1. FC Kölnシーズン総括
17/18シーズンの結果がフラッシュバックするような心臓に悪い22/23シーズンが終わりました。
昨シーズンのような躍進劇ではなかったものの、限られた環境下におけるバウムガルト監督は最低限のタスクをこなした。
そんな今シーズンを主の朧げの記憶と共に振り返りと行きたい。
成績
リーグ戦
順位11位
勝ち点42(34試合10勝12分12敗)
得点49
失点54
トップスコアラー スキリ(7G)
トップアシスター カインツ(10A)
カップ戦
ポカール1回戦敗退
UECLグループステージ敗退
シーズン総括
開幕
シーズンオフにハードワーカーとして攻守を支えていたエズジャン,リザーブとして両サイドハーフ、トップ下としてユーティリティ性が高いシャウプが離脱。
それに伴い,マルテル(ライプツィヒ),マイナ(ハノーファー)を補強した。さらに,フィニッシャーとして活躍していたモデストの年齢を鑑みて世代交代を兼ねる目的でティゲス(ドルトムント)、アダムヤン(ホッフェンハイム)、発掘枠としてフセインバシッチ(オッフェンバッハ)を補強し,22/23に向けて準備万端であった。
しかし,開幕戦直前にFWモデスト(ドルトムント)、開幕して数節経過後にRSBエヒジブヒ(ウィディネーゼ)、CBアレイムビ(ハノーファー)が電撃移籍。
これにより,当初レンタル放出が考えられていたセカンドチーム所属のディーツをトップチーム昇格。市場閉まるギリギリのところでCBソルド(ロコモティヴァ)を補強した。主力であるRSBシュミッツの控えとして、サイドハーフを主戦場に置いていたサイドバックにシンドラーをコンバートすることを採択した。
前半戦
モデストという明確なターゲットがいなくなりクロスが簡単に弾き返されるシーンが増加した。実際にシーズン通してティゲス6G、アダムヤン1G、ディーツ1Gという結果となっている。さらに、誤算としてポカールでウートが怪我で離脱し、それを契機に怪我を繰り返しシーズンを棒に振った事だろう。
この影響でFWの人材難はより一層深刻化した。この状態を打破するために2列目の選手が昨シーズンにペナ内に侵入するシーンが増加した。特に前半戦はカインツの仕上がり具合は最高潮であり、殆どのゴールにカインツが関与していた。さらに,フセインバシッチは5節ヴォルフスブルク戦にデビューを果たし、8節ドルトムント戦には決勝点をアシスト、9節メングラ戦には初ゴールを記録し,才能の片鱗を魅せた。
しかし,カタールW杯の影響で、UECL,リーグ戦の日程が過密になるにつれ,選手補強でゴタついていたケルンは,苦境に立たされる事になる。相次ぐ怪我人により、ターンオーバーを実施する事が困難になる。さらに、疲労が蓄積され攻守に走れなくなった事に加えて、ターゲットマンがいないため前線に収めることが出来なく間伸びする展開が増加した。
過密日程で夜戦病院と化して降格した17/18が脳裏に浮かんだところでウィンターブレイクを迎えた。
後半戦
ウィンターブレイクに、明確なターゲットマンFWゼルケを補強を補強し、後半戦の巻き返しに図る。
年明け1発目のブレーメン戦に7発快勝後、迎えるバイエルン戦、怪我,病欠で主力CBであるキリアン,ヒューバースを欠く不安要素が多い試合だった。しかし、この試合代わりにスタメン抜擢されたシャボが大活躍を見せ勝ち点1奪取に貢献し、以降不動のスタメンの座を勝ち取った。
しかし,ターゲットマンとして期待して補強したゼルケは中々チームに馴染む事なく、攻撃面が活性化する事がない期間が続くと、シュトゥットガルト戦で守備が崩壊する。それ以降チームのパフォーマンスは悪化し、複数失点で敗北する試合が続いた。
ドルトムント戦に6発の大敗を喫し、降格圏の後退が現実味を帯びてきた。そんな中,次節メングラ戦にてバウムガルト監督左SMFで起用してきたカインツを真ん中トップ下の位置で起用。これが名采配となり,カインツが両サイドに顔を出し、サイドでの選択肢を増やすし、楔のパスを前を向いて受ける事で攻撃に厚みが生まれた。
この転機を契機に勝ち点を伸ばし、11位をフィッシュという形で22/23シーズンを終えた。
各選手
GK
シュヴェーベ
#神シュヴェ
RSB
シュミット
ケルンのカフーと現地で呼ばれているだけあり,アップダウンを堅実にこなしクロスを上げていた。また、まともなリザーブメンバーがいないRSBで大きな怪我がなく,シーズン戦えた身体の強さに助けられた。もし彼を欠いていたら降格していただろう。
シンドラー
