国際総合物流展2022 初出展を振り返る
皆さんは全物流人たちが狂喜乱舞する瞬間があるのをご存知だろうか。
その名も国際総合物流展、通称物流展だ。
物流業界でPlayする各社が最新のソリューションを展示する国内最大のイベント、物流展。世界ではCeMat(セマット)という上海やドイツで大規模なイベントが行われているのだが、日本においてはこの物流展が国内最大規模の物流イベントだ。
その物流展、見て来て触ってもらうソリューションを持っている企業にとってはとても効果が高いのだが、弊社のような無形財ビジネス(コンサル・教育・デザイン)を営んでいる事業者とは少し縁遠いもので、毎年参加者としては参加させていただいていて、出展者側で出すことはないだろうなと思っていた。
のだが、、
初めての出展
ひょんなことから出展の話が舞い込んだのだ。それはいつも一緒に仕事をさせてもらいっていて、本も一緒に書いた株式会社KURANDOの岡澤さんより
「物流展、一緒に出ません??」
と。
物流展に出展??それって果たして現実的なのだろうか。
「物流現場の最適化DX」を一緒に7月末出版し、おかげさまでとても好評いただいて増版も決まっていて、この物流展が9月中旬か。タイミング的にも両社が一緒に出てるという違和感のなさを考えてもこの機会は是非活かしたい、悪くないなぁ。
瞬間的にそう直感が働いて、0.2秒後ぐらいの二つ返事で
「是非!」
とお返事をして出展することが決まった。
出展の目的と狙い
二つ返事で出展を決めたはいいけど問題は何出すかを決めることだった。前述の通り、無形財商売をさせていただいているうちの会社は展示会映えするようなコンテンツを有していない。メリロジでも出すか?と一瞬考えはしたが、2C向けコンテンツを2B向けイベントで出しても微妙すぎし、コンサルでもないし教育でもないし、、、、、とあれこれ考えた結果、物流領域にデザインをインストールする「P@LLET」を展示することに決めた。
このP@LLETという物流デザイン事業について簡単に説明しておくと、物流現場で働かれているスタッフさんが毎日働きに仕事に行くのが楽しくなるような、そんな気持ちになってもらうために少しでも貢献したい!という気持ちから生み出した現場を彩るサービスだ。このサービスを始めようと思った原体験は忘れもしない、自分が現場のセンター長をしていた時のことだ。どんな現場にしたらみんな幸せに働けるのかを考えていて、スタッフさんにヒアリングした時に、
「無印のお店のような、何か凛とした雰囲気で、いい匂いがして、整ってるような、そこにいる自分もおしゃれになったように感じるそんな場所にしてもらえたら嬉しいです」
と、言葉や言い方は違えど何人かの方にそう言われたのだ。それがずっと頭の中にあって忘れることができず、それがこのP@LLETというサービスを生み出したりや会社を運営している原動力になっているのだ。
”自分がセンター長のときにあったら導入すると判断するかどうか”
が弊社で提供しているサービスの全ての根源にあるものではあるが、このP@LLETも自分が現場を見ていたら間違いなく導入していたサービスにしているつもりだし、これからもその視点でラインナップを拡大していきたいと考えている、そんなサービスだ。
このP@LLETを今回の物流展に出してみようと思ったわけだが、その理由はシンプルにとても良いものだと信じているので是非みんなにも知ってもらいたい・使ってもらいたいと思ったことと、もう一つ、自分の中でのチャレンジがあった。それは費用対効果という物差しでしかモノの良し悪しややるやらの判断をできない物流領域に対し、定量化しづらい今回のソリューションをぶつけたときにどういう反応が返ってくるかを確認してみようと思ったからだ。
これは自分の中でもとりわけ想いが強くあるところで、現場作業の自動化の最前線にいるからこそ見える、効率化を突き詰めるだけではそこで働いている人や世の中は幸せにできないのではないか、という仮説を持っていて、そしてみんなそのことに薄々気づいているとも思っている。だからこそ、そんな今このタイミングだからこそ、P@LLETという入れたら確実に現場は良くなるだろうけど効果が測定しづらい=稟議をあげづらいソリューションをぶつけてみよう、そしてその反応を確認してみようと思ったのだ。
こんなにも準備は大変なのか
出すものが決まればそこからは準備の段階なのだが、準備が思ったよりも大変だった。
これまで展示会出展なんかしたことがないので、外に対して形ある情報リソースを全く作ってきてないのだ。つまり、このタイミングで会社案内からサービスのリーフレットを一から作る必要があったということ。そういったものを含めて今回の展示会で準備したのは以下だ。
・会社案内パンフレット
・P@LLETサービスリーフレット
・壁面パネル入稿用情報
・200種類以上の現場で使える注意喚起ポスターのフリーダウンロードサイト
特にフリーダウンロードサイトは大変だった。フリーダウンロードサイトを作ったのはお金をかけづらい領域なのは分かっているので、タダでも良いからとにかく使ってみてもらって良いのを実感してもらって事実を先に作ってしまいたい、という想いで全てをフリーとして開放することにしたのだ。(タダとはいえめっちゃお金かけてるしモノは絶対良いと自信持っているから是非使ってもらいたい!)
