見出し画像

〝真理学〟入門 11 スピリチュアリズムとは

こんばんは。
スピリチュアリズムという言葉が一般的になり、書店など色々なところで目にするようになりました。

スピリチュアリズムの起源はこのシリーズでもお伝えしました1848年のハイズビル事件だとされています。霊界との意思の疎通が可能になった事件です。

浅野和三郎の名前をご存知でしょうか。

日本にスピリチュアリズムを広く紹介した浅野氏の尽力には敬意を表します。外国の思想の潮流に乗り遅れてはならないという使命感を持って、生涯を送られました。

その際、浅野氏によって〝神霊主義〟という名前で紹介されたのがスピリチュアリズムです。しかし、スピリチュアリズムは主義、主張といったものではありません。

翻訳家の近藤千雄氏によれば、〝霊界による人類の霊的浄化運動〟というべきであるとのことです。

地上にいる人々の霊的な事柄に対する無知があまりにもひどく、このままでは破滅に向かおうとしているため、救済活動を行う事が決められたのだそうです。

以下は、オーエンの『ベールの彼方の生活』からの抜粋です。

まず注目していただきたいのは、その大事業は例の天使の塔で計画されたものではないということです。これまでお話した界層よりさらに高い境涯において幾世紀も前からもくろまれていたことでした。

いつの世紀においても、その頭初に神界において審議会が催されると聞いております。
まず過去が生み出す結果が計算されて披露されます。遠い過去のことは簡潔な図表の形で改めて披露され、比較的新しい世紀のことは詳しく披露されます。

前世紀までの二、三年のことは全項目が披露されます。それらがその時点で地上で進行中の出来事との関連性において検討されます。それから同族惑星の聴聞会を催し、さらに地球と同族惑星とをいっしょにした聴聞会を催します。

それから審議会が開かれ、来るべき世紀に適用された場合に他の天体の経綸に当たっている天使群の行動と調和するような行動計画に関する結論が下されます。悠揚せまらぬ雰囲気の中に行われるとのことです。


──〝同族惑星〟という用語について説明してください。

 これは発達の程度においても進化の方向においても地球によく似通った惑星のことです。つまり地球によく似た自由意志に基づく経路をたどり、知性と霊性において現段階の地球にきわめて近い段階に達している天体のことです。

空間距離において地球にひじょうに近接していると同時に、知的ならびに霊的性向においても近いということです。


──その天体の名前をいくつか挙げていただけますか。

 挙げようと思えば挙げられますが、やめておきます。誰でも知っていることを知ったかぶりをして……などと言われるのはいやですから。

貴殿の精神の中にそれにピッタリの成句(フレーズ)が見えます──to play to the gallery (大向うを喜ばせる、俗受けをねらう)。もっともそれだけが理由ではありません。同じ太陽域の中にありながら人間の肉眼に映じない天体もあるからです。

それもその中に数えないといけません。さらには太陽域の一ばん端にあって事実上は他の恒星の引力作用を受けていながら、程度においては地球と同族になるものも、少ないながら、あります。それから、太陽域の中──

──太陽系のことですか。

 太陽系、そうです──その中にあってしかも成分が(肉眼に映じなくても)物質の範疇(はんちゅう)に入るものが二つあります。現在の地上の天文学ではまだ問題とされておりませんが、いずれ話題になるでしょう。しかしこんな予言はここでは関係ありません。

 そうした審査結果がふるいに掛けられてから、言わば地球号の次の航海のための海図が用意され、ともづなが解かれて外洋へと船出します。


──それらの審議会においてキリストはいかなる位置を占めておられるのでしょうか。

 それらではなくそのと単数形で書いてください。審議会はたった一つだけです。が会合は世紀ごとに催されます。出席者は絶対不同というわけではありませんが、変わるとしても二、三エオン(※)の間にわずかな変動があるだけです。

創造界の神格の高い天使ばかりです。その主宰霊がキリストというわけです。(※ EON 地質学的時代区分の最大の期間で、億単位で数える──訳者)

──王(キング)ですか。

 そう書いてはなりますまい。違います。その審議会が開かれる界層より下の界層においては王ですが、その審議会においては主宰霊です。これは私が得た知識から述べているにすぎません。実際に見たわけではなく、私および同じ界の仲間が上層界を通して得たものです。これでお分かりでしょうか。もっと話を進めましょうか。

──どうも有難うございました。私なりに分かったように思います。

 それは結構なことです。そう聞いてうれしく思います。それというのも、私はもとより、私より幾らか上の界層の者でも、その審議会の実際の様子は象徴的にしか理解されていないのです。私も同じ手法でそれを貴殿に伝え、貴殿はそれに満足しておられる。結構に思います。

 では先を続けさせていただきます。以上でお分かりのとおり、審議会の主宰霊たるキリストみずからが進んでその大事業を引き受けられたのです。

それは私と共にこの仕事に携わっている者たちの目から見れば、そうあってしかるべきことでした。すなわち、いかなる決断になるにせよ最後の責任を負うべき立場の者がみずから実践し目的を成就すべきであり、それをキリストがおやりになられたということです。

今日キリストはその任務を帯びて地上人類の真只中におられ、地球へ降下されたあと、すでにその半ばを成就されて、方向を上へ転じて父の古里へと向かわれています。

この程度のことで驚かれてはなりません。もっと細かいことをお話する予定でおります。
以上のことは雄牛に突きさした矢印と思ってください。抜き取らずにおきましょう。途中の多くの脇道にまぎれ込まずに無事ゴールへ導くための目印となるでしょう。

ベールの彼方の生活(四)潮文社刊
G.Vオーエン著
近藤千雄訳

この通信は1919年2月26日に行われました。つまり書かれている内容はその日以前に起きた出来事だと言えます。

キリストが地上人類救済のために、自らスピリチュアリズムを主導されました。キリストは遠い過去から現在に至るまで常に地上に向けて働きかけをされています。

そして、1947年南アフリカのヨハネスブルクにおいて偉大なヒーラーであり、哲学・神学博士でもあるマクドナルド・ベイン氏の肉体に神懸かりして直接の形でメッセージを残されています。(邦題『心身の神癒』)

本書は非常に難解ですが、書かれていることはまさにキリストご自身が語られたとして頷ける内容です。

一度読んだだけで理解できる人は稀でしょう。この他にも真理についての深い研鑽を積んで、何度も何度も読み返していくうちに少しずつ内容が理解できるようになり、その価値の想像以上の大きさに驚くこととなるでしょう。

『ベールの彼方の生活』の通信がとられたのは第一次世界大戦終結の翌年の1919年。その翌年の1920年ごろからシルバーバーチがモーリス・バーバネルを通じて交信を開始。『心身の神癒』は第二次世界大戦終結の二年後、1947年です。大いなる産みの苦しみを経験して、これらの通信が地上にもたらされたことの意味を推しはかって下さい。

主はいつでも私たちと共におわします。
主の栄光は永久に私たちを照らし続けるのです。

Capella✝️


いいなと思ったら応援しよう!