・・・みーた氏。
まず、Twitter上の情報を見ると、「キャップ野球をやっている人」と「キャップ野球をやりたくてもできない人」がいます。他に「キャップを投げるだけで幸せ」という人や「単に界隈のノリが好きだ」って参加している人もいますが今回は前者2つを議題にしたいと思います。
まず、その性質上どうしても「キャップ野球をやっている人」の発言が多数になってしまいます。これはいまだにキャップ野球観戦が普及していなかったり、界隈のノリが依然強かったりするからだと思います。
続いて、地域層は当然ながら関東や関西、九州のメンバーが多いです。名古屋や札幌にもチームはありますがこの辺までいくと人数が少なめなので発言は控えめです。
そして、年齢層は高校生・大学生が多いです。少数の社会人キャッパーもいます。中学生キャッパーはTwitter上にはあまりいないようです。
高校生や大学生といった、特定の年齢層に偏ると、必然的に「界隈ノリ」ができやすいです。実際そういうノリはあるようです。ノリ自体は悪くないように見えますが、外から見たら排他的に見えたり、界隈のルールまで作るとよくわからない状態になって廃れる未来しかみえなくなりそうで心配です。
もっとも、そういうノリが悪いわけじゃありません。キャッパー以外のファンにも伝わるネタとして昇格できれば、それは武器になります。ですが現状はそうなれていないようです。
また、ノリができると必然的にステレオタイプが形成されやすいです。こうなると、「キャッパーはキャップ野球できて当たり前」「ホームラン打って三振奪えるのが当たり前」みたいな風潮ができてしまうかもしれません(実際はここまでは酷くありませんが)。そうなると新規は寄り付きにくくなり、閉じたスポーツ、で終わってしまうのです。
キャップ投げはスポーツです!
そうなんです。キャップ投げはスポーツとして広めたのが始まりなのです。スポーツである以上、楽しくやることはもちろんだと思います。上を目指すとなると厳しい特訓とかも必要になりますが、競技の発展があってこその頂点だと思います。
これを忘れてしまっているキャッパーも多く、最近は話題が独り歩きし始めていて、キャップ野球のルールだけはなんとか定まってきている物の、いまだに大会運営などはまだ正直しっかりできてるかは微妙です。競技の規模が小さいので仕方がないものの、これは今後の課題だと思います。
学生主体である以上、全国大会まで行けるキャッパーは必然的に大会が開催される大都市圏のキャッパーとそこから交通の便がいい一部の地方キャッパーに限られます。
そうでないキャッパーは大会をあきらめるか、無理をしてでも参加をするかの二択を迫られることとなります。
なので前回「規模の小さい、一試合二試合クラスでも「大会」と言えば大会なんだ」と、ミニ大会を開こうと提案したわけなんです。
しかも、地方キャッパーはメンバーが圧倒的に足りません!試合ができるほど人が集まっていないことが多いのです!
これに限っては、他のスポーツでも「人口が少なくて地区予選を合区にしよう」などという処置がとられることもよくあります。社会人野球に至ってはチームがない県すら出てきているくらいです。
あの「野球」ですら人口不足に悩んでいるということは、もっと規模の小さい「キャップ野球」で人数不足で悩まされることは変なことではないのです。しかし、その問題に触れるキャッパーはあまりいません。大半が大都市圏キャッパーだからなのです。
地方キャッパーはいくらキャップ投げが話題になっても、それをやりたいと集まる人も少なく、集まっても試合まで漕ぎつけられないので集まりにくいのです。
せめて打席勝負をしよう!、で個人戦を作ったのもそいう経緯があります。
ふたらぼやキャップ野球情報局は、一応初心者向けの記事はありますが基本的にキャップ投げチームにすでに所属している中上級キャッパー向きのサイトなのです。これら上級者向けサイトは、界隈が出来て、ある程度キャップ投げに慣れた人がキャッパー向きに書いたサイトではあるのですが、何も知らない初心者にはわかりづらいのが実情です。
確かに彼らもまた、キャップ投げの普及に一役買っているのは事実です。しかし初心者向けや過疎地向けのサポートが薄く、いまだにキャップ投げWikiくらいしかないのが実情なのです。
そのキャップ投げWikiも情報が厚いか、といえば微妙で、もう少し記事を充実させてもいいのではとは思っています。
という感じで、キャップ投げ初心者にとっては敷居が年々高くなりつつあるというのが実情で、特に地方で社会人キャッパーである我々にとっては結構苦戦する要素であるのです。
キャップ投げブーム、はっきり言って去っています。一キャッパーの意見ですが、これは紛れもない事実だと思います。
わっきゃいさんはいまだに人気はありますが、キャップ界とは別にわっきゃいファンという層もできてきたり、必ずしもわっきゃいさんの動画が好きだからキャップ投げ好き、とは限らなくなっているのも現状です。もうわっきゃいさん頼みは厳しいと思います。
身内ネタ問題に関しては、しばらく続きそうです。絶対的な人口差がある以上、少数意見は通りにくいかもしれませんが、「こういうキャッパーもいる」というアイデンティティは時に秘密兵器になります。
ただ、すでにみんなが思っているほどキャップ投げに一般人が興味を持っていた、という時代はもう去っているのかもしれません。
ですが、キャップ投げは工夫次第ではまだオワコンじゃないのです。まだ軌道修正できるんです!都市圏キャッパーも、地方キャッパーも、笑顔にキャップを投げられるような環境にしましょう!
……過去記事の補足記事みたいになってしまいましたね。