サイドバックでの起用が多かったが,やはり彼の適性は此処ではない。守備能力が著しく低い。一列前で活かすべきだった。
RSB
ヘクター
ケルンの顔。今季の被ファウル率がブンデスリーガトップなだけあり、ボールを隠して前を向く能力に長けている。また,サッカーIQが非常に高く,ケースバイケースでSBという枠組みに捉われないポジショニングを取る。現役生活疲れ様でした。
ペテルセン
全体的に低クオリティ。ヘクターという不動のスタメンがいるため,彼の強みを全く感じられなかった。
CB
キリアン
不安定なパフォーマンスが多かった。そんな中前半戦終盤の怪我をキッカケにシャボにスタメンの座を奪われ、ベンチを温かめるシーズンとなった。アジリティが高い分、もう少し落ち着いてプレーしたら伸びる。
ヒューバース
昨シーズン同様の活躍、可もなく不可もなし。ヒューバースがチャレンジして、シャボがカバーする展開が多かった。
シャボ
サンプドリアから買い取りオプション行使することを決断する程の,活躍をした。カバー意識が高く,的確。彼のお陰でどれくらい勝ち点を拾ったか。
ソルド
付け焼き刃の補強した選手故に、トップチームに帯同する能力があるか些か疑問に思う。逆足でのボール捌きの制度が低い。年代別のクロアチア代表に選出されるぐらいの選手であるため,真価を発揮していないだけかも知れない。
DMF
スキリ
無限の運動量に加え,守備意識、攻撃意識が共に高い。ビルドアップする際に2CBの間に降りて関与する。さらに,決定機にはペナ内にいる。何処にでもいる。
マルテル
後半戦になって伸びてきた。加入当初は,パサーというイメージが強かったが,どちらというとスキリみたいなプレースタイル。攻守に走って活きる。
RM
ティールマン
才能は素晴しく、まだまだ伸びる余地あり。両サイドハーフでプレー可能だが,右の方がやりやすそうではある。身体が出来上がってない時にデビューしたツケか、怪我が多く稼働率が低い。
リュビュチッチ
運動量を生かしダイナミックな,アップダウンが強み。調子が良い時に靭帯を怪我をしたのはついてなかった。
LM
マイナ
決定力が低い事が以外は素晴らしい出来。困ったら兎に角マイナを走らせるパスが多かった。それだけ信頼されている。サイドハーフが主戦場だが,トップ下,ツートップの一角でも全然対等できるポテンシャルはある。
カインツ
成熟度が増し,安定したパフォーマンスで魅了した。ヘクター&カインツの三十路サイドのコンビネーションは圧巻だった。さらに,トップ下という新境地を開拓し,選択肢が増えた。
OMF
フセインバシッチ
昨シーズンまでレオギナルリーガに在籍していたとは思えない飛躍。ゴールの嗅覚が鋭く,ペナ内でのポジショニングが素晴らしい。今季は右サイド,ドイスボランチ,トップ下を務めたが,ポストウートとして期待したい。
オルセン
試合経験を重ねるたびに戦力として加算できる人材となった。しかし、怪我により,前半戦を棒に振った。身長の割には、動きが機敏で今後に期待できる。
FW
ディーツ
トップチームで戦えるほどの戦力ではなかった。典型的な電柱プレーヤー。レンタルで経験を積むべきだったが、チームのゴタゴタに巻き込まれた。
アダムヤン
1トップで生きる選手ではない。サイドに流れて起点を作って欲しかったが、前線に張るだけで使い物にならなかった。サイド起用を試したが,ドリブル,スピードが売りではない為、使い辛い
ティゲス
元々サイドバックからのFWにコンバートされた影響か,サイドに流れ過ぎる傾向、動き回り過ぎる。もっとFWというポジションを経験する必要がある。
ゼルケ
加入当初は,ハードワーク面が疎かにしていたが,シーズン終盤戦には剥き出しの闘魂を武器に、バウムガルト監督好みの選手に変貌。ケルンにおける27番はエースの系譜。来季に期待
14
ホッフェンハイム戦での勝利後、思いもよらぬ知らせがケルンから発表された。ヨナス・ヘクターが今シーズン限りで現役生活にピリオドを打つという。
勝利の余韻から,一瞬にして動揺に移った事を鮮明に覚えている。それほど私にとって特別な選手だった。当初大迫を追う事を目的にケルンを見ていたが,いつのまにかヘクターという選手に魅せられていた。聡明で且つ上手い。そして自分自身の軸が定まっているところに惹かれたのかも知れない。
ツヴァイテに降格後真っ先にケルンの残留を宣言。レーマンからキャプテンマークを引き継ぎ一年でのブンデス復帰、残留争いと辛い時期をキャプテンとして,ケルンの顔としてチームを引っ張ってくれた。
Dankeschön Jonas! Wir lieben dich!