デザイナーさんに鬼ほど素材作ってもらってガンガンアップロードしていく、というプロセスだったわけだが、ほんとにみんな頑張って頂いたと思う。
約1ヶ月?ぐらいだったかな、の期間はずっと展示会の準備についての確認をし、状況を気にしているような期間で、その準備も滞りなく進めてくれたのは関わってくだっさった全てのステークホルダーあってのことで、ほんとにありがたやーな気持ちにならない日はなかった準備期間だった。
いざ開場
9/13-9/16までの4日間行われた展示。私は期間中基本的にブースに立つようなシフト組みにした。元々は出展するつもりではなかったので、諸々の予定を調整させてもらった上でブースに立った。
用意した会社案内とチラシを持ってテッシュ配りの要領で来場者に手渡していく。しかしまぁ40前のおっさんが足が棒になりながらも一生懸命手配りで渡していったところで受け取ってくださる方はごくごく少数。それに対して上手に配ってどんどん数をさばいていく女性スタッフたち。残念ながら情報配布・リード獲得はメンバーに完敗だ。
コンパニオンの方に協力してもらって呼び込み・資料配布するって確かに意味あるんだなぁというのを何より自分は一番実感したのだった。
主催者の発表によると、期間中4日間で60,547人の方が来場されたようだ。事前の来場者予測に対しては少し少なかったようだが、十分大盛況に終わったといっても良いのではないだろうか。
結果発表〜
4日間の展示を終え、チラシの配布は細かい枚数までは不明だが数百枚程度、お名刺交換までさせていただいた企業さんは30社程度となった。これは自分たちの中では最低限目指そうとしていた目標値だったので結果としてよかったんじゃないかと振り返ってみている。
実際にブースにお越しいただいてお話をお伺いできた方々の意見も非常にポジティブなもので、
「効率化の時代にこういった取り組みも必ず必要。是非前向きに検討したい」
「とても良いアイディアだと思う。」
「めっちゃかっこいいっすね!」
など、実際にそういう風に受け止めてもらえたことはとても嬉しかったし自信となった。あとはやはり進めるにあたってクライアント企業内で決裁をとる、ということに対してのハードルも伺えたので、センターの新規立ち上げに絡めて一緒にやっていくといった売り方についても工夫が必要ということも今回の出展の大きな収穫だ。
この物流領域にデザインを入れると働く場として豊かになりスタッフさんが心地よく働いてくれる、という世界をまずは実感してもらうべく用意したフリーダウンロードサイトをチラシを受け取って頂いた皆さんにはフルで活用していただいて、これから新しい物流の世界を一緒に創っていくそんなクライアントさん(=仲間たち)に出会えたら最高だな、とこの4日間の展示を振り返りながらこのnoteをしたためたのでした。
今回の展示のご協力いただいた皆様、ブースに足を運んでくださった皆様、チラシを受け取ってくださった皆様、そして何より今回の展示に対して機会を頂いたKURANDOの皆様、本当にありがとうございました!
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